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まず、型というものをどう考えるかですが、私は基本的に、型ではあまり考えないことをおすすめしています。 その理由は、型がハウツー化するからです。 私は、 (1)問題設定 と、このような形で書くことをオスス これは、型というよりも、論文の設計思想です。 『小論文の教科書』P191でも、書いていますが、これは、 「問題解決の解答意思決定過程」のステップです。 ですから、これを ディベート問題の解法ステップは、『小論文の教科書』P98に書いています。 (1)事実を整理する 表面的にだけ模倣すると『思考回路が型化された内容』が教えられてしまいます。 考えることと、論述は別なんです。 例外は、後に詳しく述べましょう。 私は、考えることに関しては世界一とも評価されているマッキンゼーのOBから指導を受けて、MBAを取得しました。 その中でも、伝説的な大前研一氏という、IQが200を超えるという(汗)よくわからないレベルの天才の人に、師事を受けました。 私が大学院にいた頃、クラスメートは東大卒や京大卒、旧帝大卒のエリートなどがたくさんいました。 考えることは、奥が深いですから、簡単に考えず、少しだけ頑張って理解するぞ!と思ってください。 それでは、簡単にお話していきますね。
以下、どのように書くべきなのかについての、続きだと思って、聞いてみてください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 型をいろいろな塾で教えてもらった生徒さんの答案でよくある失敗は、 ズレているということ。 型通りに書くということは、設問と向き合っていない形に往々にしてなりがちです。 なぜか。 型を重視しているからですね。 『本文の内容をふまえて、あなたの意見を自由に述べなさい』 という問題が出た時、 知識重視型の人は、 (どのネタが使えるかな) と考えています。 型重視の人は、 (ええと、習った型でいうと、何を書けばいいかな) と、考えてしまいがちです。 当然問いに対する関心が減ってしまいます。 問題と向き合うと、もっとストレートに、解答できますよ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ここまでお話をしても、ピンとくる人と、ピンとこない人がいます。 ピンとくる人は、よく理解した人です。 ピンとこなくても、ガックリしなくてもいいです。
もっとシンプルに考えてみましょう。 型を宗教のように考えないでください。 論文というものは、そもそも科学の礎です。 ですから、科学的に、論理的に考えることを重視してみましょう。 そもそもですね。 論文とはなぜあるのかというところから、考えてみましょうか。 論文はなぜあるのでしょうか。 累積的な学術的研究の結果として、人類の叡智を発展させるためですね。 だから、世界中で論文を共有します。 医療や学術、科学に飛躍的な発展をもたらす研究をする人も中にはいるでしょう。 そうではないにせよ、地味に職人の仕事を果たせば、それは立派な研究と言えます。 それでは、そのためには、どういう文章がいいと思いますか。 当然、自分の思ったことを書き連ねた文章ではありません。 それでは、このような目的を果たせません。 まず第一に、膨大な量の論文を多くの人に読みやすく提供するために、要約が必要です。 アブストラクトと呼ばれる部分です。 その上で、その研究内容を伝えて、最後に論理的に意味付けを行います。 ここでは、様々な手法があります。場合によっては数学的な意味付けが行われることもありますね。 そうしますと、少なくとも、論文というのは、書いて終わりではなく、多くの人に見てもらうことが大切です。 その人の研究が認められても、正しいかどうかは分かりません。 また別の人が違った角度から研究をすることもあるでしょう。 このような活動を人類で行うからこそ、叡智が継続的に発展していきます。 ということは、そもそも、論文とは、論理的に書かれているのかどうかをチェックされる性質があり、チェックしやすいように書かなければ大変迷惑だということになりますね。 ここがポイントです。 自分が書いた論文は作品なんだから、誰にも評価などさせない!という考えはチョットまずいとも言えます。 ポエムではないのです。 論理チェックだけが論文の全てとは言いませんが、論理性が担保されなければ、研究とは呼べないため、必然的に重要チェック項目となります。 この論理チェックを受けやすい構成が、世界の論文の書き方のスタンダードとして発展してきたと言えるかもしれません。 ここまでの説明で、私は「型」とか言いましたか? 言っていませんね。 「そもそも論」をお話ししています。 論文はなぜあるのか、 このような背景があるからこそ、問題を設定することが大切なんです。(問題設定) 問を設定していない論文は、論理性をチェックすることが困難です。 問いと仮説が対応しており、この問いに対する仮説の論理的整合性を記載するのが本論です。 学問とは、そもそも、問いを学ぶと書きます。 学問を行い、書かれるのが論文です。 したがって、問いのないものは、意見文です。 論文とは呼べません。 だから (1)問題設定 なんですね。 分かりやすくするために例外事項は省いて、説明していますよ。 もちろん、、、、このようなお話は論文の基本的設計思想のための説明です。 ですから、小論文試験では、問いを設定しなくてもいいとも言えます。 ただし、論理チェックは「問いとの整合性」(論理的に書かれているか)をチェックすることでもあるので、最初に問いを書くことは、論文を分かりやすくします。 