慶應大学経済学部 2005年小論文過去問題の解説

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このページでは、メルマガで流した慶應大学の文系学部の小論文問題の解説を掲載しています。 慶應クラスでは、構造ノートや構造議論チャートを使ってもっと詳しく細かく各学部の過去問解説を動画で行っています。

2005年度慶應大学経済学部 小論文過去問題解説

 

こんにちは。
牛山です。

 

本日は、2005年度慶應大学経済学部小論文問題解説です。

 

【1】問題1

 

(1) 設問の要求

 

-------------ここから-------------
課題文は、インターネットが公共的な議論の場の形成に寄与するであろうとしているが、どのような理由からそう主張しているか、課題文全体に注意を払いながら、320字以内で説明しなさい。
-------------ここまで-------------

 

それでは、課題文の要約をご紹介します。

 

(2) 課題文の要約

 

 インターネットの利用者は年々増加を続けており、平成15年末の利用人口は7730万人であり、世界普及率も平成15年末において9割に迫る勢いを見せている。
 インターネットの普及により、人間と人間、人間と社会の会計に多様な変化がもたらされてきた。人々はネットワーク上で自らの知識や経験を伝え、累積的に増加したこれらの情報が今日ネットワーク上を行き交っている。
 インターネットの利用者は、望むだけの情報を収集し、必要なものを主体的に選択できる。
 インターネットは、自由に意見交換を行う道具としても優れている。社会的立場や利害関係にとらわれることなく誰もが自由に参加できる。このような対話や討論の場は現在、世界にグローバルに広がっている。
 ネットワーク上に累積的に蓄積されるこれらの意見は、他の志を同じくする人たちの目に触れるようになった。ネットを通じたつながりにより、NGOやNPOの活動が発展している。
 ネットでは率直な議論が引き起こされることが期待できる。インターネットは公共的な議論の場の形成やその拡大に大いに寄与するであろう。こうした世論の広がりとともに、公共的な議論の質も変容していく。
 しかしながら、インターネットが持つ大きな潜在的可能性は、人間と人間の関係、人間と社会の関係を望ましい方向に導くことになるであろうか。これにはさまざまな課題が残されている。

 

(3) 考え方

 

インターネットが公共的な議論の場の形成に寄与するであろうと考えられるポイントを列挙しましょう。

 

(1)利用者の増加。
(2)ネットの特性:意見交換、議論
(3)情報の収集性
(4)議論の場が世界規模であること
(5)現実にNPOなどにも活動の輪が広がりつつある。

 

これらをまとめましょう。入れることができないものは、無理に入れる必要はありません。

 

(4) 解答例

 

 インターネットの利用者は年々増加を 続けており、平成15年末の利用人口は 7730万人であり、世界普及率も 9割に 迫る。インターネットは、意見交換や 議論を行いやすい特性がある。加えて 利用者は、情報を自由に収集できる。 前述した現象は現在世界的に広がって おり、累積的に増加した情報利用や、 ネットを仲立ちとした議論は今や世界 に広がっている。現実にNGOやNPOもネ ットを利用した活動を展開しつつあ る。以上のネットの特性から生まれた 現象は、人々の結びつきを強化するも のであり、従って公共的な議論の場の 形成に寄与するであろうと考えられ る。

 

【2】問題2

 

(1) 設問の要求概要

 

インターネットは高い普及率を示すが それにも関わらず、デジタル・デバイ ド(異なった集団の間に存在する情報 アクセス能力の格差)の存在がしばし ば指摘されることがある。社会が課題 文において示唆されているような望ま しい方向に進むには、デジタルデバイ ドが大きな障害となりうることを、イ ンターネットの特性に注目して説明し なさい。

 

(2) 考え方

 

この問題は、デジタルデバイドが抱える問題を詳しく説明し、結論へ論理的に連結すればOKです。

 

経済学部では、物事の論理関係を端的に説明させる問題がよく出題されます。

 

端的に述べる訓練と、整然と論理を整理する力を普段から鍛えておきましょう。

 

課題文には直接答えは書かれていませんが、課題文の中に書かれていることが答えではありません。

 

課題文の内容を書き写せば合格だと時々信じている人がいますが、そんなことはないので注意しましょう。

 

想像力を膨らませ、論理的に考察することで、何が言えるのかを考えます。

 

解答例

 

 インターネットの利用人口が増加す れば、ウェブ上での議論が理想的に行 われることが予想される。しかし、イ ンターネット上から情報収集を行うに は、情報検索スキルが必要になる。多 くの人が見る情報は、多くの人が見る ことを見越して情報を書き込む人間も 多く、情報リテラシーが低い場合や、 ネットへのアクセスに困難を伴う人に は使いこなすことが難しい。無邪気に ウェブ上の情報を疑うこと無く信じる 人と、検索能力、アクセス能力が低い 人は、大きな情報格差を抱えることに なる。無邪気に情報を信じる人は判断 を誤り、アクセス能力が無い人々は情 報を享受できない。従ってデジタルデ バイドは公共の議論の場を形成する際 に大きな障害となり得る。

