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東京大学文学部 推薦入試 小論文 過去問題 平成29年度
右の文章の大意を800文字で要約しなさい。
問題1 解答例
プルーストは、芸術が人生に還元される過程を明らかにすることを通じて、芸術を救い出し、それとともに美術館を正当化する。これは、ポールヴァレリーが、美術館を否定したのとは、全く対立する立場である。ヴァレリーの考えは、美術館の問題という論文に示されている。芸術品はそれ自体が傑作であれば、唯一無二の存在となり、他との共存を受け入れなくなるというのがヴァレリーの主張である。ところが、今日の美術品は、芸術品を設置するしつらえを失っているという意味で、もうそこに住む主を失っているのではないか。同じことは音楽の演奏会にも当てはまる。正反対の芸術性を持つ曲を聴かされたのでは、芸術の味わいが損なわれる。美術品が、その設置場所をゆえんとした芸術性を持つと考えた場合、その設置空間を離れて、自立性と独立性を獲得したことに芸術性を認めないのも、よいとは思えない。家に工芸品を集めて、しつらえを用意しても、傑作は、とても美術館の広間で見るような幸福な恍惚感を与えてくれはしない。美術館のホールは何の装飾もしていないために、芸術家が身をひいていった作品の内的な空間を象徴するのに、かえってはるかに適しているのである。プルーストは、駅と美術館を死の象徴と捉えた。プルーストにとっては、芸術品たちは、芸術家が想像の営みを通じて、環境から抜け出し、それを克服しそれを乗り越える場所である。彼にとってみれば、作品は、一度環境という産みの親から引き離されて初めて成立する。美術館では、彼は自分の愛する絵を見ればたりるのであり、最後の言葉を語るのは、その作品の与える恍惚感であり、他の何ものでもない。
問題1 解説
問題2
右の文章に関して、あなたの考えを1000文字程度で述べなさい。
問題2 解答例
プルーストと、ポール・ヴァレリーの考えはどちらが妥当なのだろうか。私はプルーストの立場を取る。
芸術の価値について、私は3点あるのではないかと考える。第一の価値は審美性である。第二の価値は、表現性である。第三の価値は、情熱性である。審美性とは、美しさのことであり、表現性とは、芸術家が表現することを望んだ世界のことである。情熱性とは、その表現行為そのものに対する芸術家の想いである。
芸術を論じる時に、私たちが気をつけなければならないことは、芸術の特権化かもしれない。芸術をどの目線や立場で論じるのかについて、仮に芸術家本人が特権化を望んだとしても、そのような特権化が仮に存在すれば、芸術論を広く一般化した上で、何らかの考えを導くことはできなくなってしまう。
芸術作品がその由緒や、置かれる環境や、しつらえを必要とするかどうかは、その芸術品の個別的な問題である。奈良の大仏のように、その場所になければ、意味が理解できないものもある。
仮に芸術を特権化せず、しつらえが個別具体的な問題であり、芸術に少なくとも3つの価値が認められるのであれば、プルーストが述べるように、芸術品はどこにあってもよいということになる。
前述した3つの前提(特権化、しつらえの個別性、芸術の3つの価値)は、私が仮説を導く際の3つの論拠となっている。
以上の理由より、私は、プルーストの立場を取る。
問題2 解説
過去問題解説者 牛山恭範


・スキルアップコンサルタント
・専門家集団Allaboutスキルアップの担当ガイド
・ヤフー(Yahoo)知恵袋 専門家回答者
慶應大学に確実かつ短期間で合格させる慶應義塾大学合格請負人。慶應義塾大学合格の要である、小論文と英語の成績を専門家として引き上げる為、理系を除く全学部への合格支援実績がある。(学部レベルだけに留まらず、慶應大学法科大学院へ合格に導く実績もある。)短期間で人を成長させる為の知見を活かし、教え子の小論文の成績を続々と全国10以内(TOP0,1%以内も存在する)に引き上げる事に成功。12月時点で2つの模試でE判定の生徒を2ヵ月後の本試験で慶應大合格に導く実績もある。技術習得の専門家として活動する為、英語力の引き上げを得意としており、予備校を1日も利用させずにお金をかけず、短期間で英語の偏差値を70以上にして、帰国子女以上の点数を取らせるなどの実績が多い。慶應大学合格支援実績多数。自分自身も技術習得の理論を応用した独自の学習法で、数万項目の記憶を頭に作り、慶應大学SFCにダブル合格する。(その手法の一部は自動記憶勉強法として出版)同大学在学中に起業し、現在株式会社ディジシステム代表取締役。より高い次元の小論文指導、小論文添削サービスを提供する為にも、世界最高の頭脳集団マッキンゼーアンドカンパニーの元日本、アジアTOP(日本支社長、アジア太平洋局長、日本支社会長)であった大前研一学長について師事を受ける。ビジネスブレークスルー大学大学院(Kenichi Ohmae Graduate School of Business)経営管理研究科修士課程修了。(MBA)スキルアップの知見を用いることで、牛山自身の能力が低いにも関わらず、同大学院において、『東大卒、東京大学医学部卒、京都大学卒、東大大学院卒(博士課程)、最難関国立大学卒、公認会計士、医師(旧帝大卒)、大学講師等エリートが多数在籍するクラス』(平均年齢35歳程度)において成績優秀者となる。個人の能力とは無関係に「思考・判断力」「多くの記憶作り」等で結果を出すことができるスキルアップコンサルタントとしてマスコミに注目される。(読売新聞・京都放送など)他の「もともと能力が高い高学歴な学習支援者」と違い、短期間(半年から1年)で、クライアントを成長させることが特徴。慶應合格のためのお得情報提供(出る、出た、出そう)ではなく、学力増加の原理と仕組みから根本的に対策を行う活動で奮闘中。現在、東京工業大学大学院博士後期課程在学。
執筆書籍

マスコミ掲載事例一部
『慶應大学に我が子を確実に合格させる教育法』プレジデントFamilyClub様(メディア掲載)
クライアントの実績の一部
外部講師活動
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全国の高等学校で外部講師として活動(紹介動画)撮影許可を頂いて撮影しました。2008年7月の映像です。
メディア掲載: プレジデントFamilyClub様
『慶應大学に我が子を確実に合格させる教育法』
第2回 ⇒「慶應大学合格に必要な要素と中核」
第3回 ⇒「慶應大学合格に有効な受験対策(前編)」
第4回 ⇒「慶應大学合格に有効な受験対策(後編)」~「受け身の学習」から「攻めの学習」に変化させる~