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〜受験業界の裏側と骨太問題集・参考書を教える〜


 

牛山 恭範 (著)

 

 

 

 

【ハイライト】
・参考書論は受験業界の悪しき慣習でもある
・昔は牛山もクラクラきた
・力がつくような印象だけが残る
・合格する参考書はあるのか?
・同じ大学の合格者でもお勧めする参考書は違う
・最大手予備校が威信をかけて作った問題集で60点の現実
・何が出るかを当てることができる人などいない
・例外は予備校の熟練講師が作る予想問題
・予備校業界は「当たった」と言うために問題を乱発する
・原則として試験では記憶量と解答力で点数が決まっている
・記憶量を増やす原理原則
・問題集は加工する
・時間があるやつが圧倒的に強いだけのゲームに?
・東大医学生が合格する参考書を聞かれて述べたこと
・読むべき本などに至ってはさらにひどい状態が
・どれを読むかではなく、どれも読むべき
・誰も批判しない「天声人語を読め」というアドバイス
・難しそうなものを進めときゃ、とりあえずレベルが高いと思ってもらえるか?
・問題集はどれもやるのが理想
・加速度的にスピードは速くなる
・どれをやるかではなく、どうやるかが大切
・私たちがやっているのは、「リサーチ済みのこと+問題解決のセット」

 

 

参考書論は受験業界の悪しき慣習でもある
 「この参考書で受かる!」「これが選び抜かれた問題集」こんな言葉が受験業界には多い。本当だろうか。誰が何の根拠があってそれが受かると言っているのか。

 もちろん、、、、このような意見が全てダメなわけではない。ポイントは、根拠である。あなたはインターネットを検索して、どのような問題集や参考書がいいのかを調べようとしてはいないだろうか。

 そうやって問題集や参考書が検索されることを全部知っていて、そこであなたを待ち構えている人たちがいるのは知っているだろうか。つまり、あなたがどんな参考書をやろうが知ったことではなく、とにかくお勧めする人たちは存在するということである。


 受験業界では、参考書のおすすめがよく行われる。その理由は、受験生が迷い、そこを知りたいと考えているからだ。問題は、ほとんどのアドバイスが完全なる感覚論に過ぎず、相当適当にお勧めされたり、ダメだなどと言われているということである。
根拠と呼べる根拠もありはしない。それがほとんどであると言ってしまおう。

 

 

 

昔は牛山もクラクラきた
 あなたが、「この問題集で受かる」などと言われれば、クラクラくるのは大変よく分かる。

 そもそも、私自身も昔どの問題集がいいのか分からず、迷った経験がある。これだけたくさんの問題集や参考書があれば、迷うのも無理はない。あなたが悪いわけではない。
『○○生物』だとか、『○○の現代文』などのタイトルが相当魅力的に見えてしまい、これをやると、力がつくのかなぁ・・・というように、大変漠然とした考えを持ったものである。

 

力がつくような印象だけが残る
 多くの問題集や参考書はどれも大変よく作られている。出版社も魅力的に見せる必要があるので、なんらかの押しとなるコンセプトを作り、力がつきそうな印象がある本を出す形となる。こうやって、どんどん力がつきそうな雰囲気を持つ本が書店に溢れるようになる。

 

合格する参考書はあるのか?
 それでは、そもそも合格する参考書というものはあるのだろうか。

 これについては、大変怪しいと言わざるを得ない。比較的得点アップを望むことができる参考書もあれば、なかなか力がつきにくい参考書というものはあるだろう。

 しかし、「これさえやれば合格する」などという参考書や問題集は難関試験の場合、無いと言ってもいい。難関試験の場合は、一定程度典型的な問題集の問題は全部記憶できているのが当たり前だからである。

 したがって、これをやることで合格できるとか、『この一冊で合格できる』などという言説そのものが一種馬鹿げているからである。

 もちろん、、、、ラッキーで中途半端に合格してしまった人は存在する。

 この手の人が特定の参考書を「おし参考書」として、押しまくるようなことがあると、大変難しくなってくる。多くの人が混乱してくるのだ。

 問題はこの手の人は、ラッキーで合格しているか、解答力で合格しているか、その両方で合格しているということである。

 したがって、問題集が良かったから合格したとか、その人物の問題集選定能力が高かったので合格したわけではない。それでも本人は必死に薦めるだろう。だからこの手の人にたまたまであった人があちこちで混乱し、パニックになり、よく分からないけど、とりあえず適当に薦められたとおりにやってみるという悲劇が全国的に起こる。

 ただ、普通に勉強して難関大学に合格した大学生が、そっと優しく教える程度であれば、それは良質なアドバイスの範疇を超えないので、参考にするのもいいだろう。

 

同じ大学の合格者でもお勧めする参考書は違う
 そもそも、例えば同じ慶應大学法学部に合格した子でも、お勧めする問題集や参考書は違う。ある学生は、「これがいいよ。かなり力つくから」などと言い、他の学生は、「えっこっちの方がいいよ、○○だからお勧め」などと言うのである。

 ぜこんなことになってしまうのだろうか。自分の成功パターン(合格パターン)を重視する為だ。あなたに質問したい。

・合格者Aがお勧めしたのは、Xという参考書
・合格者Bがお勧めしたのは、Yという参考書

 この時に、あなたは、XとYのどちらを使うか?
どちらでも合格するのだろうか。ところが往々にして、参考書などは以下のようになっている。

・不合格者Cが使っていたのは、Xという参考書
・不合格者Dが使っていたのは、Yという参考書

 このように、結局XもYも不合格者がお勧めしている。したがって合格した人がお勧めしているので、それをやればよいなどという確証はどこにもない。

 

 














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