慶應大学 小論文対策 第一章 そもそも論その1小論文論の危険性

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第一章 そもそも論その1 小論文論の危険性

 

1-1早慶の模試で全国1位が出る理由とは?
 私が主催する慶應大学進学専門塾「慶應クラス」では、早慶の模試で全国1位の成績になる子がいます。全国10位以内は珍しいことではありません。全国10位、全国6位、全国3位などの実績があります。その他に複数の学部に合格する子もたくさんいました。4学部に合格する事例もあります。法学部、経済学部、総合政策学部、環境情報学部などですね。この学部に4つ合格するのはちょっと大変ですよ。今まで多くの成績トップ者を輩出してきました。もちろん、彼らは慶應義塾大学に進学しています。

 

 

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 このようにTOPの成績になる生徒を輩出できる理由は、大きく二つあると私は考えています。一つ目の理由は、「指導の方向性」です。現行の日本における小論文指導は、大変混乱しています。多くの講師による指導内容が一致せず、皆教えていることが違います。このような状況下では、適切な方向に導くだけでも大きなアドバンテージが生まれるでしょう。
 二つ目の理由は、「指導品質に対するこだわり」です。他の一般的な塾では、指導料金引き下げのためにも、学生のアルバイトなどに添削を任せてしまいます。一方で、私が主催する塾では、私しか添削しません。私は大学院で、東大卒、東大博士課程修了者、東大医学部卒、大学教員の学生、早稲田大学大学院修了者、旧帝大卒の医師、国立大学卒の医師などが在籍クラスでトップの成績優秀者になっています。(平均年齢35歳)慶應大学には慶應SFCに一発ダブル合格しました。このように、私は大変論文が得意な人間です。そのため、ある日本最大手予備校の経営者は、ご子息を「慶應クラス」に預けることもありました。もちろん、大きな予備校ですから、たくさん小論文を教える先生はその学校にいます。それでも私に依頼するんですね。なぜでしょう。彼女は、(そのご子息は)慶應大学法学部に進学しましたよ。種明かしをしますと、小論文の添削は、誰にでもできるわけではありません。そのことを塾の経営者なので、よく知っていたのだと思います。慶應大学の学生や東大の学生でも、受験生以下の実力であることは珍しくありません。それだけできる人と、できない人で大きく差がつく科目なのです。小論文ができずとも、東大や慶應に合格する人は珍しくありません。早稲田については記述が無い学部も多いためさらにこの傾向は強いと言えるでしょう。

 

1-2 筑波大学の名誉教授は、市販の本の95%は不適当な内容と言い切る
 筑波大学の名誉教授は、市販の小論文本は、95%が不適当な内容であると言い切っています。その理由は、いくつかあるのですが、主要な理由とは、「本質的なことを教えず、姑息なテクニックを教えているからだ」と彼は述べています。本質的なこととは、どういうことでしょうか。要は簡単に言えば、「いろいろと応用が利く」ということです。何が本質なのかは、人によって解釈が違います。ここではそういうことはあまり大切ではありませんよ。
 例えば、「序論・本論・結論」で論文は書きなさいという指導がありますね。このような指導は、大変あいまいな指導に感じるかもしれません。しかしながら、応用は利くので、どのような問題に対しても、対応できるんですね。受験生はどう書けばいいのか、具体的に知りたいと思うことが多いようです。ところが、具体的にどのように書くのかを教えてもらってしまった場合、対応できないことが珍しくありません。要は、得点アップのテクニックとして細かな構文を教えてもらっても、それではあなたが受験する本試験に対応できないことが多いということです。ここが逆説的です。つまり、受験生は、詳しく具体的に教えてもらえば満足する傾向があるのに、それでは合格できないという逆説です。ここは、恐い落とし穴ですよ。

 

1-3 大学の教授同士でも意見が異なる
 小論文の書き方については、大学の教員間でも、意見が異なります。特に注目すべきは、アウトラインについてでしょう。アウトラインというのは、文章構成の大枠のことです。論文執筆において、アウトラインが極めて重要な役割を果たすことに異論がある人はいないでしょう。このように、多くの人が賛同するポイントを判断の拠り所とすることも大切です。
 ところが、このアウトラインをどうするかについて、大学の教員間で、意見が異なるのですね。これは困りますね。(苦笑)重要な評価軸について意見が異なるのは、受験する側からすると困る事態と言えそうです。しかしながら、実質的には、大学入試においてそこまで大きな問題にはなりません。その理由は、いずれにしても、よく書けていれば点数はもらえるからです。ここが論文試験の難しいところですよ。そして、他の科目とは考え方が異なるところです。
 他の数学や、物理、化学では、問題に正解がありましたね。ところが、小論文試験には、正解がありません。より評価される答案や、評価されない答案はあります。しかし、より評価される答案でも、その方向性はたくさんあります。わかりやすく言えば、「正解がたくさんある」と言ってもいいかもしれません。
 ところが、ここで、(そうか、じゃあたくさん書き方があっていいのであれば、どう書いてもいいんだ)と考えると不合格になってしまうのが難しいところです。評価されやすい書き方は存在するためです。