 

【3】問題3

 

(1) 設問の要求

 

インターネットを介した交流の特色の 一つに匿名性がある。これは、既存の 人間関係を越えて、自由な意見交換を 促す役割を持っている。その半面、 匿名性によって問題が引き起こされて いることも事実である。どのような 問題が存在するか、インターネットが 持つ匿名性の長所に言及しながら、 具体的な例を用いて説明しなさい。

 

(2) 考え方

 

インターネットの書き込みを無邪気に信じている人がいますね。

 

でもこういう書き込みを見て、

 

情報の裏を取ったから、私は真実を知っている・・・

 

なんて思ってしまっている人が多いです。

 

今の時代は、

 

えっなんでその情報信じたの?

 

ということについて、理路整然と答えることができる必要があります。

 

ところが、、、、

 

ほとんどの場合、きちんと考えられていないのですね。

 

多くのケースでは、単に情報を信じているだけで、誰の情報を信じていいのか分からない・・・

という形になっています。

 

こういう心理につけこみ、これが正しい情報だ

 

などという発言もちらほらあります。

 

ただ、正しい情報ってなんやねん・・

 

という考え方が大切です。

 

情報に正しいもヘチマもないだろと、

 

情報は情報であり、単なるFACTとして見ることが必要です。

 

その情報は、情報ソースや、データ収集時のサンプリングなどの問題から情報の信ぴょう性があるだけです。

 

まずは、物事を考えるのは、ここからです。

 

仮に事実であったとしても、その情報ソースを信頼できるかどうか、そしてそれが仮に統計的情報であったとしてその統計データ抽出時のサンプリングは適切だったのかどうか。

 

その上で、今度は解釈の問題があります。

 

情報について何らかの解釈を与えた場合、この解釈については、論理的に妥当かどうか、あるいは、その解釈は論理的に考えた場合、メリットとデメリットを総合的に考えることができているものかどうか、さらに言えば、その時に与えられた解釈は、メリットとデメリットなどという極めて雑な考察ではなく、問題解決学的に最適化が図られたものかどうか、さらに言えば、そこに戦略はあるのかどうか、加えて、ミスリードなどの考察ミスがないかどうか、さらに、論理的だけではなく、非論理的にも、感性を加えて考察されているものかどうか。

 

論理的に妥当かどうかという点については、もちろん、論理に飛躍があるかないかということであり、論理に飛躍があるかないかは、論理に漏れや重複があるかどうかということです。

 

このような、情報の妥当性についての考察過程が無い解釈は

 

単なる意見に過ぎません。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

 

情報には、正しいもヘチマもないのです。

 

ただそこにあるのは、上記に述べた、原理原則と、解釈の妥当性の問題があるだけです。

 

情報には、事実と解釈の二種類の情報があります。

 

◆事実
◆解釈

 

この二つをまずは分けて考えることが大原則になります。

 

私が提供するあらゆる勉強についての情報や、記憶や、思考、小論文についての情報は、上記の過程を経てアウトプットされたものです。

 

言い換えれば、だからこそ、奇跡的な逆転も起こっています。私があなたの代わりに、何十年も記憶や思考や小論文について研究するからです。

 

さらに詳しくはこんなところにも書いています。

 

慶應大学絶対合格法って本当なの?
http://www.skilladviser.com/book/keidai/goukaku/1.html

 

興味がある人は他のウェブブックも読んでおきましょう。
http://www.skilladviser.com/base/sixyouron/sr-2/web_book.html

 

このあたりのことをある程度詳しく書けばよいでしょう。

 

(5) 解答例

 

 一般的には言い難いことでも、人は 匿名であれば発言しやすい。このよう な匿名性を利用し議論が活発化するこ とは、望ましいことである。しかし、 匿名であることによって無責任な発言 が増加しつつある。営利上の理由から 故意に発言する場合もあれば、単なる 考察不足とバイアスによる妥当性を欠 く情報も溢れやすい。その理由は特定 の結論を導く際の非論理性、議論のあ るべき目的の欠如、統計情報の誤用、 サンプリングミス、恣意的な意見、知 識、知見不足から生まれるバイアス、 非問題解決学的な部分最適な考察によ る意味付けなどにある。端的に言え ば、考察力が不足していると言える。 このような情報が増加することで判断 ミスをするエンドユーザーが増加する 問題が近年目立っている。

 

余談

 

単なる体験談や極論を信じるのも危険です。

 

ネット上には、気持ちが大きくなった人が書いたバイアスがいっぱいの情報が氾濫しています。

 

特徴は極端な表現、事実と反していること、大げさなどです。

 

気をつけて情報収集しましょう。

 

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