慶應大学 法学部 2023年小論文過去問題の解説

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このページでは、、小論文で平均9割の点数を取る牛山が、過去問題の解説を行います。メルマガで流した慶應大学の文系学部の小論文問題の解説を掲載しています。慶應クラスでは、構造ノートや構造議論チャートを使ってもっと詳しく細かく各学部の過去問解説を動画で行っています。


2023年 慶應大学法学部過去問題解説

 

こんにちは。
牛山です。

 

今回は、2023年慶應義塾大学法学部の過去問題解説ということで、問題についての考え方などをご紹介していきます。

 

今年受験した人は、手ごたえがあったでしょうか?

 

問題を確認します。

 

【問題】

文章の内容を「膜」と「核」という概念を用いて400字程度で要約せよ。また、その上で、「膜」と「核」がもたらす現代政治上の弊害を新しい情報技術によって克服しようとする場合、どのような解決策があり得るかをその限界も含めて述べよ。

 

こんな問題が出ています。
ちなみに、膜と核は以下の通り。

 

膜・・・・資源の囲い込み
核・・・・中央集権の組織

 

はい。それでは、要約内容を先にご紹介します。


【要約部解答例】
 複雑な世界を複雑なまま受け入れることは、人間には難しい。なぜならば、人間には認知限界があるからである。帰責性も、認知コストの問題から、責任を押し付ける必要性から生まれる考え方である。認知コストや対策コストの問題から国境や責任や自由意志が生まれる。インターネットやコンピューターはこれらの問題への対処能力を大きくした。インターネットは力強い思想を生み出すことができるのだろうか。資源の囲い込みを膜と呼び、中央集権の組織を核と呼ぶ。企業や政治では中央集権がモラルハザードや自己目的化した権力闘争を生み出している。独立主権国家の集積としての国際社会においては国家間の資源の囲い込みが敵味方という概念を構築している。

 

要約方法ですが、私が過去の慶應法学部や文学部の過去問題解説で行っている方法とほぼ同じです。それらを無料で読むか、拙著『高得点小論文解法集』(エール出版社)を読みましょう。

 

基本的には同じなのですが、後半は何が問題なのかということを言語化してあげればOKです。

 

今回の問題では、珍しく解決策が問われていますね。

 

新型人工知能を用いる・・・・

 

なんて書いた人がいるかな、いそうだなぁ・・・

 

これは結構まずいです。
いろいろな意味でね。


 

  1. 1)わからないからグーグル検索、と等しく人工知能と考えること
  2. 2)具体的にはあまり考えずに、問題点から解決策にすぐに飛びつく
  3. 3)現状の人工知能をすごいと思ってしまっている

 

今回の問題ですが、まず何が問題なのかを特定することが大切です。
課題文では、中央集権と、資源の囲い込みが問題だと述べられていますね。

 

この論考が妥当なのかどうかは、相当ロジックから見れば、あやしそうですが、それでもこのあたりから考えてほしいということなので、もう少しロジックを詰めていく必要がありそうです。

 

それでは、中央集権体制と資源の囲い込みについて、どのようなことがより確からしい解釈として報告されているのかを考えてみましょう。

 

牛山が今回作成した解答例の中では、ノーベル経済学賞を受賞した学者、国際的に活躍する学者、論考の中で取り上げられている問題と近接性・関連性が高いと思われるトピック、などに言及しました。

 

つまり、膜とか、核と言われても相当あらい概念なので、比較的に信頼性が高い概念に引き付けたうえで、どのように言い換えができるのか、論考をつなげることができるのかを考えたということです。

 

その上で、仮に学術的に問題解決を考えるなら、当然とされるステップで物事を考え、さらに、設問の要求に答えるという意味で、工学的な解決策について言及しています。

 

まぁ・・・・

 

普通に考えたら一つにはこうなった・・・という極めて素直な解答でもあり、その意味で、考察時間は5分もかかりませんでした。

 

ただ、この問題って普通に解くと難しいのではないかなと思います。高校生くらいの若い子が、要求される問題としては、無茶ぶりに近いとも言えそう。

 

上記の意味で、試験後に落胆した子もいたのかなぁと。

 

