慶應大学 法学部 2006年小論文過去問題の解説

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2006年度慶應大学法学部 小論文過去問題解説

 

こんにちは。
牛山です。

 

本日は、2006年度 慶應大学法学部小論文問題解説です。

 

【1】問題前半


この年は、「問う力」がテーマで問題が出題されています。

 

この年の問題はやや変わっており、問題が3つに分かれています。

 

(1)著者の論旨を要約して論評しなさい。

 

(2)あなたが人に話を聞きに行く時に大切だと考える点を2点以上挙げてその理由を説明しなさい。

 

(3)あなたが何か学術的な聞き取り調査に行くと想定してどういう調査でどういう人にどんな質問を用意していくかを自由に書きなさい。

 

こんな問題が出ていますね。

 

【2】解き方の注意点と解答例

 

(1) 論旨を要約

 

 

一つ目の論旨を要約する問題では、全体の流れをおさえるように要約していくことが大切です。

 

テーマの移り変わりと、筆者の結論に注目して文章をまとめましょう。

 

設問で論評することを求められていますので、最後に忘れずに論評しましょう。

 

それでは早速解答例を見てみましょう。

 

以下は、本文の要約&論評です。こんなことが書かれている課題文でしたよ。

 

一、人の話をきくというのは、いいことだ。人の話をきくときには、問いを発しなければならない。この問い方の上手、下手が取材の優劣を決める。問う能力は、問題を発見することであり、問題意識を持つことである。知的探求とは、問うことが出発点である。自分にとって何が問題であるのかについての自己確認である。耳学問の成果がどんなものでありうるかは、ひとえに問答の能力によるのである。以上が筆者の主張である。筆者の見解は的を得ている。現代の日本社会では、考えることを軽視する教育が普及したため、自分の頭で考える人材が極端に減少した。現代の若者は、ものを考えることを、解を求めることであると考えがちである。問うのではなく、解を求めるパターンを覚えることを重視する。このような思考回路は日本企業が持つ国際的競争力の弱さに現れている。

 

(2) 人に話を聞きに行く時

 

二つ目の設問の要求はこれです。↓

 

----------ここから----------
(2)あなたが人に話を聞きに行く時に大切だと考える点を2点以上挙げてその理由を説明しなさい。
---------ここまで-----------

 

この問題は、課題文をどれだけ理解したのか、どのような着眼点を持っているのかを見る問題です。

 

そこを考えずに適当に書いていくと、

 

出題者側が持っている問題意識
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とズレてしまい、
~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あまり理解できていないな・・・・
そういうことじゃないんだけどな・・
・・・

 

となりやすいので、気を付ける必要があります。

 

では、課題文に書かれていた内容をもう一度要約文で確認してみましょう。

 

----------ここから----------
人の話をきくときには、問いを発しなければならない。この問い方の上手、下手が取材の優劣を決める。問う能力は、問題を発見することであり、問題意識を持つことである。知的探求とは、問うことが出発点である。自分にとって何が問題であるのかについての自己確認である。
---------ここまで-----------

 

従って一つは課題文理解をアピールするような意見が望ましいでしょう。

 

もう一つ盛り込むべき内容があります。

 

設問の要求を注意深く観察してみましょう。

 

こんなことが書かれていました。

 

----------ここから----------
(2)あなたが人に話を聞きに行く時に大切だと考える点を、作法やマナーなどと呼ばれるものも含めて、2点以上挙げてその理由を説明しなさい。
---------ここまで-----------

 

従って、作法やマナーに関連する事項も盛り込んだ方がいいということになります。

 

それでは、さっそく解答例を見てみましょう。

 

二、私が人に話を聞きに行く際に大切だと考える点は、三点ある。第一は、目的をはっきりさせることである。自分が何を成し遂げるために、相手に何をどこまで期待しているのかを先に決める必要がある。学術調査でも、ビジネスでもここがはっきりしていない調査は空回りになる。第二は、相手の要望を聞くことである。相手の要望レベルを見極めなければ、時間あたりの生産性が著しく低下する。学術的な聞き取りの場合、先方の要望レベルを見極めないことは無礼になる。ビジネスの場合、相手の要望レベルを見極めない場合、間抜けだと思われるだろう。こちらの目的と、相手の要望レベルをすり合わせ、どこに話を落としこむかが大切だ。第三は、感謝の気持ちを持つことである。時間を割いて、話をしてもらう相手に感謝をすることで、良好な人間関係を築くことができる。反対に相手に対する感謝がない場合、少し思い通りにならないだけでも人は不満を感じるようになってしまう。

 

(3) 学術的な聞き取り調査

 

 

3つ目は、学術的な聞き取り調査をあなたが行うと想定して質問があります。

 

----------ここから----------
(3)あなたが何か学術的な聞き取り調査に行くと想定してどういう調査でどういう人にどんな質問を用意していくかを自由に書きなさい。
---------ここまで-----------

 

今回の問題は法学部で出題されていますので、法学部に適した内容で論述することを意識しましょう。

 

今回の問題では、解答に盛り込むべき点は以下の内容です。

 

(1)聞き取りのテーマ
(2)(調査目的と仮説)
(3)どんな人に
(4)どんな質問を用意するか

 

ん?1と3と4は、問題に書かれていますが、2は書かれていませんね。

 

これはあえて書いていないのです。

 

露骨に書くと受験生の能力を見れないと考えたのかもしれませんね。

 

本来学術的な調査は原則として必ず仮説を持って行われます。

 

仮説もなく、単にいろいろ聞きに行くようなことをすると、「問う力」がなく、学問もできないということになるでしょう。

 

このようなことを出題者や課題文の筆者は問題視しています。

 

従ってこのような出題意図をより一層汲み取り、解答に盛り込むことが大切です。

 

それでは、解答例を見てみましょう。

 

三、私が学術的な調査を行うのであれば、パブリックコメントの有効性について検証するため、実施されたパブリックコメントの質問について質問の角度を変えて似た質問を行いたい。現行のパブリックコメントは時に選挙の道具にされることがあり、有効に機能していない可能性がある。そこで、一般国民である被験者に角度を変えて同じ論点について質問を3種類程度行い、「問う角度」によってどのように回答が変化するのかを調べる。その上で、現在実施されているパブリックコメントが有効に機能しているのかどうかを検証する。

 

 

 

 

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