慶應大学SFC:看護医療学部の2014年小論文の解説

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慶應大学SFC 看護医療学部 小論文解説 2014年

こんにちは。
牛山です。

本日は、2014年 慶應大学 看護医療学部の、小論文問題解説です。

今回のメルマガは、、、
他の学部を受験する受験生も、豊かさ論は頻出ですので、一読しておくことをオススメします。

【1】課題文の内容

今回の内容は、豊かさ論でした。
人間が豊かであるとはどのような状態かについては、大学入試の場合どの学部でも頻出です。

ほとんどのケースで、お金では、幸せは買えないよね。

という流れの文章になっています。
今回もそうですね。

文章全体の構造は以下のようになっています。

2014年 慶應大学 看護医療学部
http://structure-notebook.com/premium/public.php?id=6433

【2】問題1

(1) 解説

問題1では、著者の考える豊かさ感について、説明することを求められています。

この年の問題については、抜き出し系の説明問題です。

解答要素となる部位が問題文の中にありますので、これを過不足なく、まとめ直すように考えて、文章を組むのが、基本的な解法です。

ただ、、、、

単純な抜き出しでは対応できない問題も出題されますので、注意してください。

(2) 解答例

 食欲や性欲という生命力の表現をはじめとする身体的な、いわゆる「第一の自然 」と、科学、技術、生産などにかかわる「第二の自然」とよばれる二つの自然を私達は持っている。私達の中にある様々な欲求を生きることは、自分を全体として生きることと表現できる。これは、第一の自然と、第二の自然を統一して、他者との共存の中で生きることを意味しており、それが豊かさ感という充実した幸せ感をもたらすのだと考えられる。

【3】問題2

(1) 解説

問題2では、二つのことが問われています。

(A)
調和にそぐわないことの例を1つ挙げること

(B)
調和して生きるとはどのようなことかを述べること。

これらのことを求められていますので、ここを書いていきます。

ところで、調和にそぐわないことについては、課題文の中に記載されていますね。

経済価値のみに突っ走ることは、人間の二つの自然の調和にそぐわないことではないだろうか。

ということが記載されていますのでここが著者の問題意識ということになります。

まま、、、、

当たり前と言えば大変当たり前のことを述べているわけですが、この問題意識に乗っかることが大切です。

対比関係としては、

A:調和した理想的な幸せ感
B:経済的価値だけを追求
このような対比関係がありますね。

(2) 解答例

 私は調和にそぐわない事例として、何らかの価値観を重視しすぎる考え方を例に挙げたい。課題文では、経済的価値を追求しすぎることが取り上げられていたが、豊かさの問題は、経済的価値にとどまらず、あらゆる価値を独善的に重視しすぎることによっても崩壊し得る。換言すれば、豊かさの基軸をバランスがとれていることによって成立するものと認識する独善性が、豊かさ崩壊の事例ではないかと考えたい。
 
数億円の年俸をもらいつつも、バンで路上生活を送るメジャーリーガーがいる。彼は中古の古びたバンで生活する。ナイフでひげをそり、車で作ったコーヒーを飲む。このような生活は調和がとれていない生活と言えるだろうか。否、彼にとっては、これが調和のとれた生活なのである。彼にとっては人生の冒険を享受すること、感覚を研ぎ澄ませることに価値がある。調和がとれた生き方とは、病苦に苦しむ患者が明日に希望を持ち生きるように、最初から不公平に制限されたこの世の中で、独自の信念、価値観を構築し、それを耐えず生成発展させることではないだろうか。自分とは違う考えの他者の声に耳を傾け、独善的にならず、常に己の価値観を生成発展させる中に、そもそも相対的な価値観、認識による豊かさの調和は生じ得る。健全な肉体と数十億の年俸を持つメジャーリーガー、病苦と闘う患者の事例は等しく己の中で、調和がとれた美しい人生を歩んでいる事例である。

(3) 解答例の解説

今回はちょっと変則的な内容にしてみました。

豊かさ論が、お金を追求することが豊かではないよね、、、、
という内容を少しいい方を変えて、表現されたものになってしまっては、やや面白く無いなぁ・・・

ということで、少し考えてみました。

お金か、お金じゃないかじゃないのではないの???

