カードは問題を解きながら作ろう
こんにちは。
牛山です。
本日は、「カードは問題を解きながら作ろう」
というテーマです。
当たり前といえば、大変当たり前のことなのですが、この部分が意外に守られていないことが多いです。
以前数学のカードを作る際に、自分で問題を解きながら作らず、参考書を書き移している受験生がいました。
「問題を解きながら作る方がいいよ」
と、私はアドバイスしたのですが、アドバイスはスル―され、「この方が効率がいいので」ということで、彼はひたすらカードをせっせと作っていました。
その結果、どのようになったか。
カード一枚あたりにかける処理時間が増えました。
本人はそのことに気付いていなかったのかもしれません。彼は受験に失敗してしまいました。
このように時間がかかるようになると、カードの最大の利点である分類機能が、生きなくなってきます。
学習指導の分野では大変よくあることですが、本人はよかれと思い、独自にやっていることは、実は判断ミスだったということが珍しくありません。
彼の場合、問題だけではなく、問題の解答もコピーして、カードを作るようになりました。
その結果、より一層カードの処理に時間がかかるようになります。
なぜカードの処理に時間がかかるのでしょうか。
どの部分がポイントなのか、自分が分からないポイントや、思い出すポイントが明確になっていないからです。
一見すると、問題の解説は解説文章に書かれているのですから、そんなことは起こりようがないように感じます。
言葉で雑に考えると、何の問題もなさそうです。
しかし、問題は発生します。
その理由は、理解の歩幅は、人によって違うからです。
あなたは、問題集を読み、解答解説を熟読した際に、肝心要の部分について解説がなく、理解できなかったことはありませんか?
その場合、小さな歩幅で理解作業を進める必要があります。
初心者は、問題を見た際に、思い出さなければならないポイントがいくつもあります。
この場合、いくつものカードを作っても構いません。
解法ステップの大雑把な部分以外でつまづきのポイントがたくさんあるためです。
何らかの問題について、一般的には、3つ程度思い出すポイントがあるのがふつうですが、初心者はたくさん思い出すべきポイントがあります。
効率がいいからといって、自分で問題を解かずにカードばかりを作っていると、自分の理解の歩幅を理解できません。
だからこそ、カードは問題を解きながら作ることが大切なのです。
もっと大切なことは、重要なアドバイスをスルーしないことです。素直なようで素直ではない人は、こういうところで判断を誤り、大きく失敗します。
感覚的には、「愚直」な人が成功します。
愚直な人は、「かしこく何かをやろう」とあまり考えていないところもあります。注意深く人のアドバイスに耳を傾け、重要な軌道修正をうまくやっていきます。
こういう人は、数学の勉強でも、短期間で学年でトップになるなどの実績を出します。
もう一つ大事なポイントがあります。
それは、論理的に物事を考えていることです。愚直であることと、論理的であることの二つの条件を満たせば、あなたは失敗しにくくなります。
しかし、多くの人は、誰に教えてもらうかということにこだわりすぎたり、自分の試験は難しいと考えすぎたり、その結果、自分の試験は特殊だと考えすぎたり、根拠も無く人の言うことを信じすぎることで、失敗していきます。
↑さらりと書きましたが本当に多いです。3回音読してみましょう。
自分がどのような問題を抱えているのか、どうすればいいのか、それはなぜか、論理的に考えるということは、今回ご紹介したように、物事を精査していくことを指します。
愚直な人は物事を精査する時にバイアスがかかりにくいものです。
一方で、上記のような人の場合、判断ミスを犯しやすいと言えます。最悪の場合、途中でさじを投げたり、受験をあきらめたりします。
本日はちょっとしたことを扱いましたが、その背景にも言及しました。
何かをうまくやることができているからといって、判断ミスをしていないわけではありません。
うまくいっている時も、うまくいっていない時も、自分が判断ミスをしていないか、自分を注意深く観察しましょう。
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