慶應大学法学部 FIT入試 小論文の問題の解説

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慶應大学法学部 FIT入試 2013年度 小論文問題メルマガ解説(2012年度実施)

こんにちは。
牛山です。

【1】2013年度 慶應大学法学部 FIT入試 B方式

(1) ユニークな問題
2013年度のA方式の問題はユニークな問題ですね。
設問のⅠはコテコテの典型的な問題です。解答テクニックがあれば、得点しやすいです。

総合考査Ⅱの方で大きく差がつく問題構成になっているかと思います。総合考査Ⅱでは、宇宙人が人類に対して、質問をするというユニークな想定で、問題を解くことを要求されています。
地球人は国という単位に分かれて、それぞれが競い合っている、なぜ国という単位で別れることを地球人は好むのか?という問いですね。
(2) 出題意図の把握
今回の問題は、出題意図を把握することが大切です。なぜこのような問題を出したのか?ということに思いが至らないと、答案の方向が随分と期待されている方向性からズレてきます。
法学部の受験生として国家の成立過程や、制度の成り立ちについて、理解があるかどうかを試す問題でもあります。

また、質問そのものは、根源的なものですので、何かしら事例を取り上げてこれが事実だと指摘することもできません。

あくまでも事実を元にして、そこから推論を加えていくしかない問題となっています。

どこかに答えがあり、その答えを述べれば点数が高いという類のものではないので、注意が必要です。

(3) 非教科書的な内容
Cambridge大学の医学部では、面接の際に、「なぜ細胞は死ぬのだね?」とある受験生は質問されたことがあるそうです。

このように極めて原始的な問いは、学問の生成発展の上に築かれた知識の中に答えはありません。
先人が一つ一つ科学的な視点で紐解いてきた類の頭の使い方が求められます。

この時に、教科書に書いていないので習っていませんので、分かりませんというのが、もっともレベルが低い答えです。

どこにも答えが書かれていないかもしれないけれども、なぜそれがそうなっているのかを考えてみなさいという問いだからです。

(4) 死なないガン細胞
私が大学院に在籍している際に、東大卒のあるクラスメートがこのエピソードを紹介してくれました。

それに対して、面白い問いだねということになり、なぜなのか?とその場で考えてみる人も一応現れ始めました。
ある旧帝国大学卒の医師は、特定のがん細胞が死なないとの情報を提供してくれました。

死なない細胞もあるとすれば、なぜほとんどすべての細胞は死滅するのだろろうか?という疑問が生まれます。
細胞が死ぬということにどのような意味があり、なぜ死ぬというシステムが生命には組み込まれているのか?
このように問いは広がります。そもそも無機物から有機物はなぜ生まれているのか?

生命を生命たらしめているものは何なのか?細胞を一つの個体として見た場合、死というシステムには大きな意味や価値は無いかもしれません。しかし種という単位で見た場合、死ぬということに意味や価値が生まれないでしょうか。

またそもそも極めて原始的な生物と呼べないレベルの微生物が進化の過程で種というものに分化していった理由はどこにあるのかと考えても面白いかもしれません。

太陽エネルギーが地球に届き、生命の成立条件が奇跡的に起こり、その中で無機物から原始的な生命体が誕生し、いくつもの種に分化していく中で、生命の成立過程をより高度化することに成功しているとすれば、死というシステムは何百万、何千万という死滅消滅した生物の種(進化の過程の中で恐竜と同じように淘汰された種など)を選別するための一つの区切りのシステムとして、有効に機能し得るのかもしれません。

失敗無くして、成功なしです。多くの実験的進化が行われる中で、ある種は滅び、ある進化を遂げた種は、生存しました。

また、エネルギーそのものを生命活動として次の世代に伝える際の重要なシステムが死になっているのかもしれません。
さて、皆さんは、なぜ細胞が死ぬのかという問いに対してどのような考えを持ったでしょうか。

(5) 素朴な疑問や手がかりを大切に
さてそれでは、問題を法学部の問題に戻します。まったく無関係な話でもないので、少し取り上げました。
それでは、国家という単位を人間が好む理由とは何でしょうか。この問いについて考えてみましょう。

ぜひ時間を3分でもいいので、とってどのように書くかを考えてみましょう。








3分間、考えましたか?











