慶應大学文学部 小論文1998年 過去問題の解説

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このページでは、メルマガで流した慶應大学の文系学部の小論文問題の解説を掲載しています。 慶應クラスでは、構造ノートや構造議論チャートを使ってもっと詳しく細かく各学部の過去問解説を動画で行っています。

1998年度 慶應大学文学部 小論文過去問題の解説

 

こんにちは。 牛山です。

 

本日は、1998年度慶應大学文学部小論文問題解説です。

 

【1】問題概要

 

(1) 設問の要求

 

この文章を読んで、筆者の考え方がわかるように、全文を要約しなさい。

 

(2) 要約問題の解き方

 

近年ではあまり出題されなくなった要約問題が、かつては文学部で出題されていたようですね。

 

要約問題は、最終結論の部分を見て、最も重要な中心命題をつかまえた後、その中心命題(筆者がもっとも言いたかったことだと考えましょう。)から考えて論理的に重要な前提を要約文に入れ込んでいくイメージが大切です。

 

アプローチとしては、まず全部の段落のテーマに注目します。

 

その上で、それぞれの段落の各テーマについて、要はなんだと言っているのかに注目します。

 

あとは、これらの各段落の要約を組み合わせ、上記の評価指標でそぎ落としを行っていき、文章を選べば要約文章を作ることができます。

 

(3) 解答例

 

 意識するということには、大きく2 種類ある。対象に気づくという意識 と、意識しているとは何かを考える意 識である。前者は、虫や動物でも有し ている能力である。しかし、後者は、 人間に特有な心の働きである。その理 由は言語にある。言語活動を通じて、 人間は感情や情緒が拡張される。
 宇宙の進化には3段階ある。第一は 宇宙の誕生であり、第二は遺伝子によ る生物の種の誕生であり、第三は言語 による世界の創造である。人間の言語 は新しいものを生み出す。従って宇宙 の進化の中の大きな三段階の最後の部 分に我々は存在しており、言語は宇宙 効果を持つと言えるのである。

 

【2】問題2

 

(1) 設問の要求

 

言語活動を人間独自の進化とする筆者の見方を考慮した上で、言語と人間との関係についてあなたの考えを述べなさい。

 

(2) 考え方

 

この手の問題を解くときの注意点は、何を問われているかをある程度意識することです。

 

受験生がよくやってしまう失敗は、言葉だけで考えてしまうことです。

 

言葉の字面に反応して考えを進めてしまうと、出題者の問題意識を拾うことができなくなることがあるので、注意しましょう。

 

例えば、今回の問題であれば、

 

本当に、言語と人間の関係だけについて述べてしまい、他のことを一切考慮しないと、題意に背くことになってしまいます。

 

今回の問題では、要約文を見ると分かるように、人間特有の頭脳活動に大きく言語が関わっていることに、著者は注目しています。

 

人間特有の頭脳活動は何を可能にしており、どのような意味を持つのかを考える必要があります。

 

この問題を通して、出題者は受験生の本課題文に対する理解を見ようとしているわけですね。

 

このような出題のねらいを考えつつ、自分の理解力を間接的にアピールしつつ、問題に応えることを考えます。

 

さらに、、、、

 

今回の問題では、課題文の最後で、言語活動の可能性や意義についても、考察がなされています。

 

言語には、宇宙効果を持つという記述がありますね。

 

何をもって「宇宙効果」と著者は述べているのでしょうか。それは、新しいものを生み出すからです。

 

言語は新しい物を生み出します。この言語の特徴が、人間と言語の関係を考察する上で、重要なポイントであると考えることが大切です。

 

問題文の字面だけに反応せず、課題文の「文脈」から、筆者の問題意識と、出題者の問題意識を汲み取りましょう。

 

まとめます。

 

(1)人間特有の頭脳活動
(2)言語特有の性質である宇宙効果

 

この2つから、人間と言語の関係性とはいかなるものなのか?

 

ここを考察しましょう。

 

その上で、あなたが、頭の中に描いたその概念を言語化します。

 

以上が本問題を解く上でのスペシャルヒントでした。

 

それでは、いつものように、少しだけでいいので考えてみましょう。

 

10秒でも、3分でも構いません。

 

 

 

 

 

考えてみたでしょうか。

 

それでは、解答例をご紹介します。

 

(3) 解答例

 

 人間と言語の関係とはどのようなも のだろうか。
 人間と言語の関係は、他の動物が用 いる言語と人間が用いる言語の違いで あると表現できる。例えばチンパンジ ーは、簡単な手話を覚えることがで き、人と手話で会話をすることができ ることが研究により分かっている。一 方で人間は、自分が何か特定の物事を 意識していることを意識することがで きる。換言すれば、言語を仲立ちとし て、言語を土台とした想像や、物事の 認識が可能である。高度な言語の運用 能力は、人間に科学技術や文芸活動、 口伝や社会的協力関係の構築を可能に させた。さらに人間は、自分自身の能 力の限界を打ち破るため、コンピュー ターの言語を発明し、プログラムを走 らせることで高速情報処理を実現し た。
 人間と言語の関係とは、他の動物が 用いる言語と動物の関係とは違い、高 度な言語使用による叡智の累積的発展 を可能にする関係であると私は考え る。

 

 

 

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