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しかし、そこからしばらくたつと、段々と病状が
今まで歩くこともままならず、生きていることが 私たちは普通の社会生活を送ることができるように 世界の色が変わったと感じた。
いま私たちは普通に暮らしていれば、外の景色も空気も
しかし、目の前が真っ暗になるような状態の毎日を暮して
体から包帯が取れ、自由に手足が動くようになり、 普通に動くことができる!
なんと幸せなことか!!!
私は他の人と同じように勉強することもできるように この時に、くだらないと思うかもしれないが、 人間ちょっとグレてくると、 「生んでくれなんて頼んでねぇーんだよ!」とか
はっきり言って、アホである。
親のありがたみが分からない思春期は、いわゆる反抗期と 私もそんな時期を経験したし、あまりできた子ではなかった しかし、この時ばかりは、普通に暮らすことができるようになった 本当に、自分が追い詰められなければなかなか人間は 私はその意味でラッキーだった。 普通の体にもどっただけなのだが、何やら生まれ変わった 私はそれまでできなかったことをたくさんやった。 ほんとうにくだらないことをたくさんやった。
このような原体験は、私の物事の考え方の一部になっている。 自分のようなちっぽけな取るに足らない人間が、 こんなに苦しい生活を送るのなら、生きない方が楽なんじゃ 何のとりえもない自分が、本当に取るに足らない人間に 頭がいい兄に比べて、自分なんか何をやってもダメなんじゃ
それに、高潔な精神性だって私は持っていない。 正直言って、聖人君子ではない。
立派な人間でもない。
私はたいしたことがない人間だ。
だからこそ、私がやろうとしているのは、日々昨日の 立派な人間ではないからこそ、ちょっとだけ立派になれる すごい人間ではないからこそ、ちょっとだけすごくなれるように 頭がよくないからこそ、ちょっとだけ頭がよくなるように そういうことの積み重ねで今日まできている。 |
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