慶應大学 小論文対策 第六章 戦略軸の設定という発想

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第六章 戦略軸の設定という発想

 

6-1 大学の問題が難しいことは本質的には関係がない
 小論文のお問い合わせの中で、「○○大学の小論文に対応しているでしょうか」というご質問があります。このご質問は、あまり合否に関係がないことを気にしてしまっています。大学の問題が難しい場合は、受験生全体の点数が下がるだけだからです。また、問題に対応した問題の解き方などというものは、原則としてなく、正しい適切な物事の考え方があるだけです。このことをあまり知らない人は、適切な考え方に興味がありません。問題に対応することにばかり関心があり、「このようにすれば問題を解くことができるよ」という理論を妄信してしまうようになります。仮にそれが単に対応しているということが売り文句なだけで、まったく対応できない方法であったとしても、具体的に方法化されているので、安心してしまうんですね。
 例えば、問題解決型の問題を解く際に、原因を書いて対策案を書くなどというのはこの典型です。問題解決学では、問題を複合的に見て、因子を探っていくことはやります。でもね、その際の考察プロセスというのは、「適当に原因を考える」作業ではありませんよ。その逆です。事実を収集し、分析を通して、何が主因かを論理的に突き止めていくプロセスが、問題解決学における問題発見のプロセスです。原因の原因を何十回考えても、適切に考えることなどできません。

 

6-2 大学の問題に反応できるレベルに到達する方法とは?
 戦略的に発想することが大切ですよ。戦略というのは、手持ちのコマでいかにして勝つかという発想です。「この大学の小論文に対応していますか」という質問は、戦争に例えて考えれば、この作戦は、相手に対応しているかどうかを気にするようなものです。何の意味もありません。
 大切なことは、自分のレベルを知ることです。相手ばかりを気にしてしまっている人は、自分の実力が棚上げになっています。自分の実力を棚上げにして、相手を分析しても意味がありません。自分に何が足りないのかを理解できていないから、むやみに練習してしまう失敗があるとも言えます。ライバル受験生のレベルが高く、自分のレベルが低い場合、あなたはどのように戦えばいいでしょうか。
 自分に欠けている部分を補うように、小論文を鍛えていくことです。私が塾の運営を通して、小論文問題(塾のオリジナル課題)を用意しているのは、このためです。ほとんどの受験生がうまく対処できない問題、大きなスキルギャップがある部分、得点できない問題を解決できるように、カリキュラムを編成しています。

 

6-3 能力と形式は別問題
 時々、同じ形式の問題をやれば、実力がつくと勘違いしてしまっている人がいます。例えば、文学部を受験するのであれば、文学部の過去問題が良いと考えるのはこの典型です。同様に、法学部を受験するのであれば、法学部の過去問題が最適だと考える人もいます。この手の人が勘違いしているのは、点数は形式対応力などで決まっておらず、受験生の能力で決まっているということです。そして、「その点数を決定づける能力」を鍛えるのに、過去問題は適さないということです。もしも、仮に形式に対応していることがよい練習になるなら、スポーツ選手は練習などする必要がないということになります。朝から晩まで練習試合ばかりすればいいでしょう。それが完全なる同じ形式の練習なのですから。でも、そんなことをやっても弱小チームにしかなりませんよね。その理由は、効果的に必要な能力を鍛え上げられないからです。多くの受験生が過去問題を一生懸命やっても得点できない一方で、慶應の英語過去問題を一度もやったことがない帰国子女が一発で9割取るのも同じ理由です。対応力でもいくらか点数が上がりますが、すぐに限界がきます。能力が点数を決定づけています。

 

6-4 反応しただけでは勝てない
 小論文の過去問題に反応できる頭づくりは、必要最小限のことだけやればいいと考えましょう。反応だけできるようになってもあまり意味がありません。その意味で、過去問題を読みまくるような勉強はやめましょう。全く意味がありません。それでも、大学の過去問題に対応できるようになることは、きっと意味がありますよね。ここで考えなければならないのは、「対応できる」とは具体的に何のことかということです。過去問題に「対応できる」とは、どのような状態のことを指しますか。
 少し考えてみましょう。