それでは、解答例を紹介します。

(6) 総合考査Ⅱ解答例 2013年度 慶應大学法学部 FIT入試 B方式
 人間が国という単位に分かれて暮らすことを好む理由は、人間という種の生存の手段として、人類が社会システムを利用してきたからだと私は考えている。
 本来人間とは、生物学的視点から見た場合、一個体としては極めて脆弱な生物である。この種は、共同生活を行い食料を獲得する歴史を通して、繁栄してきた。日本においては縄文時代から弥生時代にかけて、食糧を集団的に確保、貯蔵する技術が進み、これに伴い村の長等、集団生活を可能にするリーダーが必要となった。古くはこのような集団がその後国家としての成立条件を備え、社会システム(以下法・制度)を構築する。日本国においては、それは日本最古の歴史を持つ大宝律令である。これらの法・制度は地球上の至る所で生まれ発展してきた歴史があり、外交上の調停や同盟関係・憲法改正などを通して発展してきた。人類は、法・制度の利用を通して個体数の増加という点において、生物学的視座から見て、繁栄した種である。

(7) 考えよう
小論文は考える科目です。
今まで、小論文のネタを入れ込むことばかりを考えていた人はいませんか?
今回の問題に当てはまるネタがあったかどうかを考えてみてください。

恐らくは無かったと思います。ネタを仕込むことばかりを考えた場合、1万パターンの問題があれば、あなたはネタを1万パターン覚える必要があります。

しかし、考える力を養えば、1万パターンの問いに対して、1つの考えるスキルで対抗できるでしょう。

(8) 考える生徒が欲しい時に出される問題
Cambridge大学の事例も、今回の慶應大学の事例も、両方とも型にはまった考えを持つ人ではなく、自分の頭で考える力を持つ人を採用できる問いです。
よくある勘違いは大学別、学部別に対応できる問題をやっていけば、自分が希望する大学や学部に進学できるというものです。

しかしながら、大学側が欲しいのは、学部専用の問題ができる人ではなく、素養のレベルが高い人です。

受験生の側は大学を見ていますが、大学の側は受験生を見ています。
大学に合わせようとする受験生、優秀な人を欲しがる大学、何かすれ違っているとあなたは感じませんか?
オリンピック専用の100メートル走の練習をするからオリンピックに対応できるようになるのではなく、基礎や基本、地力がついているから、オリンピックという世界一の舞台でも金メダルを取ることが出来ることを忘れないようにしましょう。

高いレベルを望む人ほど、足元がおろそかになっていることが珍しくありません。

何事も基本が大切です。
私が主催する塾では、過去問題だけをやりません。基本となる問題を通してしっかりと地力を養成していくのは、ここが大きな理由になっています。

【2】慶應AO入試のサービス

(1) 慶應SFCのAO入試対策
こちらから対策の詳細をご確認ください。
http://www.skilladviser.com/base/sixyouron/sr-2/ao-presentation/ao-sfc.html

(2) 慶應大学 法学部 FIT入試 A方式
こちらから対策の詳細をご確認ください。
http://www.skilladviser.com/base/sixyouron/sr-2/ao-presentation/fit-a.html

(3) 慶應大学 法学部 FIT入試 B方式
こちらから対策の詳細をご確認ください。
http://www.skilladviser.com/base/sixyouron/sr-2/ao-presentation/fit-b.html

(4) 慶應クラスに在籍している人はすべてサポート
上記のウェブサイトでご案内している内容は、すべて慶應クラスでサポート可能です。

したがって、慶應クラスに在籍している人は今後どんどん追加される授業も全部受けることができます。
法学部対策や文学部対策、各種書類対策の具体的アドバイスから、個別指導までを受けることが可能です。
毎月の小論文の添削を志望理由書の添削に変えたり、毎月の個別指導時間を相談時間にあてることができるということです。

別料金にはなりません。
また授業はどんどん追加されていきますが、授業数に応じて課金されることはありません。

もちろん、何度でも受講可能です。
したがって何が何でも慶應大学に合格したいという場合、必ず合格する形で準備を進めていくことが可能です。
合格確率の確率計算については、「難関私大対策の急所」をお読みください。

【3】無料ウェブBook

「なぜAO・推薦不合格?」
http://www.skilladviser.com/book/ao/1.html
(正式なタイトル)
一般的に絶対安心だと思われているあたりさわりの無い『AO・推薦入試対策』で、なぜたくさんの不合格者が出てしまうのか?その理由を教えます。
長いタイトルですね。。。
そういうわけで、省略したタイトルもつけてみました。
「なぜAO・推薦不合格?」というタイトルです。

国立も私立も関係なく、当てはまる内容ですので、大学受験生の方や、お子様の教育にご関心がある方はぜひお読みください。

【4】一般的な大学、大学院を受験する場合

(1) 小論文7日間プログラム
短期間で実力を養成することを目指す講座です。
http://maishu.kir.jp/base/sixyouron/sr-2/7day.html

あなたが受験する大学に対応しています。

(2) 5回添削セット
5回問題を解くことにより、どのような問題にも対応できるようになることを目指します。
http://maishu.kir.jp/base/sixyouron/sr-2/5kai-tennsaku.html
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