という素朴な疑問もあったのですよね

例えば、難病の患者がいて、社会的な生活をおくることができないのであれば、それは調和が取れていないのだという言説は大変乱暴になってしまいます。

すべての欲求が完全に満たされる状態こそが素晴らしい、、、、

この感覚って私は大変刹那的でもあると思うんです。

それならば、難病になってしまい、生きる意味や価値を認識できなくなった人間は、豊かに生きることはできないということになりますよね。

あなたなら、

明日に希望も無く、日々苦しむ患者さんに、何と声をかけますか?

すべての調和がとれている、もっと足りないものを補う、もっと上にいく、、、もっと負けないようにする、もっと勝つ、もっと満ち足りる、もっともっと充実させる、、、、

それこそが優れた素晴らしい人生なのだ!!

という価値観があれば、その方が、問題視されるべきかもしれません。

解答例の中で記載しているメジャーリーガーなんですけど、

こちらに記事がありますから、ちょっと見てみてください。

なぜ億万長者の一流メジャーリーガーが月8万円で車上生活をしてるのか?
http://minimarisuto.jp/vanman/


もうホントにボロボロでしょ?
なにこのバン、、、どこに売ってるの?というくらい年期が入っています。

でも、こんな生き方はステキだと思います。

ステキなので引用してしまいます。

-------------ここから-------------
「他人にキチガイとして見られるからと言って、この生活を変えようとは思わないよ。最高のシーズンにするためには、ハッピーでバランスのとれた状態にしないといけない。そのためには、ちょっとした冒険が必要だろ?」ノリスは2011年、彼がメジャーリーガーになったのと同時に、このバンを買ったらしいです。

そして、そのバンでフロリダまで旅をしながらやってきて、しばらくはビーチで寝泊まりしていたようですが、警官に注意され、24時間営業しているウォールマートの駐車場に住み着くようになりました。

(ウォールマートの駐車場で車中泊できるっていいですよね。日本でもイオンとかで車中泊できたら最高なんですけど。}

もちろんメジャーリーガーなんで練習場に行きます。同僚の車は名だたる高級車ばかり、その中にこのオンボロのバンがぽつんと。ノリスはそのオンボロの中でポータブルストーブで炊いたコーヒーを飲みながら、ケルアックの小説を読書。

「なんで、そんなコーヒー飲むんだよ。ただで飲めるコーヒーがそこにあるだろ。」と同僚が言いますが、ノリスは「俺にはこれがしっくりくるんだよ」と返します。

ノリスは酒を飲まないどころか、自分の時間が大事なために彼女とも別れる男です。サーフボードはリサイクル品。電力はバンの上に付けたソーラーパネル。写真の勉強をしながら自由に暮らしています。

『Nonconformist《体制に従わない人》』とバンの天井に書かれますが、団体競技は『conformist《体制に従う人》』でなければいけないはずです。
しかし、ノリスのような一貫とした哲学は、伝統を重んじる精神よりも野球に貢献できると考えるべきかもしれません。現にノリスは高い三振率を誇るピッチャーです。

球団がノリスに尋ねました。
「なんでオフシーズに週40時間も地元のアウトドアショップで働くんだ?」「なぜオフシーズに同僚とクルージングしないで、一人で放浪するんだ?」「メジャーリーガーらしく振る舞え」ノリスはそういった普通の常識は避けたく、彼が一番恐れているのは、他人の掟で生きることだったのです。
-------------ここまで-------------

こちらから全文が読めます。
なぜ億万長者の一流メジャーリーガーが月8万円で車上生活をしてるのか?
http://minimarisuto.jp/vanman/

【4】ボロいスーツ


牛山も、路上生活ではありませんが、ボロいスーツ着ています。

全然安いスーツに安いシャツ。
でも、それで普通に着ることができるから、私はそれでいいと思っています。


豊かさについての考え方は人それぞれですが、精神的な部分に多分に豊かさの秘訣はあるのではないかと考えています。

また、そもそもなんですけど、

豊かさってなんじゃ?

という話でね、豊かであることは、良いことかもしれないし、大切なことですが、別に豊かじゃなくてもいいかもしれないとも思いますね。

もっと、気持ちの方が、人は豊かになれるのではないでしょうかね。

私の知人の女性で、高級な時計ではなくて、祖母からもらった時計をずっと大切に使っている人がいました。

その人は、何度もバンドを交換して、その時計を使い続けているんですよね。

その人は、祖母からもらった決して高級時計ではない時計を使っているので、豊かではない、、、、

なんてことはないですよね。
とても豊かだと思います。

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