問題に対応できても点数が低い理由
こんにちは。
牛山です。
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【1】問題は解けても合格しない
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小論文試験については、問題が解けた
からといって、合格できるとは限りま
せん。
問題が解けているかどうかではなく、
どのレベルで解けているかが、問題に
なるからです。
そもそも、解けたとか、解けていない
という事自体が解釈論であり、
自分では解けたと思っているのに、本
当は解けていないということも珍しい
ことではありません。
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【2】難しい問題ができるようにならなければ??
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自分が受験する大学では、難しい問題
が出るので、難しい問題をやらなけれ
ばならないと思っている人も多いです。
これは大変危険な考えです。
難しい問題が出るので、難しい問題を
やらなければ・・・
という考えは果たして妥当でしょうか。
もしそうならば、ピアノの練習をする
時に、ショパンの幻想即興曲を練習す
れば、ピアノはうまくなるのでしょうか。
難しい曲かもしれません。
しかし、難しい曲を演奏したから、
ピアノがうまくなるわけではありません。
何歳でも、弾くことができた!と思う
ことはできます。
しかし、どのレベルで弾いているのか
は、見る人が見れば一発で分かります。
ちなみに、ショパンの幻想即興曲は
こちらです。
ショパン 幻想即興曲
https://www.youtube.com/watch?v=49M1nxKI6Ow&spfreload=1
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【3】見抜けないと思っています?
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論文試験で、形だけ取り繕えば、
見ぬかれないとあなたは思っています
か?
論理思考ができないのも、自分で考え
ていないのも、論文試験では一発で
分かります。
形だけいかめしくしようとしているの
もバレます。
光るものがあるのも分かります。
筋がいい人もいます。
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【4】問題のレベルが高くても、相対評価になる
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論文試験は、大学との闘いではありま
せん。
ライバルとの相対評価です。
大学の問題にこだわりがある人もいま
すが、あまりオススメできません。
問題などなんでもいいと言ってしまえ
ば、そういうことも一定程度言えま
す。
例えば、今の日本を見て、あなたは
一番何を思いますか。
という単純な問題でも、露骨に実力の
差は出ます。
問題が簡単だから簡単というわけでは
ありません。
問題が難しくても、他の人の実力が
不足していれば合格しやすいのです。
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【5】絶対評価の減点方式が骨の髄まで染みこむと・・・
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絶対評価の減点方式の考えが骨の髄
まで染みこむと、
大学によって問題が難しく感じます。
点数に高いも低いも無いように感じて
しまいます。
いかにして問題を解くことができるか
ばかりを考えるようになります。
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【6】計算があっていても、点数が低い?
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どのように問題を解くことができるか
が大切です。
マサチューセッツ工科大学の博士過程
ですら、計算問題があっていても大き
く評価の対象にならないことがあるそ
うです。
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計算だけできて考えることができない
のが、エンジニアとしてもっとも危険
である
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このようにMITの教授が述べたことが
あるそうです。
計算があっているのに!
答えがあっているのに!
正解なのに!!
正解が評価されるという教育を受けす
ぎると、正解が知性の最高の形だと
思い込んでしまいます。
正解はそもそもひとつではありません。
いくつもの正解があります。
そもそも正解が無いこともあります。
ダメなものの中から何かを選ばなけれ
ばならないこともあります。
仮にそうであったとしても、なぜ
そう考え、どのように考えるのか、
その程度や度合いや、思考回路、思考
の軌跡が優れているかどうかが大切です。
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【7】問題に対応できていないけれど合格
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問題に対応出来ていないのに合格する
ことはあります。
文字数制限を無視してしまった。
よくわからなかった。
要求から外れたことをしてしまった。
これらは原則として減点につながるこ
とです。
しかし、なぜ合格してしまうのでしょ
うか。
その理由の一つは、論文試験は減点
主義の試験ではないからです。
優れていれば合格なのです。
カラオケマシーンで採点しているわけ
ではありません。
人間が採点しています。
型にはまってそつがないことだけが
絶対的に評価の対象ではありません。
素晴らしく良いものは素晴らしく良い
と評価されるのが論文試験です。
どうやれば合格できるのかを考えた
時、減点されないようにすれば合格では
ありません。
問題が解けるようになれば合格では
ありません。
そうとは限らないということです。
10日で慶應大学法学部に合格した子も
字数制限を無視して書いてしまったそ
うです。
なぜ合格できたのでしょうか。
優れた答案だったからです。
見れば実力があるのかどうかは分かり
ます。
だから合格しています。
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【8】ピアノだったら?
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もしもピアノであれば、どうやれば
実力がつくのでしょうか。
基本を大切にし、
実力をつけることが大切なのは言うま
でもありません。
表面的な対策でも受かることはありま
す。
非表面的な部分を鍛えれば、なお
一層合格しやすくなります。