95-1 もっともシンプルかつ強力な方法
ここでご紹介する「最速上達法」は、非常にシンプルです。そして、シンプルですが、極めて強力です。
小論文に限らず、あなたが何かに熟達したい場合、ここでご紹介することを大事にすれば、最速で上達できます。
95-2 最高の師を見つける
あなたが何かに熟達したい場合、最初にやるべきことは、最高の師を見つけることです。なぜならば、師によって、教わることができる内容が全く違うからです。華道でも、剣道でも、柔道でも、師匠によって教える内容も、教え方も全く違います。
多くの人が間違ってしまうのは、一定のレベルの先生ならだれでもいいと考えてしまうことです。
この考え方は失敗の元です。なぜならば、レベルの低い先生の場合、あなたのことを引き上げることができるレベルも低いからです。
言ってみれば、見えない壁が頭の上にあるようなもので、その「見えない壁」以上にあなたはなることができません。
それでも、例えば合格者に教えてもらうことができれば、それでいいと考える人もいるでしょう。なぜならば、合格者は、合格しているのだから、自分も合格を目指しており、その意味で、十分に必要なことを学ぶことができる・・・
このように考えてしまっている人もいます。
指導者のレベルが高い場合、言ってみれば、あなたは新幹線に乗っているようなものです。超高速で成長することができます。
一方で、低レベルな人に教えてもらった場合、あなたは、自転車に乗っているようなものです。少しずつしか、あなたは成長することができません。
最高の師は、あなたの実力を引き上げる力が強いわけですから、少なくともあなたの実力を短期間で劇的に引き上げる「ポテンシャル」を持っています。
いわば、優れた師匠とは、「強力な磁石」のようなものです。その強力な力で、あなたの実力を大きく引き上げます。従って、有象無象の、どこにでもいるコーチや家庭教師とは全く違います。
もしあなたが単なるひまつぶしで何かを学びたいのであれば、師を選ぶ必要はありません。
ひまつぶしで何かを学ぶ場合は、師は誰でも構いません。気が合う人に教えてもらいましょう。
95-3 プライドと慢心を頭から消す
あなたの上達を阻むのは、プライドと慢心です。従って、この2つを頭から消してください。
プライドは、師に質問する力をあなたから奪います。
慢心はあなたの目を曇らせ、師をあなどり、自分の低い判断力を優先させてしまいます。
何かに熟達できていない時、あなたはその分に関して、何の判断力もありません。
仮にあなたが、どれだけ知性が高かろうと、ポテンシャルが高かろうと、地頭が良かろうと、そんなことは関係がありません。
あなたは、その分野に関して実力が無いのであれば、まともな判断力を有していないと考えることが極めて重要です。
上達できない人が必ず持っているものがこの2つです。上達できない人は、プライドと慢心を持っています。
一方で、短期間で上達する人の共通点は、素直であることです。この素直さはどれだけ強調してもしたりません。
95-4 成長する人は愚かな慢心を持たない
どのような業界でも、慢心を持つ人はいます。慢心を持つ人の特徴は、他者を見下していることです。慢心を持たない人の特徴は、相手の長所を見て、何を自分は相手から学ぶことができるのかを考えている人です。
95-5 ヒエラルキーに弱い人、堅い人は柔らかく
情けが無いのは、人は簡単に慢心を起こしてしまうことです。年齢、性別、学歴などに関係なく、人は簡単に慢心を起こします。慢心は、マスターベーションに近い考え方なので、自分ひとりで自分に酔いしれて、ナルシスト化していく現象と言えます。
いかなる慢心も無い方が人生で得をします。特に、物事をヒエラルキーで見る人は、頭を柔らかくすることで、この慢心を防ぎやすくなります。
95-6 胸に刻む
最高の師を見つけ、頭から慢心を取り除き、プライドを捨てたら、次にあなたがやるべきことは、素直に学ぶことです。
素直に学ぶとは、物事の価値を知るということです。
教えてもらったことに価値が無いと思っている人がいます。
こういう人は全く何も上達しません。
要は、「胸に刻みます。」「一生忘れません。」と言える人が上達します。
その反対に、(はいはい、はぁーい)と心の中で思っている人は、何も頭に残りません。
大事なことはメモを取っているかどうかではありません。
大事なことは、ノートを取っているかどうかではありません。
問題は感受性の問題です。
心に刻めない人は、感受性が低く、師をあなどり、物事を軽く考えています。
このような人は、教えても100%のうち、5%程度しか入っていきません。
従って何をどれだけ教えても、ほとんど成長することができません。
95-7 まとめ
まとめます。
- 1)最高の師を見つける
- 2)プライドと慢心を頭から消す
- 3)素直な心で指導を胸に刻む