 ここで大切なことは、何をもって「評価されやすい」というかということです。ここについて多くの理論が存在するため、書き方について諸説ある形になっています。ある人は、テクニックで、説得力を持たせるのだと説きます。ある人は、問題解決のプロセスを答案に示せば、評価が高まるのだと説きます。ある人は同じことを二度書かないことが大切なのだと説きます。一体どれがもっとも評価が高まる考え方なのでしょうね。君たちは、そこがわからないから、小論文を学ぶわけですよね。ところが、指導者によって言っていることが違う。指導者によって、大切にしていることが違い、指導者によって、信じているものが違うからです。
 論文を評価する専門家はこの点についてどのように考えているのでしょうか。論文を評価する専門家とは、学者が書いた論文を審査する資格を与えられた学者の中でも重要な位置づけにあると考えられている人達のことです。学術誌の論文を審査する人たちは、論文の構成面については、「論証できているかどうか」を一つの重要な評価尺度にしています。つまり、どれだけのレベルで、自分の仮説を支持できているかということですね。ちょっと話が難しくなってしまいましたか?あまり難しく考える必要はありません。あなたが、何かを論じる(主張する)としますよね。このとき、ほとんどの人はあなたに賛成していないと仮定しましょう。あなたが話すことによって、あなたの意見に賛成という立場を表明する人が増えれば、論証成功ですよ。わかりやすさを重視するために、ここまでの説明で不手際があったと思いますが、細かいことは無視して誤解を恐れずにお話ししていきましょう。
 「論証できているかどうか」が論文の命です。論文の審査をする人たちは、論証できていないものを、一定のレベルに達した論文とみなしません。論証できていない論文とは、「あなたが言いたいことは、わかりましたけど、でもこの内容から、あなたの仮説が十分妥当であるとの結論に達することは難しいでしょう。やり直し。」ということです。このように、評価されないために、どのように書けばいいのでしょうか。ここでやっと、アウトラインの話とつながりますよ。つまり、論証するために最適なアウトラインとはどのようなものかということです。すべての小論文について、このように考えることが正解なわけではありません。今学んでいるのは、正解ではなく、論文執筆の基本です。中核的な部分ですよ。論証するために重要な原則は、「一論文一中心命題の原則」であると、論文の審査員は考えています。
 「一論文一中心命題の原則」とは、一つの論文で、一つだけ主張があることを指します。アレコレ主張を展開するのではなく、一個だけ述べます。そのために重要な構成とは、一貫性のある構成、もしくは、結論だけがある構成です。
 多くの学生が信奉している「確かに~しかし」という書き方は、この原則から見た場合、若干やりにくさを感じる学生が多いようです。確かに~と述べた後、自分の考えを述べてしまうと、一論文一中心命題の原則から外れてしまいますね。いろいろと述べていくと、根拠がないことを土台として、自分の主張を支える論理構成になります。だから点数を取りにくいわけです。
 また、原因について言及した後に対策案を述べるという構成が推奨されることがあるようですが、原因については、完全に受験生の推測ですね。従ってこの構成はアウトです。根拠がない推測を土台として自説を構築するので、論証できていないということになるからです。
 さて、ここまで簡単に、アウトラインについて触れてきましたが、アウトラインが比較的絶対視されない学部もあります。それは文学部です。修辞法など、文章をいかに表現するかに重きが置かれる学部では、アウトラインについてアレコレ述べすぎない方がいいという文化が存在する可能性があります。ただし、この点については、一般化はできません。小論文指導については、文学部出身者が携わることがありますが、文学部出身者が論文指導をする場合、論文の規範や原理原則以上に、修辞法(レトリックの類い)を重視していることが少なくないようです。出版されている本を観察すると、結論を最初に書いてはならないと主張しているのは多くのケースで文学部出身者です。また、論証に重きを置かず、目の付け所や修辞法を重視するのも文学部の特徴と言えるかもしれません。小論文と一言で片づけてしまうと、このような学部別の性格を無視してしまいます。なぜそのような指導なのか、その裏側までしっかりと考えなければなりません。あなたが慶應大学を受験できるのは、1回だけかもしれません。人生で1度か2度のチャレンジであれば、きちんと対策する方がいいでしょう。誰もこのウェブブックでご紹介しているような内容は教えてくれないでしょう。少なくとも、このウェブブックを執筆している段階では、私は見たことがありません。ここでしか学べない内容をお伝えしていきますよ。