 

 過去問題に「対応できる」とは、合格点を取ることができるようになることを指していますか。もしもそうであれば、合格点は、能力で決まるのでしたよね。能力というのは、みなさん一人一人のスキル(技術)のことです。
 しかしながら、もう一つだけ「対応できる」と表現してもいいことがありますよね。なんでしょう。少しだけ考えてみましょう。

 

 考えてみたでしょうか。もう一つの「対応できる」と表現できることは、「より一層評価される方向性の解答へ至る思考プロセス」です。もっと言い換えれば、「要はここが分かればこの年は受かる」というポイントです。このようなポイントだけを集中的に解説した本があります。拙著「牛山慶應小論文7ステップ対策」という本です。まだ読んでいなければ、必ず読んでおきましょう。逆に言えば、要はここが分かれば、この年は受かるというポイント以外をだらだら解説しても、みなさんの点数は1点も上がりません。時間の無駄です。勉強をする際には、どこがポイントなのかを見抜くように勉強しなければいけません。そうしないと、小論文はある意味で、最も範囲が広い試験ですから、底なし沼のように、いくら勉強してもまったく点数が上がりませんよ。小論文試験は勉強すればガンガン点数が上がります。勉強しても偏差値が上がらないなら、順位が上がっていないなら、勉強のやり方を間違えている可能性があります。

 

6-5 要はどうやって勝つのか
 小論文の勝ち方は、みなさんが、劇的に小論文の実力を引き上げていくことが重要になります。もちろん、「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」という有名な言葉が示すように、相手を知ることも大切です。
 したがって勝ち方を要約すると以下のようになります。

 

 自分の実力を効果的に高めつつ、慶應大学の小論文を漠然と知るのではなく、攻略の要となる部分を連続的に把握する

 

以下のように考えましょう。
◆自分の実力を効果的に高めるにはどうすればいいのか
→「慶應小論文合格バイブル」「小論文技術習得講義」「小論文の教科書」「牛山慶應小論文7ステップ対策」を読む。
→塾を活用する。
→本などを読み、自分の知見を拡大する。(読み方と勉強法が重要。)

 

◆慶應大学の小論文について、問題を解くポイントを把握するにはどうすればいいのか
→「牛山慶應小論文7ステップ対策」を読む。
→ウェブで無料公開している牛山解説の過去問題解説動画などを見る。

慶應大学の過去問題について、過去約20~30年分ほどにつき、ポイントを解説している授業があります。こちらから確認してください。

「慶應大学学部別小論文過去問題解説(解説・解答例はすべて牛山が担当)」
http://www.skilladviser.com/base/sixyouron/sr-2/keioukakomon/kakomon.html

 

6-6 外部・内部・背景という重要判断基準
 小論文の勉強を戦略的に進めていく際に重要となるのは、以下の3つの重要判断基準です。

 

  • 外部・・・大学からどのような問題が出るのか
  • 内部・・・自分の実力はどの程度か
  • 背景・・・ライバルの実力はどの程度か

 

6-7 多くの人がやってしまう小論文の実力が高まらない作業

 

  • 1)無目的に本を読む(読むスピードが遅すぎる)

 オススメされた本を無目的に読んでも、小論文の実力は高まりません。

 

  • 2)本を一冊ずつノートにまとめる。

 本をまとめることが目的となり、世の中が見えなくなります。

 

  • 3)知識を暗記しまくる。

 暗記した内容を吐き出すことを主体とした勉強は、やっても点が上がりません。

 

  • 4)背景理解と称して、過去の哲学などの分野を学びまくる。

 

