このページでは、メルマガで流した慶應大学の文系学部の小論文問題の解説を掲載しています。
2023年度慶應大学経済学部 小論文過去問題解説
こんにちは。
牛山です。
今回は、慶應大学経済学部の過去問題について解説を行います。
こんな問題が出ましたよ。
【問題A】
課題文に基づき、「志向的スタンスでふるまいを予測すること」とはどういうことか、およびその予測に問題が生じるケースとはどのようなものか200字以内で説明しなさい。
課題文の中に試行的スタンスについて記述されている部分があるので、ここを書きましょう。
【問題A 解答例】
私たちは動作や発言の裏に志向的状態があるものと考えるのである。こうした志向的状態に基づいて解釈することは、解釈主義である。解釈主義とは、解釈の実践を見ることで志向的行為者性の本性がわかるという見解である。解釈主義が前提とするのは、相手は合理性の基準を満たすようにふるまっているという考えである。観察対象が非合理的である場合や、予測者の信念が合理的ではない場合に適切な予測が難しくなる。
今回の問題では、解釈主義は二つのことを前提としている必要があることを記述することが大切です。
1)観察対象の非合理性
2)観察者の非合理性
このケースで解釈主義はうまく機能しないという問題を抱えることになりますね。
それでは、次の問題を見てみましょう。
【問題B】
あなたが電車に乗って席に座っており、隣にも人(以下甲とよぶ)が座っているとする。駅に着き、ある人が甲の席の前に立つと、甲が席を立った。課題文に基づき、この甲の行動を志向的スタンスで説明できるような3つの異なる状況を設定し、各々の状況における「席を立つ」という甲の行動の「合理性」について400字以内で説明しなさい。
なんだか難しく感じるかもしれませんが、要は電車で座っているときに、目の前に誰かが来た時、となりの人が席を外した・・・というだけの話です。
どういうケースが考えられるでしょうか。3つ書きなさいとありますね。
1)老人が目の前に立ったので、席を譲るべきだと考えて黙って立ち上がった。
2)危険そうな眼付きの人間がいたので、少し離れようと思い立ち上がった。
3)ヘッドホンから音がもれている人が目の前に立ったので、からまれるかなと感じて移動した。
はい。このような3つを考えてみましたよ。
この3点について、状態(行動)、予測、の2点を書けばよいということになります。
【問題B 解答例】
甲の行動について、以下の3つのようなケースについて、甲の合理性を説明する。第一のケース:甲の前に疲れている素振りの老人が立ったので、座りたいのではないかと予測して甲は席を譲った。第二のケース:危険な目つきの男が甲の前に立ったので、暴力的な事故につながるかもしれないと予測して甲は席を譲った。第三のケース:ヘッドホンから音がもれている男が甲の前に立ったので、からまれるのではないかと予測し、甲は席を譲った。
今回の問題は、ある程度何を書いても解釈主義という考え方に課題文の著者が否定的な考えを持っているようなので、不自然な推論となるでしょう。出題者もこのあたりについて、課題文の著者と同じような問題意識を持ったのかもしれませんね。
【編集後記】
牛山は、未来予測が得意なのですね。
元ZOZOの前澤氏が一か月で550万リツイート(ギネス記録)を実現し、1000万人のフォロワーを得た方法について、その約10年前に、それを見越して、特許を取得しています。それも、この仕組みを完全自動化する特許です。
私がこのような未来予測や洞察(同じようなものですね。)が得意なのは、解釈主義ではなく、異なる理論的な枠組みから世の中を見ているからなのです。
つまり、多くのケースで、常識的な考えから脱却できない理由は、思い込みの強さ、先入観にあります。自分が、これについては間違いがないと感じていること、今回の課題文の内容で言えば、観察者が持っている信念に合理性がある場合にのみ、予測は的中するということになりますね。
ところが、もし仮に常識人の多くは、間違った前提を合理的だと信じていたとしたら・・・・
人は前提とすることを一般的に疑えないのです。
ここは、深堀すると、中途半端に意見を述べることになるので、このあたりでコメントを差し控えます。
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過去問題解説者 牛山恭範
・スキルアップコンサルタント
・専門家集団Allaboutスキルアップの担当ガイド
・ヤフー(Yahoo)知恵袋 専門家回答者
