慶應大学看護医療学部 2009年小論文過去問題の解説

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このページでは、メルマガで流した慶應大学の文系学部の小論文問題の解説を掲載しています。 慶應クラスでは、構造ノートや構造議論チャートを使ってもっと詳しく細かく各学部の過去問解説を動画で行っています。

2009年度 慶應大学看護医療学部の小論文問題解説

 

こんにちは。
牛山です。

 

本日は、2009年慶應大学看護医療学部の小論文問題解説です。

 

【1】問題1

 

(1) 設問の要求

次の文章は、柳田邦夫著『事実を見る眼』の「自戒」です。筆者が、この文章のタイトルを「自戒」とした意味について、本文の内容をふまえてあなたの考えを500字以内で述べなさい。

 

(2) 課題文の内容

 

課題文は以下のような形で展開されます。

 

(1)著者は犬を飼っており、その犬は土間までしか入ってはならないというルールを作っていたが、犬は家事室など、他の人がいる部屋まで入りたがった。

 

(2)自分の息子が、犬の目線では、世界がどのように見えるのかについて好奇心を持ち、犬小屋に入って、「ワン」と吠えてみて、「なるほど、こんな気持ちか」と一人で納得していた。

 

(3)自分が飛行機に乗った際に、ファーストクラスのスペースぎりぎりに自分が座っていた。目の前50センチあたりのカーテンがさっと閉められ、ファーストクラスと自分たちがいるスペースがサッと区切られた。

 

(4)この経験を通して、ハッと思い当たった。自分がいつも家で三郎にやっていたことは、こういうことだったのかと、仕切られる側の気持ちをいやというほど味わわされた。それはものを書く時の目線の位置には十分気を配らなければならないという自戒につながるものだった。

 

 

(3) 考え方

 

今回の問題は、課題文の理解を問うています。

 

その意味で、著者がタイトルを「自戒」とした理由だけを本当に述べてしまうと、不十分です。

 

与えられている文字数からも、何を求められているのかを考えましょう。

 

ただし、

 

今回の問題では、あなたの考えを述べなさいという要求がありますね。

 

これは、大学側が、著者がこの文章のタイトルを「自戒」とした理由を、ある程度勝手に断定することに抵抗を感じたのかもしれません。

 

いずれにせよ、大学側では、正解の方向性がある程度イメージできているのでしょうから、そのイメージに近づける必要があります。

 

問題の解き方ですが、、、

 

いくつか述べられている前提をきれいに整理するように解いていくことを考えてみましょう。

 

課題文の内容は、上記の(1)~(4)の形で展開されていきます。

 

(4) 解答例

 

 筆者はなぜ、この文章のタイトルを 「自戒」としたのだろうか。その理由 は、他者の気持ちを理解することを自 分の戒めとしたいという気持ちがあっ たからであると考えられる。課題文で 著者は、まず自分が飼っている犬の事 例を取り上げ、その犬に家庭で行った しつけについて述べている。犬が土間 から家事室まで入ってくることを許可 しない規則を自分が家庭で設けてい た。その後、自分が飛行機に乗った際 に、ファーストクラスのスペースと自 分がカーテンの壁により隔離されると いう体験を著者はすることになる。当 然このような対応は気分が良いもので はない。自分が嫌な思いをした経験を 自宅で飼う犬に当てはめ、自分が犬に 行ってきた仕打ちが、相手の犬側の立 場で物事を感じ取った時に、ひどいも のであったのではないかと、著者は反 省している。この考えを日常に当ては め、生きていく上で他者の気持ちを理 解することの重要性を著者は考察した のだろう。飛行機で体験した嫌な感情 と一連の考察を通じて著者は、他者理 解の重要性を認識し、二度と同じ過ち を繰り返さないという思いを込めて、 この文章のタイトルを「自戒」と名付 けたと考えられる。

 

【2】問題2


 

(1) 設問の要求

 

著者の体験した「自戒」を、あなたの身近な生活や社会のなかで、どのように活かすことができるでしょうか。500字以内で述べなさい。

 

(2) 考え方

 

ここでは、応用的な考えがどれだけできるかを試されています。

 

小論文試験でよくあるパターンです。

 

まずは、課題文の理解力、その後に、学習した内容をどれだけ活用できるかを問うという構成になっているんですね。

 

今回の問題では、実質的に「自戒」が何についてのものだったのかを把握できているかどうか、その上で、どれだけ、知識の活用力があるかを見られます。

 

今回の課題文では、「自戒」とは、他者理解の重要性でした。

 

他者の気持ちになり、人が嫌な思いをすることを人にせず、人が欲する所を考察するという考え方をどこでどのように活かすべきでしょうか。

 

看護医療学部を卒業した後は、医療現場で働く人が多いでしょうから、その適正もここでは見られていると考える方がいいでしょう。

 

そういう意味で、今回は受験生の立場で解答例を作ってみました。

 

解答例を見る前に、

 

まずは自分で考えてみましょう。

 

あなたなら、他者理解の重要性をどのように活かすでしょうか?

 

ヒントをたくさん述べてきましたが、少しだけイメージしてみましょう。

 

それでは、解答例をご紹介します。

 

 

(3) 解答例

 

 著者が体験した「自戒」である、他 者の気持ちを理解することの重要性を 私たちはどのように社会生活の中で活 かすことができるだろうか。
 私は、将来看護医療の分野で仕事を する際に、著者が述べる他者理解の重 要性を生かしていきたい。「同病相哀 れむ」という言葉があるように、本来 人は、自分がその人と同じ立場になる ことで、身体の痛みや心の痛みを理解 する。その上で、人は自分の感じた痛 みを他者に照らし合わせて、他者の気 持ちを理解しやすくなる性質がある。 しかし、医療の現場では多種多様な疾 病を持つ患者が集まる。彼らの肉体的 かつ精神的な痛みは多種多様であり、 精神的ニーズも複雑なものである。従 って、自分と同じ体験を持つ人物の気 持ちが分かるだけでは十分とは言えな い。例えば終末医療の現場では、生存 確率が極めて低い患者が多い。終末医 療の現場では生きる意義や、精神のや すらぎも同様に生き抜くための医療行 為と同等かそれ以上に大切にされなけ ればならないのである。このような現 場で働く際には、特に他者の気持ちを 理解することが重要となる。従って私 は将来仕事をする際に、著者の戒めを 活かしていきたい。

 

 

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