牛山 恭範 (著)
はじめに
そして、 また、無理だ、できないはずだと言っている人は、自分は日本語を数万項目覚えているなどということも、極めて一般的であり、その確率は、90%以上とも言える。 多くのことを記憶しようとする過程で、人は必ず忘れる。 よく自分が物事を分かっておらず、先行研究となる論文なども十分に読まず、事例も知らず、試してもみておらず、その段階で無理だと言ったりするのである。 多くの人は、「分からない」とは言わない。「無理だろう」、「そんなことできないだろう」と言うものである。その理由は、人は、自分の考えを正しいと思う性質があるからだ。 ところが、ギネスブックに認定されている人は、円周率を6万ケタほど記憶している。今は10万桁ほど覚えているらしい。これもギネスブックに認定されているそうだ。このような人は、特別な頭脳を持っているのだろうか。 もちろん、その可能性は否定できない。しかしこのように、円周率を数万桁記憶している人は、記憶のテクニックを使っている。問題はこのような記憶のテクニックは、数字変換の技術を用いたものであり、一般的な勉強用とは限らないということである。 しかしながら、この数字を記憶していることは一般的には驚異的であると考えられるのではないだろうか。 |
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