慶應大学文学部 小論文2018年 過去問題の解説

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このページでは、メルマガで流した慶應大学の文系学部の小論文問題の解説を掲載しています。


2018年度 慶應大学文学部 小論文過去問題の解説

 

こんにちは。
牛山です。

 

本日は、2018年慶應大学文学部小論文の解答速報です。

 

設問1

 

設問1は、要約問題が出題されました。本格的な要約の前に、全体をふわっと要約してみましょう。

 

出題された課題文の文章構造は以下のようになります。



 

Webで上記の図を見たい人は、こちらからアクセスしてください。
http://structure-notebook.com/public.php?id=11702

 

課題文内容をサッと理解することができますよ。

 

 

 

ここで、一度課題文の内容を表にまとめてみましょう。

 

 

こんな風になっています。
ちょっと分かったようで、分からないような感じですよね。

 

 

そこで、作図してみました。
今回のお話は、要はこういうことです。


 


ずいぶんわかりやすくなりましたね。

 

横軸に注目してみましょう。
能動の程度、受動の程度が分かります。どこからどこまでが、「暴力」の概念なのか、「権力」の概念は、どこからどこまでなのか、「新しいフーコーが述べた権力の概念」はどこからどこまでなのか。

 

こんな風に図を描くと、グッと抽象的な概念をイメージしやすくなることがあるので、試験会場でもやってみましょう。

 

権力と暴力の関係は、能動と受動という概念軸から評価すると、どのように程度として理解することができるのか?そういう考察ですね。

 

余談ですが、
科学化のために概念を明確化させることも含めて、「概念の操作化」などと呼ぶことがあります。小論文試験では、「具体的に書くことが大切ですよ」などと、私が話すことがありますが、その理由はここにあります。

 

ところで、今回の問題は、要約問題でしたね。

 

要は、この文章を300文字位内にすればいいのですが、どのように考えればいいのでしょうか。

 

考えるべきことは、筆者の中心命題(最も言いたいこと。)を最後の部分に持ってきて、その前提を列挙することです。

 

実際にやってみましょう。
以下の部分が最後にくればいいですね。

 

------ここから-----
権力の関係は、能動性と受動性の対立によってではなく、能動性と中動性の対立によって定義するのが正しい。フーコーが権力概念の刷新のために相当苦労しなければならなかったのも、能動性と中動性の対立という概念が無く全てが能動性と受動性で理解されてしまう、そのような言語=思想的条件があったためである。
-----ここまで-----

 

ここからどのように考えるべきでしょうか。
以前、要約の考え方を示す図を過去問題解説で使用したので、もう一度使用しましょう。

 

以下のような考え方で要約文を作ると考えてください。



この図のように、要約は、Aである、Bである、Cである。従って、Dである。という流れにするのが基本です。


課題文の細い内容から、Aだとか、Bという前提が作られている構図が分かると思います。

 

ただし、今回の課題文の場合、前提を列挙していくのがやや厳しいですね。その理由は、文字数制限にあります。

 

また、課題文からの重要ポイントの抜き出しだけでは対応しにくい課題文が与えられています。

 

そんなわけで、要約問題としては、難しい部類に入るのですが、文章を作成する必要があります。課題文の内容を圧縮していきますよ。

 

以下の赤文字の部分を読んでみましょう。
同じ考え方で、前提を列挙するわけですが、その際に、ギュギュッと必要な前提を作成しています。ただし、結論に至るための前提ですから、課題文を読み、必要な内容を、「機能法的に要約して作成」しています。

 

※赤文字の部分・・・圧縮
※黒文字の部分・・・抜き出し

 

------ここから-----
「自発的」や「非自発的」といった用語が内包する両義性について、フーコーの権力論が参考になる。

権力は従来、能動性と受動性の対立で考えられていた。

しかし、フーコーの権力論は、「能動性」と「受動性」の対立を疑わせるものである。

フーコーは、権力と暴力の「能動性」は、同じものではないとみなした。

権力の関係は、能動性と受動性の対立によってではなく、能動性と中動性の対立によって定義するのが正しい。フーコーが権力概念の刷新のために相当苦労しなければならなかったのも、能動性と中動性の対立という概念が無く全てが能動性と受動性で理解されてしまう、そのような言語=思想的条件があったためである。

-----ここまで-----

 

ここまでの内容を、ギュッと文章にすると、完成しました!以下のようになります。



設問1解答例

 「自発的」や「非自発的」といった用語が内包する両義性について、フーコーの権力論が参考になる。権力は従来、能動性と受動性の対立で考えられていた。しかし、フーコーの権力論は、「能動性」と「受動性」の対立を疑わせるものである。フーコーは、権力と暴力の「能動性」は、同じものではないとみなした。権力の関係は、能動性と受動性の対立によってではなく、能動性と中動性の対立によって定義するのが正しい。フーコーが権力概念の刷新のために相当苦労しなければならなかったのも、能動性と中動性の対立という概念が無く全てが能動性と受動性で理解されてしまう、そのような言語=思想的条件があったためである。




 

設問2

 

設問2では、以下のような問題が出題されています。


「自由」について、この文章を踏まえて、あなたの考えを述べなさい。


320文字から400文字で解答する問題でした。この問題はできましたか?