 

1-4 論文の規範をどのように考えるべきか
 「最初に意見を書け」という意見もあれば、「最初に意見を書いてはいけない」という意見まであります。実際にはどうなのでしょうね。最初の意見提示、結論から書くことについては、推奨している大学教員がいますね。論文は基本的に結論を最初に書く文章です。従って、結論を最初に書いてはならないという規範が大学入試において適用されることは、考えにくいでしょう。もしも、そのような採点方式があるなら、きっと問題文で明確に指示していなければ、公正な試験ではなくなってしまいます。このように、各種規範については、一定程度常識を働かせることも大切です。
 その他の規範については、「論旨のブレを防ぐ」「口語的な表現を避ける」「内容を整理する」などの大きな枠組みの中で細々とした書き方が存在します。これらの細かな規範については、明確な正解としての線引きがあるわけではありません。しかしながら、ここを軽視していくと点数が上がりません。また、何を規範とするかは指導者によって違います。教えてもらう人を間違えると点数が伸びにくくなってしまう理由はここにもあります。従って、添削などを通じて少しずつ身に着けていくことが大切です。

 

1-5 テクニックで本当に評価されるのか?
 小論文の書き方については、テクニックで点数が上がることもありますが、テクニックでは点数が上がらないこともあります。テクニックで点数が上がらないケースというのは、「テクニックありき」になってしまっている場合です。テクニックが先行してしまい、目的化すると、点数が上がらなくなりますよ。
 小論文の書き方を具体的に教えてほしいと思っている人は、このパターンの罠にはまりやすいですね。あとで詳しくご紹介するつもりですが、「結局どうすればいいの?」と思っている人ですね。こういう人はあまり伸びません。例えば、野球の打ち方、結局どうすればいいの?テニスで勝つには結局どうすればいいの?ピアノで優勝するには結局どうすればいいの?というように、複雑な技能を「方法単位」で要素還元的に把握しようとする場合、失敗します。
 テクニックというのは、多くのケースで、受験生の要望である(結局どうすればいいの)という問いに応答するものです。基本を大切にした上で、思考や書き方の哲学的な部分(高度な部分だと思ってもらえるといいですよ。)とリンクしたテクニックは、大きな威力を発揮するのですが、そうではないものはうまくいかないことが多いようです。そうではないものとは、多くのケースで、小論文の型などですね。

 

1-6 「型」≒テクニック≒書き方という考え方では通用しにくい
 小論文の書き方については、特定の「型」にはめればよいという考えがあります。しかし、この考えは、先ほどご紹介した筑波大学の名誉教授が否定的に見ているようです。私も彼とこの点については同意見です。ただし、筑波大学の名誉教授は、「本質的でないばかりか姑息である」とかなり厳しい見方をしているようです。つまり、論文の基本を大切にせず、本質的な部分(応用がきく考え方など)を大切にせずに、構文にはめることで説得力を増そうとしていることが、姑息であると見られているということです。(見られることもあると考える程度の方がいいでしょう。)このように見られてしまう原因は、もともとこれらのテクニックが論文の執筆作法となんら関係がないと言っても過言ではないものだからです。あくまでも、説得力を増すための一手段に過ぎないということです。
 それでも、こんなことを聞くと、特定の型や構文で書いて合格している人もたくさんいるはずなのに・・・とチョット頭が混乱してきますよね。私自身、たくさんの答案の点数をつける側として仕事をしていますので、この点についてどうなっているのかをお話ししておきましょう。
 特定の型にはめても、かなりよく書けていれば点数は高いです。これは、言い換えると型の問題ではないと言えます。例えば顔がハンサムで、体系に恵まれている人の場合、どんな服を着ていてももてますね。女性も同じです。容姿に恵まれている人は、どんな髪型でも、それなりにもててしまいますね。要は型や構文、アウトラインだけで点数が決まっているわけではないということです。ここにご紹介したことは、あくまでも説明のための比喩ですから、もう少し違った角度から、この現象を説明してみましょう。全体の8割~9割の受験生は、(テクニック先行の)型にはめて小論文を書くと、点数が下がります。その理由は以下の通りです。