有名な大学教授の小論文講師が問いを設定するように推奨している理由もここにあります。 また、ここまでにお話した内容は、論述問題の場合のお話です。 ゆえに、「述べる問題」では出題意図を理解して、論述するのではなく、さまざまなケースに対応した内容を設計することが大切です。 型を宗教のように考えてはいけません。 一つ一つ、 なぜそうなのか、 なぜそう書くのがよいのか、 どのように評価されるのか、 そもそも論文試験とは何か 何のために用意されているのか こういうことを理解しながら、書いていくことが大切です。 そして、こういうことを学ぶことが小論文を鍛えていくことの根本的な部分です。 これらの後に、各種テクニックを知り、スキルレベルまで高めていくと考えましょう。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 大学側はなぜそもそも、小論文を用意しているのでしょうか。 考える力がある人を迎えたいからです。 大学側は、型を覚えている人を入学させたいわけではありません。 大学側は、あなたにしっかりと考えてほしいと考えています。 もちろん、評価されやすい文章の型や、分かりやすい文章の型を知ることや、学ぶことは大切です。 ただし、それを丸暗記し、なんでもかんでもそれで書こうとしてはいけません。 ここまでにお話したように、対応できなくなるからです。 ズレた内容になるからです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 確かに、「問題解決型の文章設計」を用いれば評価されることはあります。 もう少し具体的に言えば、「評価されやすいこと」もあります。 慶應SFCでは、約50%ほどの確率で、問題解決型の提案型問題が出題されます。 慶應文学部や法学部では、約10%程度の確率と言っていいでしょう。 このような問題が出題された時に、なぜ問題解決型の答案を設計すると、やや評価を受けやすいか、あなたは十分に理解しているでしょうか。
そこが大切です。 なぜなのかということを教えてもらわずに型だけを教えてもらった子は、大きな損をします。 わけも分からず書くので、型通りにはなっているけれども、以下のような問題を抱えているということが多いです。 (1)論理に一貫性が無い。 こんな失敗を犯してしまうんですね。
逆に言えば、この部分が分かっていれば、型を無視しても、同等かそれ以上の訴求力を答案に持たせることもできるようになります。 例えば、2009年度の慶應大学環境情報学部の問題では、幼児向けの動画コンテンツを考えてくださいという問題が出題されました。 この問題をあなたはどう解きますか? 練習だと思って、30秒でもいいですから、考えてみましょう。
多くの生徒さんの答案を見てきて、感じることは、答案に「新規性」があまり無いことです。 多くの人は一般的によくある映像の企画を考えてしまします。 世の中の問題点に着目するということです。 世の中に存在する問題に着目すれば、その問題を解決することで、幼児向けのコンテンツに価値が生まれてきます。 この原理原則があるからこそ、問題解決型の構文は、何らかの威力や訴求力を有することがあるのです。 ここを理解する必要があります。 やみくもに使っても、構文に当てはめるようにしか、考えなければ、力が無くなってしまいますよ。 それでは、この年の慶應大学環境情報学部の問題を、問題解決の型を使わずに解いた解答例をご紹介しましょう。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2009年度環境情報学部 牛山作成解答例 (1)本企画のタイトルは「歯科医 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ どうだったでしょうか。型を使っていませんね。 なぜ型を使っていないのでしょうか。 型に価値があるのではなく、設計思想の方に力があることを知っているからです。 こういうことを学んでいくことが、文章や問題解決の思想や哲学を学んでいくということです。 あまり、大げさな話ではないのですが、とても大切ですよ。 慶應SFCは、なぜこんな問題が出るのでしょうか。 次のどちらだとあなたは思いますか? (1)問題解決チックなことをパフォーマンス的に出来る人が欲しいから。 (2)本当に世の中に存在する問題を解決できる人材が欲しいから。 どちらでしょうか。 きっと2ですよね。 それならば、型を覚えた人を欲しいでしょうか。 あなたは、型を覚えている人と、問題を解決出来る人だと、どちらを大学は望むと思いますか。 そうですね。 きっと問題を解決出来る人でしょう。
もう少し掘り下げて解説します。 問題解決型の答案を設計すると若干評価を受けやすくなることがある理由は、ギャップを演出し、印象づけることができるからです。 人は物事を見たままに感じているのではありません。 例えば、こんなギャップ話法があります。 -------------ここから------------- これは、大ヒットしたTVドラマ『踊る大捜査線』の言葉です。
これが、『事件は現場で起こってるんだ!』と青島刑事が言えば、
