慶應大学SFC:看護医療学部の2015年小論文の解説

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慶應大学SFC 看護医療学部 小論文解説 2015年

こんにちは。
牛山です。

本日は、2015年 慶應大学 看護医療学部の、小論文問題解説です。

【1】問題構成

説明問題が2題、実質3番めも説明
問題に近いので、3問の説明問題と
いう構成になっています。


【2】課題文の内容

(1) 課題文の文章構成

 

今年の問題は、経験と体験の違いに
ついての内容について独自の考え方
が展開される文章になっています。

課題文の内容をまとめると次のように
なっています。

 

構造ノート:2015年 慶應大学看護医療学部小論文
http://structure-notebook.com/premium/public.php?id=6426

 

このように大筋を追っていけば、読解 しやすくなります。


(2) 理解のポイント

大筋では、以下の様なことが様々な 角度から説明されている文章になりま すので、対比関係に注意して見ていく 必要があります。


体験・・・過去にとらわれたもの


経験・・・未来に対して開かれているもの



【3】解答例

(1) 設問1解答例

今回は単純な抜き出しでは、対応できないパターンですね。若干の言い換えが必要です。


【解答例】

 経験と体験の違いとは、過去に囚われ た考え方であるかどうかの違いであ る。著者が述べる体験とは、自己が経 験した内容に思考が囚われたものであ り、物事の捉え直しが行われない類の 認識様式を伴った記憶・経験である。 一方で、著者が述べる経験とは、絶え ず物事の捉え直しが行われる類の認識 様式を伴った記憶・経験である。


(2) 設問2解答例

こちらは理解度を試す問題ですが、この手の問題は、下線部の前後15行くらいに解答根拠があることが多いです。


【解答例】

 批判的思考力を伴った思考や認識様式により、過去の経験を捉え直すことであり、過去の経験からのみ物事を見ることではなく、新しい考え方を受け入れ、物事を捉え直すことができるこ とである。



(3) 設問3解答例

 経験というのは、あくまで、未来に向かって開かれるとは、どのようなことかを理解すれば、具体例を述べることができます。新しいものの考え方、物事の捉え方が必要な事例を書くといいでしょう。


【解答例】

 免疫学が対症療法に終始している事例が挙げられる。免疫学の歴史では、その過程において、移植研究による画期的な発見があったと言われている。そこから現代における免疫学の主流な考え方は、自己と非自己というように、免疫疾患は、自己の免疫機構の暴走と捉えるものとなった。しかし、この擬人化した考え方は正確に事実を捉えているかについて疑問が残る。ある学者は、前述した移植実験は、自然界では起こりえない現象であり、この研究を元にした考え方では物事の捉え方に限界があり、パラダイムシフトが必要であると説いている。後者の学者は、免疫疾患について白血球と抗核酸化抗体に原因があると説いており、未来に開かれた考え方と言えよう。



用語解説:パラダイムシフト パラダイムシフト(英: paradigm shi ft)とは、その時代や分野において当 然のことと考えられていた認識や思 想、社会全体の価値観などが革命的に もしくは劇的に変化することを言う。 パラダイムチェンジとも言う。 科学史家トーマス・クーンが科学革命 で提唱したパラダイム概念の説明で用 いられたものが拡大解釈されて一般化 したものである。

【4】今までに一人も治したことがない



その半生を免疫学にささげてきたある 著名な老学者が、「私は今までに、 ただの一人も免疫疾患の患者を治した ことが無い」と述べたことがあるそう です。

免疫学という学問は、今の医学界に おいて、絶対的なポジションを確保し た学問と言ってもいいのではないで しょうか。

当然に個々の研究が間違っているわけ でもなければ、意味や価値がないわけ ではありません。

しかしながら、学問として、成立して も、実験を通して、薬剤が市場に出回 っても、それらの成果がより一層の病 気を増やしていたとすればどうでしょ うか。

そんなことがあるはずがないと思いま すか。

私の大学院のクラスメートには、東大 医学部卒で、世界最高レベルの医療 企業で、働いている博士過程終了者が いましたが、彼は風邪を引いても、 極力薬は飲まないようにしているそう です。

薬の研究をしていた方です。

薬に詳しい人ほど、薬を飲まなかった りするんですね。

薬は毒物です。体を治すものではあり ません。体を治すことができるのは、 唯一自然治癒力だけであると言われて います。

症状を緩和することもありますが、必 ず副作用も薬にはあります。

抗生物質などは、直接成果や恩恵を感 じやすい薬かもしれませんね。

学問の世界では、際立った功績と、 実績、絶対的に間違っていない研究で も、このように歯車が狂うと、成果に つながらないこともあります。

私が今回書いた解答例に出ている学者 は、ある東大大学院を修了している 研究所の所長です。

彼が言っていることがある程度正しい のか、間違っているのかは、不明な 部分もありますが、様々な意見がある ことは良いことだと思われます。

少なくとも、免疫学という学問体系の 中から物事を捉えることが絶対的にな れば、本来移植実験によって起こって いるのとは全く違った個体について 起こっている現象を説明しきれないと いうことは確かにありそうです。

免疫学の世界では、自己と非自己とい う説明モデルが採用されることが多い のですが、自己も非自己も自分の体に 関して無いと言えばないのです。

そこで起こっている現象について、 原因は、オゾン層の破壊だ、排気ガス だと言ってみても、状況の説明にはな っても、本質的な原因の説明にはなり 得ません。

免疫学という広く受け入れられた学問 の中にあってすら、擬人化による説明 は一般的に行われています。

自己と非自己という捉え方が状況の 説明にすぎないとすれば、何が問題で あり、どうやれば改善するのか。

上記の研究所所長は、口呼吸を止める ことを推奨しています。口呼吸ではな く、鼻呼吸をするべきという説です。

ご興味がある方は、 『アレルギー体質は口呼吸が原因だっ た』をお読みください。 青春出版社 西原 克成(著)

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