 

◆1)論旨がぶれている。
◆2)確証がないことを述べてしまっている。
◆3)論拠の土台が単なる推測になってしまっている
◆4)主張を連発してしまっている

 

 上記の事例は、全体のごく一部です。上記のような多くの典型的な失敗を避けつつ、書くことができる受験生はほとんどいません。ところが、この手の「型にはめる便法」を使っても、慶應大学合格者は出ているわけですよね。なぜでしょうか。その理由の一つは、点数が高い人がいても、低い人が増えても、どんな状況であっても、点数が高い人から合格していくだけです。その時代に多くの人が信じている内容があったとして、それが仮に不適切であったとしても、合格者は出ます。当たり前ですね。ところが、多くの人は、周囲の人がどうやっているかばかりを気にします。合格者の多くがとっていた方法を使えば、きっと点数が高いだろうという考えは不適当です。これは相関と因果を混同しているためです。相関関係があるからといって因果関係があるわけではありません。合格者の多くが採用している方法は、正しい方法ではありませんよ。この点について勘違いしている人は多いようです。これは、論理思考の練習なので少し練習しておきましょうか。例えば、よくある話ですが、お金持ちのトイレはピカピカできれいですよね。そうすると、お金持ちになるには、トイレをピカピカにすればいいのでしょうか。トイレをピカピカに磨き上げろと言う経営者は多いのです。そうすると、ここに一種宗教的なものを感じてしまい、トイレをきれいにするとお金持ちになると考える人もいるようです。お金持ちのトイレがピカピカなのは、お金があるからかもしれませんよね。原因と結果の関係ではなく、結果の方が原因になっている可能性もあるということです。相関というのは、何らかの数値が上がると、その数値に比例もしくは反比例の形で数値が動くような関係のことです。例えば年齢が上がると、免疫力が下がるという原理原則は、「逆相関」の関係があるということになります。年齢が増えると、体脂肪が増える傾向があるのは、相関関係があると言えますね。一方で、因果というのは、特定の集団における傾向のことではなく、因子と結果が原因と結果の関係にあるかどうかということです。年齢が増えれば、脂肪が増えるというのは、あくまでも傾向のことであって、直接の因果関係があるわけではありません。年齢が高くとも脂肪が増えていない人はいます。年齢が高くなると、基礎代謝量と呼ばれるカロリーを消費する能力が一般的に下がるのですね。この基礎代謝量と太りやすさには大きな関係があります。年齢が高くとも、基礎代謝量が高い人はたくさんいます。運動をしており、筋肉がついている人です。また、年齢が高くなれば、自由になるお金の量も一般的に増えていきます。そうすれば美食を楽しむ機会も自然と増えるでしょう。そうすると年齢が高くなるにつれて太ることもあるかもしれませんよね。
 ここでご紹介した年齢と脂肪の量が増えることについては、「相関は(必ずしも)因果を内包しない」ということが言えるわけですね。相関関係があるからといって、必ずしもそこに因果関係があるわけではありません。年齢が高いから太るわけではないということです。同様に、合格している人がやっていた方法が、合格しやすいとは限りませんよ。
 それでは、点数を落としやすい型にはどのようなものがあるのでしょうか。以下のようなものがあります。

 

◆1)「確かに~しかし」と書く型
◆2)問題の原因を書いて、解決策を書く型
◆3)主張→反論の扱い→再反論

 

 これらの型がなぜ危険なのかについては、後程詳しく解説していきましょう。

 

