慶應大学 小論文対策 第四十三章 何が問題か(慶應SFC小論文対策)

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第四十四章 解法理論から生まれる解答例のズレ~理想的な解答の方向性からズレる~



44-1合格できない答案になる理由

~特定の解法理論から解答例を作る場合、こんな具合にズレが生まれる~


 今日のお話は一発で点数を大きく引き上げることにつながるかもしれません。
受験産業では、特定の解法テクニックで、高い点数を取ることができると謳う「書き方と考え方がセットになった指導」が行われがちです。
ある意味で、頭を使う必要が無いので、「小論文を初めて学習する学生」や、「手早く対策したい学生」「原稿のマス目を埋めることができない学生」に、人気が出やすい指導と言えます。
例えば、「原因を書いて対策案を書く」などの指導や、「特定の構文にあてはめる指導」などは、ここでご紹介した「書き方と考え方がセットになった指導」と言えます。
このような小論文の書き方で練習をしている人はどのような問題を抱えているのでしょうか。
一言で言えば受かりにくいという問題なのですが、その問題を少し細かく把握しておきましょう。



44-2 ハチャメチャ指導理論とセットになったハチャメチャ解答例のケース

 外部の業者や個人に解答例作成を依頼した場合、「こんな解法にそった形で解答例の文章を作ってください。」という指示が出され、「丸投げ」されます。こういう指示からあがってきた解答例(模範解答として配布されるもの)は、原則としてハチャメチャになります。その理由は、どんな問題が出されても、一つの解法パターンで返答したものになっているからです。言い換えると、この後に説明する、設問の要求、出題意図、論文の作法などを無視することに繋がるということです。

 以前TV番組でお笑い芸人ダウンタウンの松本氏が、長澤まさみさんに、「何を聞かれても『なんでやねん!!!』と返していたら、だんだん面白くなってくるから、時々会話の中に入れてみて」と、アドバイスを行うシーンがありました。

 このアドバイスを受けて、繰り広げられたのは以下のような会話です。


浜田氏「最近お仕事どうなんですか」

長澤さん「なんでやねん!!!」

浜田氏「最近忙しそうですね。」

長澤さん「なんでやねん!!!」

浜田氏「いつもお休みの日は何をしてるんですか」

長澤さん「なんでやねん!!!」


 こんな具合に絶妙に会話がまったく噛み合わないのが、おかしな空気感となり、笑いが少しずつ大きくなるというシーンがあったんです。


 言ってみれば、どんな問題も一つの解法(書き方と考え方がセットになったもの)で対処するというのは、この「『なんでやねん』のお笑い状態」と言っていい状態になってしまいます。それこそ、本当に採点者から(なんでやねん!!!)と突っ込まれてしまいます。


POINT:ワンパターンに解答するのではなく、設問に応答しましょう。



44-3 論文ではなく作文になる

 第ニの問題点は、何の練習にもなっていないという問題です。その理由は、そもそも不適当な考察をしているからです。「原因を書いて、対策案を書く」という考え方の場合、頭の中で繰り広げられるのは特定の「テンプレート思考」なので、順番に何かを「思う」ことの連続です。何を聞かれても「特定のテンプレート」で順番に「思う」ことを繰り返すので、少しも頭を使う練習ができません。また、その「思う」ことの連続は、論考と呼べるものではなく、「思った」ことの連続と連投になりますので、「論文」というよりは、「作文」にかなりの程度性格が近いものになります。この場合、論文ではなく、作文になるという根本的な問題点(減点)に加えて次の派生的な問題を生み出してしまいます。このような答案設計が、(何をやっているのか?)と思わせるということです。



POINT:「思うこと」ではなく、「考えた内容」を書きましょう。



44-4 設問の要求および出題意図から乖離

(何をやっているのか?)というのは、答案の内容が設問の要求からズレすぎており、採点者側から見て、理解不能なレベルに陥っていることを指します。採点者は日本語を理解できないわけではありません。劇団を一人で何役もやるように、勝手に話が進んでいく答案について、論文ではないのでまったく意味が分からないという状態になるということです。論文が書かれていることを期待して読んでいるのに、そこにあからさまな作文があります。こうなると、点数は30点程度になっているので、再起不能レベルで合格できなくなります。また、このような答案はいわゆる「その場逃れ」の答案となっているので、出題意図(出題者側が考えている試験でやってほしいこと)から答案が大きくずれることにつながります。


POINT:相手が求めていることを書きましょう。

  44-5 小論文試験は、すごい思考&すごい文章見せつけ試験ではない

 間違ってはならないのは、小論文試験は、「すごい思考&すごい文章見せつけ試験」ではないということです。
 もちろん、思考力が優れていれば点数は高くなり、文章力が高ければ点数は高くなります。
 しかし、これらの思考力や文章力は、決められたルールの中で、出題意図や設問の要求にそって表現されなければなりません。
 分かりやすくイメージできるように言いますと、フィギュアスケートの点数をあなたが出す時に、「ボクの演技はすごいので、2時間見てもらえれば、ボクの大作とボクの才能が分かるはずです。」と言っても誰も見てくれません。また、すっ転んでも、転ぶのが芸術で深いことなので、その深いことを理解してもらえれば高い点数だということが分かってもらえるはず・・・などと思ってみても仕方がありません。
 自分なりに議論を整理することを試みると点数が高いわけではありません。自分が思う原因を考えると点数が高いのではありません。対策案を述べると、述べていない人よりも点数が高いわけではありません。より一層妥当な論考ができていれば一般的に点数は高くなります。自分が思う(すごい感じ)を高い点数だと思うことをやめましょう。みんな100人100様の(すごい感じ)を頭に描いています。誰でも自分が書いた内容については甘めに評価していることが多いものです。小論文試験はすごい感じ比べっこ試験ではありません。


POINT:すごい感じではなく、妥当な内容にすることを心がけましょう。



44-6 解法理論に沿って解答例が作られているという反論

 特定の解答例が、特定の解法理論にそって作られていれば大丈夫と考えている人もいるかもしれません。しかし、そもそもここまでにお話したように、複数の理由からこの考えは危険です。


1) そもそも、試験の要求に沿わなければ点数はもらえないため。

2) そもそも、解法理論が不適当な可能性があるため。

3) そもそも、レベルの高い文章見せあいっこ試験ではないため。


 上記のような理由があるため、特定の解法理論に沿っているかどうかは、点数にほとんど関係がないばかりか、マイナスに働くこともあると考えていいでしょう。


POINT:原理原則と基本を学び、どんな問題でも対処できるようになりましょう。



44-7 できるようになることが全く違う例)1995年(法)

 きちんと基本を理解して、試験に対応する場合と、特定の解法でワンパターンに対応する場合では、どのように「できること」が変わってくるのでしょうか。例えば、以下の解答例&解説と動画解説のように、臨機応変に対応できるようになります。


慶應大学法学部 1995年テキストによる解説&解答例


1995年 慶應法学部動画解説 「論証ポイントを見極めよう」


 



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44-8 理想的な解答の方向性からずれないために

 理想的な解答の方向性を把握するために大事なことは、点数が高くならない「解法テクニック」を頭から消すことが大切です。特に評価が下がりやすいのは、思ったことを書き連ねる答案構成です。これは論文ではなく作文になるので、原則として「述べる問題」以外ではやらないようにしましょう。「述べる問題」についても、原因を書いて対策案を書くなど、推測を土台とした推測は、論考の力がないと思われてしまいやすいので、オススメできません。



POINT:高得点の小論文が実現する作法・マナー・論考技術を学びましょう。





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