このページでは、メルマガで流した慶應大学の文系学部の小論文問題の解説を掲載しています。
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2009年度 慶應大学文学部 小論文過去問題の解説
こんにちは。
牛山です。
本日は、2009年度慶應大学文学部小論
文問題解説です。
【１】設問１
（1） 問題概要
オーソドックスな内容説明問題です。
「肉声によるダイアローグの時間が、
他者への伝達において果たす役割」に
ついて、説明することを求められま
す。
間接的に説明するのではなく、ズバリ
役割について言及されている部分を
見つけましょう。
あとは、その役割の前提となっている
部分をまとめていくことで解答を作り
ます。
（2） 問１ 解答例
台詞の意思は、相手のせりふを聞く
ことからしか生まれない。しかしなが
ら、世間では、一方通行の意思伝達が
行われている。そのため国会でも政治
の演説でも、人の話を聞かない人が多
い。相手側の言葉を聞き、こちらが発
する言葉は、相手の言葉のすべてを受
けて語られる。その一言の前には人類
の歴史が流れており、その歴史をふま
えて発した言葉は相手を強く動かすと
いう役割を持つ。
【２】設問２
（1） 問題概要
著者の主張を踏まえ、「聞く力」と、
「アンサンブル」の関係について、
述べなさいという問題です。
（2） 解き方
まず著者が述べている「アンサンブ
ル」という言葉の定義を正確に把握
することが大切です。
この言葉については、本文の中に説明
があります。一般的な解釈とは違った
解釈を著者は展開しているため、注意
が必要です。
次に、「聞く力」と「アンサンブル」
について、論じることを求められてい
ますので、この点について自説を展開
していきます。
（3） 問２ 解答例
著者は、不調和な調和の時間こそが
アンサンブルだと説く。筆者の述べる
聞く力と同じように、相手の演奏の感
情に応えることで鋭く響きあうアンサ
ンブルが起こると述べている。聞く力
とアンサンブルの関係とはどのような
関係にあるのだろうか。
私は、真のアンサンブルのために
は、聞く力が必須条件になっているの
ではないかと考える。聞く力があって
はじめてアンサンブルがあるのではな
いだろうか。
理由は大きく二つある。一つは感情
の重要性である。楽器の演奏の際には
単に楽譜通りに演奏するのではなく、
感情を込めた演奏が重要だとよく言わ
れる。悲しい曲は悲しいトーンで演奏
し、楽しい曲は楽しいトーンで演奏す
る。より一層感情を込めた演奏は、作
曲家の真の意図を音楽に反映し、音楽
の次元を高める。第二の理由は感情の
調和である。複数人での演奏では、完
全に楽譜通りに弾かれる機械演奏のよ
うな音の調和は行われない。感情を調
和させていくプロセスが不可欠であ
る。上記二点の音楽の性質から、聞く
力こそが、アンサンブルに関して極め
て重要な必須条件としての役割を持つ
と考えられる。
【３】編集後記
ところで、、、
こちらはもうご覧になりましたか？
～ススメデイジー君の日記～
動画：毛繕い（ティモテ・ティモテ？）
http://www.skilladviser.com/base/brogteki/daisy/31.html
ティモテというのは、何十年も昔の
シャンプーCMです。
