概要
本授業では、問いについて学びます。
重要性
問いは論文の命です。問いのないものは論文ではありません。問いがあるからこそ、論文になります。問いは論文の中核です。問いをどのようにコントロールするかは、文章全体をコントロールすることと同じです。問いを学ぶと書いて、学問と書きます。大学で行われるすべての営為は、この問いに凝縮されます。問いのない学問は存在せず、従って問いのない論文などというものは存在しません。
しかしこれほどに重要な問いを、なぜ小論文の授業では教えてもらわないのでしょうか。どのように解けばいいのかというお手軽なテクニックばかりが、教えられます。急がばまわれなのです。問いをマスターすれば、それだけあなたは高い点数を取りやすくなります。問いを立てるレベルで点数が決まるからです。問いを低いレベルで立てれば、その時点でどれだけ良い論文を書こうと終わっているのです。合格はできません。何を問うのかということは、学問的なセンスがどれだけあるのかということにも直接つながります。大学は学問をするところです。大学教授の仕事は、学問です。学問ができないのに学者とは言いません。大学に入学を許可するということは、あなたの学問的素養を大学が認めたということです。大学の認める学問的素養とは、あなたの問う力なのです。問う力を磨かずして、小論文を学ぶというのは、それほどにこっけいな話ですらあるのです。どのように書けば点数が高いのかということばかりが気にかけれられています。そのようにして学んだ小論文はどうしても、底が浅くなります。
ねらい
本授業では、あなたがより一層高いレベルで問うことができるようにします。問うことができるようになれば、それだけ合格しやすくなります。