慶應大学に確実かつ短期間で合格させる慶應義塾大学合格請負人。慶應義塾大学合格の要である、小論文と英語の成績を専門家として引き上げる為、理系を除く全学部への合格支援実績がある。(学部レベルだけに留まらず、慶應大学法科大学院へ合格に導く実績もある。)短期間で人を成長させる為の知見を活かし、教え子の小論文の成績を続々と全国10以内(TOP0,1%以内も存在する)に引き上げる事に成功。12月時点で2つの模試でE判定の生徒を2ヵ月後の本試験で慶應大合格に導く実績もある。技術習得の専門家として活動する為、英語力の引き上げを得意としており、予備校を1日も利用させずにお金をかけず、短期間で英語の偏差値を70以上にして、帰国子女以上の点数を取らせるなどの実績が多い。慶應大学合格支援実績多数。自分自身も技術習得の理論を応用した独自の学習法で、数万項目の記憶を頭に作り、慶應大学SFCにダブル合格する。(その手法の一部は自動記憶勉強法として出版)同大学在学中に起業し、現在株式会社ディジシステム代表取締役。より高い次元の小論文指導、小論文添削サービスを提供する為にも、世界最高の頭脳集団マッキンゼーアンドカンパニーの元日本、アジアTOP(日本支社長、アジア太平洋局長、日本支社会長)であった大前研一学長について師事を受ける。ビジネスブレークスルー大学大学院(Kenichi Ohmae Graduate School of Business)経営管理研究科修士課程修了。(MBA)スキルアップの知見を用いることで、牛山自身の能力が低いにも関わらず、同大学院において、『東大卒、東京大学医学部卒、京都大学卒、東大大学院卒(博士課程)、最難関国立大学卒、公認会計士、医師(旧帝大卒)、大学講師等エリートが多数在籍するクラス』(平均年齢35歳程度)において成績優秀者となる。個人の能力とは無関係に「思考・判断力」「多くの記憶作り」等で結果を出すことができるスキルアップコンサルタントとしてマスコミに注目される。(読売新聞・京都放送など)他の「もともと能力が高い高学歴な学習支援者」と違い、短期間(半年から1年)で、クライアントを成長させることが特徴。慶應合格のためのお得情報提供(出る、出た、出そう)ではなく、学力増加の原理と仕組みから根本的に対策を行う活動で奮闘中。現在、東京工業大学大学院博士後期課程在学。
執筆書籍
・「小論文技術習得講義」(改訂版あり。)
・「自動記憶勉強法」(改訂版あり。)
・「なぜ人は情報を集めて失敗するのか?目標達成論」(改訂版あり。)
・「勉強法最強化PROJECT」(弁護士・医師との共著)
・「慶應大学絶対合格法」
・「慶應小論文合格BIBLE」(改訂版あり。)
・「機械的記憶法」
・「クラウド知的仕事術」
・「小論文の教科書」
・「速読暗記勉強法」
・「難関私大対策の急所」
・「AO入試対策とプレゼンテーション合格法」
マスコミ掲載事例一部
・読売新聞(全国版)学ぼうのコーナーにて8回掲載(週間企画)
・京都放送 TV番組ポジぽじたまご 会社紹介 平成23年10月7日
・京都放送 TV番組ポジぽじたまご 平成23年11月4日放送
・産経関西 20年前とは変わった受験事情 平成23年12月9日
『慶應大学に我が子を確実に合格させる教育法』プレジデントFamilyClub様(メディア掲載)
クライアントの実績の一部
・三田の学部でも小論文全国1位輩出。(偏差値87.9)
・慶應4学部合格者(法・経・総・環)2年連続輩出。
・慶應SFCダブル合格者6年連続輩出。(記録更新中)
・慶應大学3学部合格者ほぼ毎年輩出。
・慶應SFC総合政策学部全国模試小論文1位輩出。
・慶應SFC環境情報学部全国模試小論文1位輩出。(偏差値85以上)
・英語全国1位(2度)輩出、現代文全国1位輩出。
・慶應大学の小論文を1万点以上添削した経験あり。
・慶應関連書籍出版数日本一。 約30冊 (自社調べ)
・慶應関連メディア掲載数日本一。(自社調べ)
外部講師活動
VIDEO
全国の高等学校で外部講師として活動(紹介動画)撮影許可を頂いて撮影しました。2008年7月の映像です。
牛山執筆の慶應小論文対策本と書籍の動画解説
「慶應に合格する英語勉強法」誰でも慶應の英語試験で合格点を再現できるにはどう勉強したら良いかを書きました
「小論文技術習得講義」分かるから『書ける』に変わるにはどうすればいいのかを詳しく書きました。 詳しくはこちら
「慶應小論文合格バイブル」「早慶模試で全国1位」、「慶應大学4学部合格」、「慶應SFCダブル合格」、「全国模試10位以内多数」の「慶應小論文専用」対策書籍の最新版がリリース 詳しくはこちら
「牛山慶應小論文7ステップ対策」どんなに過去問題を解説してもらっても、感覚的にいつまで経っても解けない・・・そんなお悩みを解決(慶應SFC受験生必読 データサイエンス系問題の練習・解説あり。) 詳しくはこちら
「小論文の教科書」「東大、京大、東大大学院、医師(東大卒)、会計士、博士(東大)、難関国立大出身者、旧帝国大学卒の医師、会計士」が集まるMBAコースでTOPの成績優秀者になった秘訣を伝授! 詳しくはこちら
「慶應SFC小論文対策4つの秘訣合格法」慶應SFCダブル合格の講師が運営する「慶應SFC進学対策専門塾」で、指導してきた秘訣を公開。慶應SFCダブル合格5年連続輩出、慶應SFC全国模試全国1位輩出、慶應大学全国模試2年連続日本一輩出の実績を出してきた著者が、その経験からどのような小論文対策が有効なのか、慶應SFCの小論文対策はどうやるべきかについて詳しく解説。
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