慶應大学文学部 小論文2001年 過去問題の解説

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2001年度 慶應大学文学部 小論文過去問題の解説

 

こんにちは。 牛山です。

 

本日は、2001年度慶應大学文学部小論 文問題解説です。

 

【1】問題概要

 

(1) 全体像

 

この年の問題では、文章が二つ出題されています。

 

一つ目の文章は、1950年代に、ある日本人が西洋のクラシックを学びにいくお話です。

 

二つ目の文章は、1960年代から、1970年代にかけて、日本のジャズがどのように変わっていったかを解説する文章です。

 

それでは、まず課題文の概要を見てみましょう。

 

(2) 課題文概要 テクスト1

 

(あらすじ)

著者は、クララハスキルの音楽を聴きに、ロンドンへ渡る。

 

クララハスキルが演奏するのを聴き、著者は大きな感動を覚える。

 

数十年後、この時の経験を思い出して著者はかけがえのない経験であることをかみしめる。

 

(3) 課題文概要

 

(要約)

 

 世界各国のジャズが、日本では日本 のジャズ、ヨーロッパでは、ヨーロッ パのジャズとして自立することができ た。
 従来の日本のジャズは、ひたすら アメリカの模倣であった。従って、 「お前たちの演奏はまるでアメリカ人 の演奏のようだ」と言われれば、大変 な賛辞という具合であった。日本の ジャズメンが吹き込んだレコードの レパートリー、演奏曲目は、ほとんど アメリカの曲であった。このような 傾向が、1960年代の終わりまで続い た。その後フリージャズというものが 起こり、黒人は黒人音楽のルーツを 追究するというように、非ヨーロッパ 音楽、つまり世界の民族音楽など、 非ヨーロッパ圏の音楽を取り入れて やろうというような運動が起こった。 日本人は日本人のジャズ、ヨーロッパ 人はヨーロッパ人のジャズ、という 具合に、それぞれのナショナリズムを 確立してきたのが、70年代における ジャズの新しい様相である。70年代の もう一つ大きな動きは、そういう ナショナリズムが確立された一方で、 お互いにそれを尊重しながら手を結ん で、仲よく一緒に共演しようじゃない かという雰囲気になってきたことだ。 70年代になって、それぞれのナショナ リズムが確立されればされるほど、 世界のミュージシャンは積極的に交流 を望みだしたというのが現状である。

 

【2】設問Ⅰ

 

(1) 問題の要求

 

テクスト1とテクスト2を踏まえ、1950年代から1970年代の日本における西洋音楽への対応について略述しなさい。

 

(2) 考え方

 

今回の問題では、「略述しなさい」と要求があるため、重要なポイントをピックアップしていきましょう。

 

各年代の特徴をまとめていけばいいでしょう。

 

また、文学部では、説明問題等で、適宜言葉を補って自分の言葉で説明していくことがよく求められます。

 

今回の問題でも、同様に文章を読み、端的に各時代の特徴について、課題文に書かれていることをまとめていきます。

 

(3) 解答例

 

 1950年代、日本は西洋の音楽を範と する西洋音楽への対応が一般的であっ た。クラシック音楽の分野では、西洋 の音楽を学びに他国へ出て音楽活動を 行う文化が存在した。ジャズについて は、1960年代終わりまで、日本のジャ ズメンが吹き込んだレコードのレパー トリーは、ほとんどアメリカの曲だっ た。日本では、アメリカのジャズをう まく真似した音楽が、良い音楽なのだ という風潮が強かった。その後フリー ジャズというものが起こり、自国のル ーツを大切にした非ヨーロッパ圏の音 楽をやろうという気運が高まった。19 70年代には、こうして各国の音楽家が もっとも自国の文化に詳しいという事 情のため、全世界のジャズがそれぞれ のナショナリズムを確立するに至った のである。その上で、1970年代には、 各国の音楽家がお互いの音楽を尊重 し、共に共演しようという雰囲気が出 てきた。

 

 

【3】設問Ⅱ

 

(1) 設問の要求

 

1980年代から新世紀にかけての日本における欧米文化への対応とはどのようなものか。対象を必ずしも音楽に限定せず、あなたにとってもっとも関心の深い文化の領域を一つ選び、あなた自身および社会全体の問題として論じなさい。

 

(2) 考え方

 

今回の問題は、「欧米文化への対応」であれば、どのような分野であってもかまいません。

 

経済、政治、娯楽、など何でもいいということになっています。

 

文化と考えるとイメージしにくいかもしれません。

 

どのような動きがあったのか・・・

 

と考えれば、やや考えやすくなるかもしれません。

 

最低限の知見が必要な問題になっています。

 

(3) 解答例

 

 1980年代から新世紀にかけての日本 における欧米文化への対応とはどのよ うなものだろうか。
 日本経済について、私は欧米の文化 を模倣する動きが顕著であったと考え る。日本は欧米に「追い付け追い越 せ」の精神で、経済活動を行ってき た。そのため、教育の分野でもその経 済に連動した人材観が支配的であり、 大学におけるスクリーニングも暗記力 を主体としたものであった。
 現代の日本における経済は十分に成 熟しており、これ以上目覚ましい経済 発展の余地はあまり無くなりつつあ る。しかし、かつてはそうではなく、 欧米の文化を模範とすることで企業は 大きな収益を生むことができた。この ような環境下では、いかにして効率よ く欧米のビジネスを取り入れるかが重 要であり、人材市場における評価も、 短期間に多くの物事を暗記する能力が 重んじられた。頭を働かせて考える必 要が無いためである。もちろん一部の 例外はあるが、欧米の経済をスライド させることによる経済発展が著しい時 代であった。
 以上、欧米の文化を模倣する動きが 経済の分野で顕著であり、同時にその 経済下で活躍する人材を輩出する教育 が行われたと私は考える。

 

 

 

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