そんな風に思いますね。


 

 

あのね。
私が常々言っていることは、小論文試験と言っても、いくつかのスキルの組み合わせなんですよって話なんです。

 

例えば、今回の問題。研究計画書を書いたことがあれば、比較的に取り組みやすいかもしれません。

 

そして、牛山は、『総合型選抜は研究力が9割』という書籍の中でも、研究計画書を書くことを推奨していますし・・・・

 

その他の慶應対策本でも、研究計画書を書くことを推奨しています。

 

なぜかというと、研究って、問題解決なんです。世の中における未解決の問題を解決する手段が研究と言うこともできると思います。

 

私が主催する慶應進学専門塾『慶應クラス』では、東京工業大学大学院という世界学術ランキング10位くらい(正確には、工学系で14位とかそのあたり)、日本では3位、4位の大学で、博士課程に在籍する牛山が高校生に研究についてアドバイスや助言、教育を行っています。

 

それでは、解答例を見てみましょう。

 

 

 

【解答例】

 複雑な世界を複雑なまま受け入れることは、人間には難しい。なぜならば、人間には認知限界があるからである。帰責性も、認知コストの問題から、責任を押し付ける必要性から生まれる考え方である。認知コストや対策コストの問題から国境や責任や自由意志が生まれる。インターネットやコンピューターはこれらの問題への対処能力を大きくした。インターネットは力強い思想を生み出すことができるのだろうか。資源の囲い込みを膜と呼び、中央集権の組織を核と呼ぶ。企業や政治では中央集権がモラルハザードや自己目的化した権力闘争を生み出している。独立主権国家の集積としての国際社会においては国家間の資源の囲い込みが敵味方という概念を構築している。
 上記のような「膜」と「核」がもたらす現代政治上の弊害を新しい情報技術によって克服しようとする場合どのような解決策があり得るだろうか。
 かつてジョセフ・スティグリッツはグローバリズムにより多くの人が不幸になった真因は、ガバナンスにあると説いた。トマ・ピケティーは、膨大なデータの調査より、資本が労働に勝ると論じた。グレアム・アリソンは、キューバ危機の経緯を調査し、国家的意思決定のモデルを3つのモデルへと集約させた。これらの研究から考えられることは、国際政治・経済における重要であると考えられる要素の導出の結果いくつかの要素を取り上げることができる可能性である。これらの学術的な調査に基づいて導出された要素に関するメカニズムをいくつかの重要なパラメーターを統制した上で調査することは実行可能である。問題は課題文でも指摘されているように、それらの背景には、人間のモラルやマインドの問題もあるということである。しかし、今までに変化を起こせなかったことは、これから新しい研究によって成果が出ない裏付けではない。確率的には元々同値で存在する事象についても先入観が働くことこそ、著者が述べる認知的限界であり、バイアスでもある。上記の研究を工学的に発展させる一つの方法として、コンピューターシミュレーションにより重要な要素の変化を調査し、対策案についても、工学的に導出した内容を無尽蔵に試験するという方法を私は提案する。この方法の限界は、現代社会における工学的技術レベルでは、シミュレーションの精度に一定の限界があることであると考えられる。

 

 

 

【編集後記】

 ところで、上記の内容は、私の真意でもないんです。本当は、こうすればいい・・・という内容があるのですが、ちょっと、先の時代すぎて、よくわからないと思われそうなので、今回はスルーしました。

 

 このテーマについては、本当はいろいろとお話できることもあるのですが、黙っておくことにしましょう。

 



ヒント:課題文の著者が見落としている重大なポイントがある可能性って考えてみたことはありますか?


皆さんはどう考えますか?

