慶應大学SFC:環境情報学部の2010年小論文の解説

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慶應大学 SFC 環境情報学部 小論文解説 2010年

こんにちは。
牛山です。

【1】概要

(1) テーマ

2010年度は、環境情報学部らしく、電子図書館の構想についての課題文が出題されました。

複数の資料で、電子図書館について、メリットやデメリット、利用可能性や危険性などが述べられています。
比較的平易な文章で書かれているので読みやすかった人も多いと思われます。

(2) 電子図書館という構想
もし仮に世界中の文献が、電子図書館として、多くの人に利用できるようになると、どのような世界になるでしょうか。

世界中のあらゆる本を読むことができ、世界中のあらゆる論文を読むことができれば、、、

ワクワクする世界ですね。
なんでも読める!!

お金が無い人も、ある人も、等しく、学術情報にアクセスし、学問をすることができれば、どんなに素晴らしいことでしょうか。
一部の特権階級の学術とせず、世界中の60億人が学問をするといいでしょう。


【2】問題

(1) 設問の要求

今回の問題では、あなたが大学に入学し、学習・研究をする立場になった時、将来の電子的な図書館はどのような意味を持ち、どのように活用するのが望ましいかということを問われています。

(2) 注意すべき点
今回の問題では、いわゆる一般書(実用書も含む)と学術書の違いなどを意識する必要があります。
課題文の中では、学術情報の重要性が問題意識として挙げられていますのでその部分を汲み取り、発想を広げていくといいでしょう。

【3】解答例


 電子的な図書館はどのような意味を持つだろうか。従来的な紙の書籍による図書館との最大の違いは、論文や資料の中身について、「全文検索」を行うことができることである。全文検索機能により、従来のタイトルによる検索では、拾うことができなかった論点やキーワードを、我々は拾うことができるようになるだろう。その結果生まれる意義とは、我々が行う研究活動の精度や時間あたりの作業品質が向上する可能性があることである。
 仮にすべての本・論文を読むことができる大電子図書館が生まれた場合、どのような使い方が望ましいだろうか。私は研究者の検索履歴から、論文を提案する機能を用いた上で、研究者と必要に応じてコンタクトを取ることができる仕組みを提案したい。理由は論文の価値を高めることにある。従来の紙の資料からの検索では、検索履歴等から、異分野の情報を提案されることがない。これは純粋な機会ロスである。大手電子書店アマゾンがプログラムを組んでいるように、提案があってもよい。また、研究者は研究内容のすべてを論文に書くわけではない。詳細な問題意識や、理由があって省いた実験結果もよくある。訳あって論文に記載しなかった情報に必要に応じてコンタクト出来る仕組みを作れば、世界の学術がより一層発展する可能性がある。論文には真正さという長所がある一方で、学際的観点から見れば、実用面の実態から論理以外を削ぎ落とすことにより、かけ離れるという事も多い。ゆえに、研究内容の非論理的な部分は実用書や実務家が担当することが多かった。研究者が有する学術面における感性面の情報を、電子図書館は提供する可能性を持っている。


【4】編集後記:学問が実態からかけ離れる


学問が実態からかけ離れるのは、符号的考察をする時です。

学問や論文が有している性質は説明的な性質です。論文を書くときには実証性が重視され、会計学では、説明責任が重視されます。説明的に世の中の現象を符号的性質を有した数字か文字で説明する時に、その情報が正確になる一方で、的はずれなものになりやすくなります。

その理由は、説明的であるということは、その説明に適さない全ての非論理的性質を有する情報を排除することにつながるからです。(一般的に)

こうして、実態から学問が乖離していく現象が生まれます。

第二のケースは部分最適な考察を行う時です。

例えば、海外の国家からもらった憲法を基本に法学を学ぶこともそうかもしれませんし、より実務に則した経営学を経営経験が無い人が振り回すのも、そうかもしれません。

従って特定の大学院では、実務家の比率を大学教授の○%と定めていることもあるようです。

このように、大学教授という大学運営の中枢に位置する職務が、国家の制度いかんで簡単に変わるような仕組みが学術の根底にあるのは注目すべきこととも言えます。

しかし、だからといって学術が役立たないなどということには当然なりません。

学術が神仏のように万能ではないのと同じように、非科学的な実証性を有さない分野は、万能ではありません。

どちらが優っているかということが問題にされるのではなく、何が真実なのかということが、より一層は重要なのでしょう。

科学そのものを目的論的に、解釈し、その科学や学術の趣旨がどこと何を比較して上か下かを論ずる程度のものであるならば、それこそおそらくは科学や学術を貶める考え方になると考えるのは私だけでしょうか。

従って、学術情報のデメリットを考えた上で、そのデメリットを補う方向性案も考えてみたいですね。

そうすれば、より一層電子図書館の利用可能性は高まるでしょう。

皆さんはどのようなことを考えますか。

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