慶應大学法学部 FIT入試 小論文の問題の解説

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慶應大学法学部 FIT入試 2012年度小論文問題メルマガ解説(2011年実施)

こんにちは。
牛山です。

【1】ススメ!デイジー君の日記

かじり木がお気に入り♪
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【2】2012年度慶應大学 法学部 FIT入試 B方式

(1) 問題構成(リンクに注意!)
今日は慶應大学法学部 FIT入試B方式2012年度の問題をメルマガで簡単に解説します。

今回の問題も、分析型の問題が総合考査Ⅰで出題され、総合考査Ⅱでは、論述型の問題が出題されています。
ポイントは、総合考査Ⅰの分析内容と総合考査Ⅱの内容がリンクしていることです。

このことを踏まえて総合考査Ⅰで求められている分析力をアピールすることが大切です。

(2) 作問者の問題意識
今回の問題で、作問者は、ブータンの国王が発表した、「国民総幸福量」をどのように受け止めるべきかについて問題意識を持っています。

国民総生産よりも、国民総幸福量という主張には一理ありますが、無批判に受け入れるべきでしょうか。

この考え方には、様々な難点が存在すると、問題には記載されています。
それではいったいどのような難点があるのでしょうか。

その目線で、総合考査Ⅰの資料を見ることが大切です。

(3) 作問者の問題意識を読み取り、答案に反映させる
ここで一度常識を働かせてみましょう。

幸福度を数値化するのは、工業製品などの製品が経済活動で流通する際に、通貨の単位でそれらが計測されるのとは意味合いが違います。

幸福度は、個人の価値観に依存する部分も大きいからです。

貧しい国で生活に満足する人もいれば豊かな国でも、生活に満足していない人もいます。

これらの価値観は、時間の変化や状況の変化によっても変わってきます。
例えば古い携帯電話に満足していた人でも、友人が皆新型のスマートフォンを持てば、うらやましくなり、今持っているものに不満足な状態になることもあるでしょう。

人の価値観は環境や状況に左右される性質を持つので、異質な環境で、精神的作用を受けないジャングルの奥地に住む部族の方が、幸福度を感じる視点について優れているとの判断を簡単に下すことが妥当かどうかは分かりません。

アフリカの砂漠やジャングルの奥地ですら、近代的なライフスタイルが刻々と部分的に取り入れられ始めているからです。

(4) 近年慶應大学で急上昇中の問題は、アカデミックスキルが必要?
ここまでに紹介した内容は、問題の性質を明らかにするためのデータ抽出プロセスの妥当性についてのものです。
問題は他にもあります。

ここでの問題は、何らかの研究活動を行う際に、どのように何を調べることで、その研究が成功するのかについての問題であると表現することが可能です。

いわゆるアカデミックスキルというものですが、大変奥が深い分野です。
学者の場合、研究が仕事ですので、当然優れたアカデミックスキルを一般的に持っています。

そのレベルはほぼ職人のレベルと言ってもいいでしょう。本来であれば大学院生でもどれだけ持っているかは怪しいアカデミックスキルについて、間接的に求められる問題が近年増えてきています。

もちろん、アカデミックスキルがなくても問題を解くことはできますが、あるにこしたことはありません。

(5) どのような一次情報を取得すれば仮説を検証できるか
幸福度が高いかどうかを調べるにはどうすればいいのでしょうか。
単に聞くだけで本当に幸福度が高いかどうかを調べることができるでしょうか。

あなたは幸せですか?と質問されて、幸せですと答える人は多いですが、本当に幸せでしょうか。

心が荒んでいる人や、満足を覚えず、常に飢餓感でいっぱいな人、実はつらいのに、無理をして幸福だと答えている人などがいないでしょうか。

したがって
どのような情報を集めることで、自分が立てた仮説を検証できるのかについて、考えることが大切になります。

(6) 幸福度を評価する重要指標とは?
幸福度を評価する重要指標はどのようなものでしょうか。

まず第一に考えなければならないことは、幸福であるということはどういうことかということです。

単に幸福であるというだけでは、何の事なのかよくわかりませんね。

Harvardで行われたある研究によれば人の幸せは喜びと意義に集約されるそうです。

おいしいものを食べたり、好きな異性とデートを楽しむのは、喜びの類の幸せです。

おいしいケーキを食べて
「幸せ~」
と言っている女性を見たことはないでしょうか。

言うまでもなく、
満足は、幸せの一部であり、私たちの生活を豊かにするものです。
一方で、単に満足を繰り返すだけでは人は幸せになれないことも分かっています。

意義深いことをすることで、幸せを得ていくのが人間です。
今回は概説ですので、このようなお話を取り上げました。
(7) 慶應クラスでは、詳細解説を配布
過去問題の詳細な解説については、秋以降に慶應クラスでどんどん塾内で動画を公開していきます。

解答例や、答案作りについても、コツや評価を受けやすくなるポイントがあります。

今回は総合考査Ⅰの解答例のみ、ご紹介しておきます。

(8) 総合考査Ⅰ 解答例

 資料から以下の4点が一般的な法則性、傾向として読み取れる。第一に、発展途上国は、食費の消費支出割合が高い。第二に、発展途上国ほど、教育費にかける家庭の消費支出割合が高くなっている。第三に、先進国ほど、住宅、光熱費などの住環境を充実させる費用項目の比率が多くなっている。第四に、先進国ほど、娯楽、文化、外食等、生活の満足度を向上させる消費出項目の比率が大きい。
 上記のような現象が生じる原因として、大きく3つの要因を考察した。一つ目は、経済的余力の違いである。経済的に困窮すれば、国民は生活の維持にコストが集中せざるを得ない。二つ目は市場経済の成熟度である。外食や娯楽の生活コストを減少させるには、市場経済が成熟している必要がある。海外から安価に製品を購入するには国家の通貨に対する信用が必要となる。第三の原因は技術力である。国内で生産材・工業製品を安価に流通させるには高度な技術力が当該国家に備わっている必要がある。



【4】編集後記

そろそろ朝や夜がやや寒くなりはじめましたね。風邪をひかないように、気をつけてください。
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