Vol.22 問う力

 

問う力が考える力の底力
 人が物事を考えるということは、自問自答するということです。したがって、自問自答する力が無ければ考えることができないということになります。

 

問う力はそのまま問題になる!
慶應大学の法学部では、問うというテーマが小論文試験で出題されたこともあります。また、年々慶應大学SFC(総合政策学部と環境情報学部)では、自分で問いを設定する問題が出題されています。なぜ問うという力はここまで重視されるのでしょうか。

 

 論文のことを考えてみればすぐに分かります。そもそも世界の学術機関(世界のトップスクールや日本の東大、京大を含む)で行われる研究は、何らかの問いがあって初めて成立するものです。ノーベル賞を受賞する研究も同じです。世界から認められるだけの研究を行うということは、大変に価値があることですね。大学教授の仕事の中でもとりわけ重要な仕事は、研究を行い論文を書くことです。したがって大学が問うということを軽視することはありません。大学教授の重要な仕事であり、大学運営にも大きく長期的にはかかわる重要課題でもあります。また、問うという力は考える力のベースになりますので、世の中に出て活躍する人材は問う力があるかどうかを見ればすぐに見分けがつきます。問題を解く力ではなく、自問自答して、この問題を解決するには何が重要なポイントなのか?と考えたり、他の重要なポイントに気づき、問いを見つけることができる人(問題発見能力がある人)は、将来活躍することがほぼ決定されていると言っても過言ではありません。

 

問う力を学ぶ
 この授業では、問う力を学びます。日本人は問題を解くことには慣れていますが、問題を問うことに慣れていません。どのように考えれば、問うという思考回路を徹底的に根付かせることができるのでしょうか。慶應大学を受験する人は特にこの点が合格に際して大切になります。

 

ケンブリッジ大学の医学部の入試で
 ケンブリッジ大学の入学試験では、入室して突然「なぜ細胞は死ぬのだね」と生徒は質問されたそうです。なぜか?という思考回路は、物事を問う思考回路です。ハーバードでも、ケンブリッジでも、このように、対話を通しての問題設定の力が入試で問われます。世界の最先端に立ち、新しい問題を解決していく人材は常に問いを設定して問題を解決していくことが求められます。あとからついていく人には、問題解決は必要なくとも、先端を走るには問いの設定能力が必要です。問う力をこの授業では養成します。

 

受講形態

 

 オンライン受講

 ※オンライン受講の為、日本全国どこからでも受講可能です。