1-7 「考え方の型」≒考え方という考えも通用しにくい
 考え方についても型が存在すると考えている人も中にはいるようです。物事を考えるには、高い能力が要求されますね。ところが、高い能力がなくても、考え方の型にはめていけば評価される答案を作ることができるという理論があるようです。これは本当でしょうか。結論から言えば、そのようなことはできません。合格理論として売り手の売り文句になっているところがかなり大きいと思います。
 考え方を手順化してしまうと、どのような問題が起こるでしょうか。第一に起こる大きな問題は、まったく設問で問われていないことを書くという問題です。添削をしているとこの手の失敗は多いです。まず原因を書いて、そのあとに解決策を書けば点数が上がると教えてもらった学生は設問で問われていないのに、原因を書きます。原因を書くと、他の人は原因まで考察していないのであるからして、自分は物事の原因まで考えたので、数段レベルが高いことをやっていると思っているんですね。うーん、これは大変まずいです。なぜならば、物事の原因というのは、本来数十~数百あるんですよ。つまり、原因がこれだと述べてみたところで、まったく新規性がないんです。また、加えて言えば、その原因が本当かどうかわかりません。つまり、確証がないことについて断言した上で、(この時点で既に減点の対象です。)その確証がないことを前提として主張を展開しますよね。そうすると、論理思考がこの人はできない人なんだというレッテルを採点者に貼られてしまいます。
 同様に発想テクニックなども、方法単位で発想法をレクチャーしてもらった人は、逆に発想が凡庸になっていますね。
 それでは、テクニックはいかなるケースでもよくない結果を招くのでしょうか。そういうわけでもありません。要は、トータルに思考や書き方が捉えられているかどうかの問題です。これは教える側の責任だと私は思います。受験生の側で、トータルに思考術や論述を考察した上で取捨選択していくことは現実的ではないでしょう。時間もありませんし、思考技術を学ぶのは本来何年もかかります。
 考察するということが、いかに奥深いことなのかということについて、十分な認識がないと、このように、物事を適当に考えてしまいます。逆に言えば、大学側は、しっかりと考えることができる人が欲しいから小論文試験を用意していると言えます。
 ここで大事な視点は、物事を何でも方法単位で考えていくと、あなたの思考力は劇的に下がるということです。方法は便利ですね。その方法をなぞればいいわけですから。問題は、その方法で、本当にレベルの高いパフォーマンスを発揮できるのかどうかということです。その点については、便利に見える時点で、多くの受験生は満足して終わってしまっています。小論文を教えてもらう場合に具体的に方法を教えてあげようと言われたら、本来は注意しなければなりません。その方法では合格できないからです。
 第二の問題点は、ここでご紹介したように、あなたの感性・センスが死ぬということです。その結果、思考力が劇的に下がります。人は物事を論理的にも考えますが、感性的にも考えます。あまり難しく考える必要はありませんよ。例えば、学校の新しい校則について、あなたが議論しているとしますね。「スカートのたけをもう少し短くしてもよいかどうか」について、校則の変更を依頼する声が生徒会に上がったとしましょう。この校則を生徒全員で議論して決めるとしますよ。あなたは賛成の立場でしょうか、反対の立場でしょうか。このように問われたとき、まず直感的に考えますよね。この直感的な思考はまずいわけではないのです。私は大学院で推論能力の研究をしていました。その実験で分かったことは、直感を働かせる人の推論能力は高いということです。論理的にばかり考える人は真偽を判定する力が劣っています。ところで、先ほどの論題について、理由を考えてみましょうか。「スカートのたけをもう少し短くしてもよいかどうか」について、賛成と反対の立場で、それぞれ理由を考えてみましょう。すぐに出てこないかもしれませんね。この時にも、感性を働かせて、理由を考えることができます。感性を働かせるということについて、何も教えられない場合、センスや感性が不要だと言われた場合、この手の頭の使い方ができなくなっていきます。このように、物事を感じながら頭を働かせていくやり方のことを「情報のあたり付け」などと言います。論理思考でも大変重要な作業ですよ。

 

1-8 「べからず集」ではなぜあなたの論文作成能力は上がらないのか?
 小論文について、決まりのようなものをどんどん覚えていくと、点数が上がるでしょうか。結論から言えば、あまり上がりません。小論文試験で問われているのは、どのようにあなたが考えることができるか、あなたはどのように書くことができるかということです。ですから、禁止事項ばかりを教えてもらっても点数は伸びません。しっかりと考えることができるようになり、書くことができるようにならなければなりません。そして、知識を増やし、知見を広げることも大切ですよ。

 

1-9 2年連続で全国1位
 ここでご紹介した内容ですが、2年連続で全国1位が出ています。慶應SFCの模試で全国1位、三田の学部でも全国1位、偏差値は、こちらは87,9になっています。(宇宙人と言われる東大の医学部でも偏差値は79ほどなので、偏差値87,9がどのようなぶっちぎりの数字なのかはすぐに想像がつくと思います。)

二人の合格証と模試の結果の拡大画像はこちら

このウェブブックでご紹介する内容は、2年連続で全国1位を輩出している指導者によって執筆されています。よくあるゴーストライターが書いた本ではありません。どうすれば慶應大学に合格するのかをこれから詳しく解説していきます。

 

 

 

 

 

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