  • 5)間違った不適当な小論文の理論を頭に入れる。

「合格した」という事実だけを重く受け止め(本当かどうかも分からない)、特定の小論文の書き方や考え方にかけると受験がギャンブルになります。

 

  • 6)小論文の添削を適切に受けない。

 アルバイトなど、添削できない人物に小論文を見てもらうことで、点数が上がるポイントを知ることができない。

 

  • 7)売れている本に手を出してしまう。

 筑波大学名誉教授の本は、あまり売れていませんがなかなかによい本です。ベストセラーではありませんが、渋い仕事をしています。

 

  • 8)一時的にしか売れていない(今は全く売れていない本)に手を出してしまう。

アマゾンランキングは、瞬間風速ランキングです。常に売れている本は、ベストセラーランキングに入っています。

 

6-8 情報単位で考えるから上達しない
 小論文の実力が高まらない人は、小論文の勉強を情報単位で認識しています。情報A・B・C・D・E・・・というように、役立つ情報を集めていくといつか上達するという認識です。しかし、このように考えた場合、上達しません。
 「知る」と「わかる」と「できるようになる」は別のことです。習字で、先生が書いた書を見て、認識するのは、「知る」段階です。練習を通じて、指導を受けて、初めて「わかる」段階にたどり着きます。今度は、その分かった状態を用いて、上達するように練習しなければなりません。これで「できるようになる」段階に到達します。
 小論文の添削をアルバイトに任せた場合、 何がいいのかを「知る」段階にたどり着けません。解答例を外部に発注し、どこかのおじさんが作った解答例を基に指導した場合、指導はちぐはぐになります。その論文に設計思想などないということになってしまいます。また、到底そのような借り物の知識を使用して指導した場合は、生徒が何かを「わかる」ことはありません。そもそもそこに設計思想もなければ、論文の規範もないのですから、分かりようもありません。従って、生徒側は、知ることもできなければ、わかることもできません。アルバイトが指導にあたる場合、自分も分かっていないのですから、わからせることもできません。また、「わかる」状態が無いということは、「できるようになる」状態もないということです。やみくもにバットを振って、ホームランを打てるようになることを夢見る少年のように、ひたすら無目的にバットを振って、時間いっぱい練習してしまいます。これでは上達しません。このような悲劇の大元は、物事を情報単位で認識していることにあります。誰に教わっても、何を教わっても、情報をドッキングさせれば、参考になりそうな良い情報を得ることができ、それを参考にして、書くことができると錯覚してしまっているのです。試しに、書道の先生100人に書を見せてもらってもいいでしょう。皆さんは何も分かりませんよ。その段階は「知る」段階です。(あぁ、こんなきれいな文字があるのだなぁ)と思うだけです。これが情報単位で指導を認識する無意味さです。もっと言えば、これを100人から1000人にしても、変わりません。上達しないということです。参考になりそうな情報を得ようとすることがいかに無意味かつ無価値なのか、しっかり考える必要があります。私が書いた本を読めば、私の小論文指導を受けても、同じ教えがあると意味がないのか?などという考えは、ここまでにお話しした内容の通りです。間違った考えです。誰が何を教えても、必ず基本理論のようなものは同時に教えることになります。しかし、情報単位で人は成長しているわけではないので、(数学や物理の問題とは違うので)同じ情報が仮に含まれていたとしても、何も心配する必要はありません。そもそも、できないから学んでいるということを認識する必要があります。できるようになるためには何が必要なのかを考える必要があります。

 

6-9 慶應大学の小論文試験対策についての戦略とは?
 ここまでのお話をまとめると、慶應大学の小論文対策は、「重要な部分の見極め」につきます。ほとんどの受験生は、やらなくていいことに時間の8割を費やしています。
 戦略とは、重要な部分に資源を割くことです。小論文の実力が高まることに、エネルギーを注ぎましょう。
 しかし、どこが重要な分部なのかが分からないと思います。そこで、今回は、その重要な実力が高まるポイントをお話ししました。

 

 

 

 

 

 

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