『当たり前じゃ!!!』 ということになりますね。 同じことを言ったのに、あれ??印象が違う? ここに気づいてください。 今回の慶應大学環境情報学部2009年の問題で、大学側が見たかった能力は、 1)プレゼン能力 などです。 ということは、これらの力を見せることが大事なのであって、型を見せることが大切なのではありません。 もっと言えば、問題解決型の型を使う理由とは、このように、ギャップを演出することで、分かりやすくするためです。 ◆そのまま提案する・・・ギャップを感じにくい。 提案型の問題では、答案を評価する際に、実効性や、論文の内容が妥当なものかを見ます。 具体的には、今回の問題であれば、市場にニーズがあるのか、需要があるのかということも見られますね。 と・・・いうことはですよ。 言い換えれば、相手が納得するのであれば、説得じみたことを言わなくてもよいということです。 こういう考え方も型書き至上主義だと、失われていきます。 多くの受験生の答案は、往々にして、「お鍋のセールスのようになってしまうことがある」と、私は解説することがあります。 多くの受験生がそうなので、あまりショックを受けずに聞いて欲しいのですが、 コレコレができる。こんなことに役立つ、そして、こんなこともできて、あんなこともできる、、、 こんな風に自分の答案の良い所をひたすら述べまくるようになってしまいがちなんです。 こうすると、説得力は・・・・そうですね。失われていきやすいかもしれませんね。
説得的に書かなければならないのに、説得力を増そうと思い、自分の提案内容の良いところやアピールポイントを述べまくるとだらしなくなってしまう。。。 大事なことは、説得ではなく、納得です。 説得しようとすればその意識を読みては感じ取り、防御します。 警戒しますよね。 問題解決の力を見せることが大切であり、問題解決の型を使うことが大切なのではありません。 そこで、今回の解答例では、最初から説得不要のテーマを選んでいます。 幼児が歯医者で泣き叫ぶのを誰もが見たことがあるでしょう。必死になだめる歯科衛生士さんや、歯医者さん。
大変なんです。 治療が危険になることもあれば、患者さんに恐怖を与えることもあります。 誰よりもそうやって患者さんが騒ぐことで困るのは歯医者さんです。 そしてそういう状況(ニーズや需要)について、知っていることを逆手に取り、最小限の文字数で訴求する。 納得してもらえれば、あなたはより一層評価されやすくなります。 やみくもに型を使ってはいけません。 私がこのような説明をできるのは、私自身が解答例を作成しているからです。 もし、外部の業者に発注していれば、見栄えはいいかもしれませんが、当然「なぜその解答例でいいのか」を説明することはできません。 また、単に難しい表現だけを重視した解答を作っても合格できないことを知っています。 表面的な文章の字面の難しさなどに、目を奪われず、内容と本質を見極める眼を養うのです。
本当は解答例というのは、合格できる解答例については、極めて秘匿性が高いものです。もちろん、一般的にはそうではありません。 しかし、慶應大学についてはそうだと言えます。 特に慶應SFCでは、攻めていいギリギリのラインがあります。 解答例は、赤本、青本、その他の問題集、オンラインなどでいくらでも配布されているので、手に入れることはできます。 (どのように、解答例を参考にすればいいのだろうか。) このように、あなたは感じていないでしょうか。 解答例はマネをしても意味がありません。 なぜ解答例をマネしても意味がないのか? (1)同じ問題は出ないから(細かく毎年聞き方を大学は変えてきています。) 実際問題、こういうことがあまり分からずとも、それなりによく書けていれば合格することはあります。 そこで、重要になってくるのが、
伸びる力を伸ばすという発想です。
要点を解説する動画をご紹介していますので、
慶應大学小論文過去問題
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 受かるために大切なことは、言うまでもなく実力をつけることです。 小論文には答えはありません。 ですから、『信じる勉強法』はよくありません。 ひとつずつ紐解いていけば、すべて意味が分かってきます。 その時に、どのような問題が出ても、縦横無尽に力を発揮することができるようになります。 ・知識も鍛える。 このように、きちんと力をつけていけば、恐れるものはありません。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ・慶應大学法学部に10日前からの対策で現役合格 などなど、成果につながった人がやっていた小論文の勉強方法をこちらで紹介します。
◆小論文の書き方が分かります。 「小論文添削」で得られる点数の伸びを大きくし、
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 型は使ってもいいものです。 ただし、やみくもに使うのは危険です。 合格テクニック程度に考えてください。 【論述問題における解答の設計思想】 (1)問題設定 世界の論文はすべて、序論、本論、結論で構成されています。 問いがあり、仮説を述べ、検証し、考察し、結論を述べるのです。 原則はしっかりと相手の出題意図を理解して、以下のように対応することです。 ◆論述・・・・論じる ※論じるとは、理由とセットで述べることです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 塾では、MBAホルダーのプレゼンテーション法など、秘匿性の高いコンテンツも扱っています。 今回お話したことは原則的なことです。ゆえに、例外はいくらでもあります。 現実には、どのように問題を設計するかも、評価するかも、大学の勝手です。 ゆえに、適応力を限界まで身につけることが大切になります。
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