ここで大切なことは、本文の内容を踏まえてという要求がある点です。

 

 

ここで、ご紹介した図を思い出してみましょう。

 

こんな感じの考察だったのですよね。




このように、特定の概念について、程度の問題を考慮するような考察を行うことを踏まえると、「自由」については、どのようなことを考えることができるでしょうか。

 

図にしてみるとわかりやすいですよ。

 

いろいろなパターンがあっていいと思うのですが、ちょっと作図してみましょう。

 

例えば、次のようなことを考えることができるかもしれませんね。
自由ということについては、背景に幸せや不幸せがあると考えることができます。しかし、その幸せや不幸せ(不自由)は、程度の問題であり、不幸や幸福は、自由の程度で考えた場合、どのようなことが言えるのか、そういうことを今回の解答例では考察してみましょう。

 

こういうことです。

 



それでは解答例を見てみましょう。


設問2 解答例

 フーコーは言葉が持つ両義性に注目し、権力について新しい概念と理論を提示することができた。それでは、自由という言葉の両義性に注目した際に、自由とはどのように理解することができるだろうか。
 自由の対義語は、束縛や不自由というものである。自由の程度が大きいものは、思うまま・幸福と表現可能である。一方で不自由の度合いが大きい状態は、不自由・不幸と表現できる。 人は、幸福を考える時、至福の状態をイメージしがちである。しかし、現実には、幸福とは、不幸ではない状態のことと言える。問題は言葉の両義性であり、幸福の中にも不幸はある。しかし、不幸だからといって、幸福ではないわけではない。究極的な不幸とは、絶対的な苦しみである。強すぎる苦しみが常に無い状態とは、言い換えれば、幸福と言える。
 以上の考察より、私は自由とは、不幸と幸福を含む概念であると考える。

 

 

 

 



過去問題解説者 牛山恭範

  ・スキルアップコンサルタント
・専門家集団Allaboutスキルアップの担当ガイド
・ヤフー(Yahoo)知恵袋 専門家回答者 

 

 人を成長させる事が専門。決して頭がいいわけでもなく、勉強が得意ではなかったが独自の学習法を使うことで小論文試験が難関で知られる慶應義塾大学総合政策学部・環境情報学部にダブル合格する。

 

 2009年、技術習得の理論・原理(成長の原理)を「目標達成論」(エール出版社)で発表。その他高速学習(どんな人でも大量の記憶を形成させる)を可能にする、プロフェッショナルとして、年間約3千のメールサポート・電話サポート・直接指導をクライアントと行い、累積数1万を超えるサポート実績がある。慶應義塾大学総合政策学部在学中にパソコンの家庭教師などを経て店舗経営で起業し、現在株式会社ディジシステム代表取締役。技術の習得に関する周辺と、それを可能にする頭脳に関して研究を重ね現在に至る。(大学院では、思考力の研究を行い、研究は成功した。)現在は研究の成果を活かし、需要の多い分野で教育カリキュラムを構築し、技術を提供。

 

 より高い次元の小論文指導、小論文添削サービスを提供する為にも、世界最高の頭脳集団マッキンゼーアンドカンパニーの元日本、アジアTOP(日本支社長、アジア太平洋局長、日本支社会長)であった大前研一学長より、BBT大学大学院にて問題解決思考の思考について師事を受ける。

 

 ビジネスブレークスルー大学大学院(Kenichi Ohmae Graduate School of Business)経営管理研究科修士課程修了。(MBA)スキルアップの知見を用いることで、牛山自身の能力が低いにも関わらず、同大学院において、『東大卒、東京大学医学部卒、京都大学卒、東大大学院卒(博士課程)、最難関国立大学卒、公認会計士、医師(旧帝大卒)、大学講師等エリートが多数在籍するクラス』(平均年齢35歳程度)において成績優秀者(写真)となる。個人の能力とは無関係に「思考・判断力」「多くの記憶作り」等で結果を出すことができるスキルアップコンサルタントとしてマスコミに注目される。(読売新聞・京都放送など)他の「もともと能力が高い高学歴な学習支援者」と違い、短期間(半年から1年)で、クライアントを成長させることが特徴。

 

 マッキンゼーの問題解決思考を上記大学院の学長である大前研一氏から直に師事を受け、各種技術習得、及び,問題解決型の 学習コンサルティングに活かした活動を行っている。

 

執筆書籍
・「小論文技術習得講義」(改訂版あり。)
・「自動記憶勉強法」(改訂版あり。)
・「なぜ人は情報を集めて失敗するのか?目標達成論」(改訂版あり。)
・「勉強法最強化PROJECT」(弁護士・医師との共著)
・「慶應大学絶対合格法」
・「慶應小論文合格BIBLE」(改訂版あり。)
・「機械的記憶法」
・「クラウド知的仕事術」
・「小論文の教科書」
・「速読暗記勉強法」
・「難関私大対策の急所」
・「AO入試対策とプレゼンテーション合格法」
マスコミ掲載事例一部

・読売新聞(全国版)学ぼうのコーナーにて8回掲載(週間企画)
・京都放送 TV番組ポジぽじたまご 会社紹介 平成23年10月7日
・京都放送 TV番組ポジぽじたまご 平成23年11月4日放送
・産経関西 20年前とは変わった受験事情 平成23年12月9日

クライアントの実績の一部

・教え子がダブルE判定から慶應大学に合格。
・教え子の成績がTOP0.1%に引き上がる。
・全国3位に急成長→慶應大学A判定に。
・北海道大学法科大学院次席合格。
・女子高生が2時間で速読を習得→名門津田塾大学に合格。
・医師の国家試験、公認会計士試験、薬剤師試験、弁理士試験など、難関国家試験にクライアントが合格。
・国立私立、資格試験、国家試験問わず、希望の試験に合格。
・全国模試で英語で二度日本一。
・慶應大学4学部(法・経・総・環)合格。
・大阪大学大学院主席合格。
・上記の他に、名門大学院、最難関大学院、京大、東京大学大学院などに合格実績がある。

外部講師活動

全国の高等学校で外部講師として活動(紹介動画)撮影許可を頂いて撮影しました。2008年7月の映像です。



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