慶應大学 法学部 2005年小論文過去問題の解説

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このページでは、メルマガで流した慶應大学の文系学部の小論文問題の解説を掲載しています。 慶應クラスでは、構造ノートや構造議論チャートを使ってもっと詳しく細かく各学部の過去問解説を動画で行っています。

2005年度慶應大学法学部 小論文過去問題解説

 

こんにちは。
牛山です。

 

本日は、2005年度 慶應大学法学部小論文問題解説です。

 

【1】問題概要


今回の問題では、「暴政」について書かれた課題文が出題されています。

 

現代日本は、暴政への道を歩んでいるのではないか。

 

という疑問から始まる考察文です。

 

概ね以下のようなことが書かれています。

 

----------ここから----------
現代日本は暴政への道を歩んでいるのではないか。共通善の観点から見た時、私達は果たして、共通の善を実現できているだろうか。日本国民は、司法により、その権利を行政権力から適切に守られているだろうか。戦後日本の民主主義は、実践されているだろうか。私達は日常生活の中で、気づかぬ内に現状の危機的本質を過小評価するようになる。果たして我々は、政治や経済、社会を取り巻く現実の毎日の微細な変化に驚き、怒りをおぼえる能力を失ってはいないだろうか。
---------ここまで-----------

 

そして、この課題文の文章を読んで、あなたの考えを自由に論じることを求められていますよ。

 

【2】考え方

 

今の時期で言いますと、ちょうど安保法制などは、このテーマに沿っていると思われますので、書いてもいいでしょう。

 

ニュースはきちんと見ているでしょうか。

 

ニュースを見て、新聞を読み、分からないことは少しずつ調べていきましょう。

 

課題文を読み、著者の議論を踏まえ、あなたの考えを自由に論じなさいと求められていますので、著者の議論から大きく外れないことが大切です。

 

著者の問題提起はここです。↓

 

----------ここから----------
果たして我々は、政治や経済、社会を取り巻く現実の毎日の微細な変化に驚き、怒りをおぼえる能力を失ってはいないだろうか。
---------ここまで-----------

 

この問題を論理的に考えた場合、何が漏れなく、重複なくなのでしょうか。

 

今回については、「政治」や「経済」とありますので、「政治」や「経済」その他の「社会を取り巻く現実の毎日の微細な変化」について、驚いたり、怒りを覚えることが無くなっているかどうかを考察してみるといいでしょう。

 

ピラミッドストラクチャーをあなたは覚えているでしょうか。

 

簡単に言いますと、

 

「私は○○だと考える。理由は3つある。」

 

などと展開する論法のことです。

 

このピラミッドストラクチャーは10年近く世界一と言われるビジネススクールであるウォートンスクールやハーバードなどでも教えられることがある論法です。

 

拙著「小論文の教科書」や「慶應小論文合格バイブル」でご紹介しています。(共にエール出版社)

 

今回はこの論理構成で論じることを考えてみるのがお勧めです。

 

漏れなく、重複なく
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

論理を構築することを試みますよ。

 

(1)政治
(2)経済
(3)その他

 

という形で、今回の解答例は書いてみました。

 

それでは、解答例を見てみましょう。

 

【3】解答例

 

 共通善に対して著者は以下のような 議論を展開する。現代日本は暴政への 道を歩んでいるのではないか。共通善 の観点から見た時、私達は果たして、 共通の善を実現できているだろうか。 日本国民は、司法により、その権利を 行政権力から適切に守られているだろ うか。戦後日本の民主主義は、実践さ れているだろうか。私達は日常生活の 中で、気づかぬ内に現状の危機的本質 を過小評価するようになる。果たして 我々は、政治や経済、社会を取り巻く 現実の毎日の微細な変化に驚き、怒り をおぼえる能力を失ってはいないだろ うか。
 以上が著者の見解である。私は著者 の意見に賛成である。現代の日本社会 では、多くの国民が毎日の微細な変化 に気づき、怒りを覚える能力を失って いる。この点について、大きく3つの 観点から検討を加える。  第一の理由は、政治への関心の低さ である。我が国における国政選挙投票 率は、近年50%程度にまで落ちてい る。かつては、70~80%あった投票率 が、近年大きく下降傾向にある。政治 に対する無関心を象徴する事例であ る。
 第二の理由は、経済への関心の低さ である。近年年金制度の崩壊がささや かれているが、先般実際に年金支払額 の引き下げが発表された。年金制度は 崩壊せずとも、受給金額が下がり、受 給資格の年齢が引き上げられれば、年 金はもらえないのも同然となる。一方 で年金支払額が引き下げられている間 に国会議員の給与は上がっている。加 えて言えば、会計検査院は日本では機 能しておらず、国費が湯水のごとく使 われている。公益法人等の天下り機関 は増設され、政府系金融機関から多額 の出資が癒着企業へと行われていると 言われている。国民側が経済的に一方 的な損失を受けている現状は、共通善 を論じるまでもないそれ以前の状態と 言える。
 第三の理由は、安全保障等への関心 の低さである。福島原発の事故が起こ った際に日本国民は暴動を起こさなか った。この冷静な態度は世界から賞賛 を浴びたが、一方で、デモなどが一切 起こらず政治に対して何の文句もない 人が多すぎることが海外から指摘され ている。さらに、領土問題について も、国民の関心は低く、中国との尖閣 問題が再燃しても投票率は一向に上が らない。
 以上、政治、経済、安全保障等への 関心の低さから、私は著者の意見に賛 成の立場を取る。日本国民は危機意識 を高め、政治に参加する気運を高める 必要があるだろう。

 

【4】ニュースを読み、本を読みましょう

 

法学部受験生と総合政策学部受験生は、本を読み、どんどん政治や経済について理解を深めていきましょう。

 

どのように学んでいくべきか、
どのように本を読んでいくのか、
どうやって頭に残していくのか
どうやって小論文試験に活用できるようにするのか

 

など、、、

 

細かなことは、私が書いた本の中でもある程度紹介しています。

 

必読書は、

 

「小論文技術習得講義」

 

です。

 

ネタ本を読んでいる場合ではありません。

 

ネタ本は特定の解釈を提供してしまいますが、特定の解釈を入れてしまえばそれは解釈論(持論)になります。

 

論文試験で点数を落とすのが持論や解釈論でもありますので、ネタをストックしていくことはある意味で危険なのですね。

 

考えるのは常に自分であり、考えるための材料となる知識を入れていくという姿勢が大切です。

 

知見を広げて、頭に知識をストックしていきましょう。

 

慶應大学受験生は、

 

「慶應小論文合格バイブル」
「小論文の教科書」

も必ず読んでおいてほしいです。

 

小論文の世界を多面的に見ることで、一冊の本では永久に不可能な多面的かつ立体的な理解がある程度進みます。

 

いろいろな人が書いた本をいろいろと読んでいくと混乱することが多くなりますが、一人が書いた本を複数冊読んでいけば、理解が立体的になります。

 

小論文は諸理論が多いので、混乱が少なく、やりきれる人が強いです。

 

安定して合格するには、

 

知識・知見の量を増やし、自分の頭で考え、考えるスキルレベルを引き上げ、見ることが出来る人に添削を受け、スキルアップするためのインプットを継続的に行うことです。

 

コツコツがんばりましょう。

 

 

 

 

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