 

 

 

過去問題解説者 牛山恭範

  ・スキルアップコンサルタント
・専門家集団Allaboutスキルアップの担当ガイド
・ヤフー(Yahoo)知恵袋 専門家回答者 
 

 慶應大学に確実かつ短期間で合格させる慶應義塾大学合格請負人。慶應義塾大学合格の要である、小論文と英語の成績を専門家として引き上げる為、理系を除く全学部への合格支援実績がある。(学部レベルだけに留まらず、慶應大学法科大学院へ合格に導く実績もある。)短期間で人を成長させる為の知見を活かし、教え子の小論文の成績を続々と全国10以内(TOP0,1%以内も存在する)に引き上げる事に成功。12月時点で2つの模試でE判定の生徒を2ヵ月後の本試験で慶應大合格に導く実績もある。技術習得の専門家として活動する為、英語力の引き上げを得意としており、予備校を1日も利用させずにお金をかけず、短期間で英語の偏差値を70以上にして、帰国子女以上の点数を取らせるなどの実績が多い。慶應大学合格支援実績多数。自分自身も技術習得の理論を応用した独自の学習法で、数万項目の記憶を頭に作り、慶應大学SFCにダブル合格する。(その手法の一部は自動記憶勉強法として出版)同大学在学中に起業し、現在株式会社ディジシステム代表取締役。より高い次元の小論文指導、小論文添削サービスを提供する為にも、世界最高の頭脳集団マッキンゼーアンドカンパニーの元日本、アジアTOP(日本支社長、アジア太平洋局長、日本支社会長)であった大前研一学長について師事を受ける。ビジネスブレークスルー大学大学院(Kenichi Ohmae Graduate School of Business)経営管理研究科修士課程修了。(MBA)スキルアップの知見を用いることで、牛山自身の能力が低いにも関わらず、同大学院において、『東大卒、東京大学医学部卒、京都大学卒、東大大学院卒(博士課程)、最難関国立大学卒、公認会計士、医師(旧帝大卒)、大学講師等エリートが多数在籍するクラス』(平均年齢35歳程度)において成績優秀者となる。個人の能力とは無関係に「思考・判断力」「多くの記憶作り」等で結果を出すことができるスキルアップコンサルタントとしてマスコミに注目される。(読売新聞・京都放送など)他の「もともと能力が高い高学歴な学習支援者」と違い、短期間(半年から1年)で、クライアントを成長させることが特徴。慶應合格のためのお得情報提供(出る、出た、出そう)ではなく、学力増加の原理と仕組みから根本的に対策を行う活動で奮闘中。現在、東京工業大学大学院博士後期課程在学。

 

 マッキンゼーの問題解決思考を上記大学院の学長である大前研一氏から直に師事を受け、各種技術習得、及び,問題解決型の 学習コンサルティングに活かした活動を行っている。

 

執筆書籍
・「小論文技術習得講義」(改訂版あり。)
・「自動記憶勉強法」(改訂版あり。)
・「なぜ人は情報を集めて失敗するのか?目標達成論」(改訂版あり。)
・「勉強法最強化PROJECT」(弁護士・医師との共著)
・「慶應大学絶対合格法」
・「慶應小論文合格BIBLE」(改訂版あり。)
・「機械的記憶法」
・「クラウド知的仕事術」
・「小論文の教科書」
・「速読暗記勉強法」
・「難関私大対策の急所」
・「AO入試対策とプレゼンテーション合格法」
マスコミ掲載事例一部

・読売新聞(全国版)学ぼうのコーナーにて8回掲載(週間企画)
・京都放送 TV番組ポジぽじたまご 会社紹介 平成23年10月7日
・京都放送 TV番組ポジぽじたまご 平成23年11月4日放送
・産経関西 20年前とは変わった受験事情 平成23年12月9日


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クライアントの実績の一部

・三田の学部でも小論文全国1位輩出。(偏差値87.9)
・慶應4学部合格者(法・経・総・環)2年連続輩出。
・慶應SFCダブル合格者6年連続輩出。(記録更新中)
・慶應大学3学部合格者ほぼ毎年輩出。
・慶應SFC総合政策学部全国模試小論文1位輩出。
・慶應SFC環境情報学部全国模試小論文1位輩出。(偏差値85以上)
・英語全国1位(2度)輩出、現代文全国1位輩出。
・慶應大学の小論文を1万点以上添削した経験あり。
・慶應関連書籍出版数日本一。 約30冊 (自社調べ)
・慶應関連メディア掲載数日本一。(自社調べ)

外部講師活動

全国の高等学校で外部講師として活動(紹介動画)撮影許可を頂いて撮影しました。2008年7月の映像です。



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