
分かるから『書ける』に変わるにはどうすればいいのかを詳しく書きました。
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88-1京都大学大学院の教授がお勧めする書籍(大学生向け)
論文の書き方は自由と言えば自由です が、だからといってなんでもいいと いうわけではなく、そこには暗黙の ルールがあります。
どのように書かれている論文の評価が 高いのでしょうか。
この点について、私が尊敬するある 京都大学の大学院教授がお勧めしてい る本「創造的論文の書き方」には、 明確な記述があります。
受験生は大学に入ったら読んでみると いいでしょう。
この本には次のようなことが書かれて います。
------------------ここから---------------------
自分が何かの命題を述べる時に、他人 にその妥当性を納得させるためには、 妥当性の論拠を提出する必要がある。 それは当然である。
しかし、その論拠の提出と、なぜ自分 がその命題を大切と考えたかの発想の きっかけを説明することとを、混同す ることがしばしばある。
(中略)
プロは論拠だけを最終的に説明しよう とする。アマチュアは「なぜ思いつい たかを説明する。」
思い付きのプロセスの解説は、いわば 「舞台裏」を見せること。それを見せ まくるのは、恥ずかしいことと思う べし。
説明と命題の妥当性の論理の説明とを 取り違えて、論理の説明をしないのは 絶対に許されることではない。それ では、「舞台裏だけがあって表舞台が ない」、ことになる。
---------------------ここまで--------------------
原因は普遍的な原理というよりも、 因果がそこにあると自分が推測した ものです。
また、多くの因子の中の主要な因子が 「こうだと思う」という自分の思い付 きの説明にあたります。
以下の内容を頭に叩き込んでおく必要 があります。
◆論拠=理由=命題の妥当性の論理の説明
◆根拠=データ
原因を書いた後に対策案を書くと点数 が高いと教えられてしまった学生は、
自分が「思いついた」内容をつらつら と書きます。自分が思いついた説明 を書いているだけなので、スラスラ 誰でも書けるわけですが、この内容で は論文ではないので、評価が下がり ます。
論文というよりも、「自分が思った こと」を書くのは作文に近い内容です。
大学受験生は、作文ではなく、論文を 書く必要があります。
作文と論文の違いは、論証があるか 無いかです。
論証が無くて、自分が思ったことを 書き連ねているのは作文です。
こんな感じです。
------------------ここから---------------------
こうだと思う。 こうすればいいのだ。 ●●が原因である。 だから〇〇すれば問題は解決するのである。 〇〇が大切だ。 〇〇であろう。
語尾だけいかめしい感じにしたい答案 が多いのですが、最初から最後まで 自分が思ったことを述べているので、 非常に評価が低くなります。
88-3 SFC受験生の思い込み
※近年小論文理論が増えて氾濫して います。新しく理論を提唱して、「〇 〇式」なる論文執筆理論を提唱するこ とで、自分の存在感を示そうとする 文章の書き手が増えたことで、学習者 が混乱し、小論文の平均点が大きく 低下しています。
と思っていることもあれば、
(他の人は原因は考えていないのに 対して、自分は物事の原因まで考えて いるのだから、より一層レベルが高い ことができているということであって 点数が高いはず)→勘違い。
※原因を推測しまくったのでレベルが 高いということにはなりません。それ は推測であって分析でもなければ、 論考ですらありません。つまり自分が 個人的に「思っただけ」であり、その 思っただけのことを書き連ねることし かできない場合、学問の素養は無いな どと低く評価されるのが一般的です。
また、次のように勘違いしている受験 生もいます。
(慶應SFCは問題解決の学部だから、 問題を解決するためには、原因が大切 なのであって、原因を考えているとい うことは、慶應SFCにめちゃくちゃに 評価される書き方が必殺技的にできて いるということであって、これは非常 に慶應SFC対策に特化した書き方がで きていることで、他のライバルをごぼ う抜きにできる、書き方ができている ということなんだな。)
問題を解決する際に、物事の因果に ついての正確な考察ができていること は大切です。多くの社会科学の研究 の関心もそこにあると言えます。
しかし、
そのことと、原因を書きさえすれば (しかも、計測分析された因子ではな く、単に自分が思っただけの内容) そのことで評価がうなぎのぼりになる などということはありません。
なぜでしょうか。
今回の記事で取り上げた、「創造的 論文の書き方」という本の著者も述べ ているように、立証が無いものを論考 として評価することはできないからで す。
もちろん、
目の付け所の良さを見るために、大学 側が、考えられる因子を列挙せよと 指示することはあるでしょう。
しかし、そのことと、論文の書き方は 別の問題です。
大学が過去にそういうことを聞いたこ とがあるので、論文の書き方はそれで よいなどということにはならないとい うことです。
もう一度軽く目を通しておきましょう。
------------------ここから---------------------
自分が何かの命題を述べる時に、他人 にその妥当性を納得させるためには、 妥当性の論拠を提出する必要がある。 それは当然である。
しかし、その論拠の提出と、なぜ自分 がその命題を大切と考えたかの発想の きっかけを説明することとを、混同す ることがしばしばある。
(中略)
プロは論拠だけを最終的に説明しよう とする。アマチュアは「なぜ思いつい たかを説明する。」
思い付きのプロセスの解説は、いわば 「舞台裏」を見せること。それを見せ まくるのは、恥ずかしいことと思う べし。
説明と命題の妥当性の論理の説明とを 取り違えて、論理の説明をしないのは 絶対に許されることではない。それ では、「舞台裏だけがあって表舞台が ない」、ことになる。
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88-4 さらに理解を深めよう!
まだ見ていない人は、見ておきましょ う。
思考力が上がる「考え方の教科書」 http://www.skilladviser.com/base/sixyouron/sr-2/keio_merumaga/meru/sr/sr_psa-cta.html
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