慶應小論文添削で失敗しない為の秘訣:無料ウェブ

 

(8)「社会背景を述べるのは自明だ」という言説のリスク(危険性)

 社会背景を述べるのは自明だという言説がある。
 なぜ自明なのだろうか。社会背景は書いてもいいものである。しかし、書かなければならないとだれが決めたのだろうか。誰もそのようなことを言える人はいないだろう。なぜならば、小論文試験とは、多分に教授が自由に評価できるものだからである。小論文試験をどのように評価するかも、どのように作るかも、大学教授の自由である。

 したがって、究極的には「こうしなければならない」とか、「こうすれば合格する」と断言することはできない。小論文には多くの例外が存在する。柔軟に対応する必要があるのである。それにも関わらず、社会背景を書くのは自明であるなどと述べるのは相当いい加減な物言いだと言えるだろう。

 私は、或時、「牛山は社会背景を書くことを否定している」などと言われたことがあるが、そのような事実は無い。似たことを拡大解釈して適当なことを言う人間もたくさんいる。あなたは気を付ける必要がある。

 

(9)「専門書を読まないのはレベルが低い対策だ」という言説のリスク

 私は医学部受験生に、必ずしも小論文試験対策で、医学書などを読まなくても良いと指導したことがある。この指導に対して、論点のズレた反論にもならない反論を受けたことがあるが、慶應大学医学部の過去5年間程度の過去問題を見る限りでは、医学書を読まなければ書けないような問題も、医学書を読んでおり、ネタを仕込めば点数が高くなると考えられる問題も、1度も出ていない。

  専門書を読んでいれば合格できると考え、無駄なことに時間を費やす医学部受験生がいる。大変危険と言えるだろう。

 

(10)今までの一般的小論文対策は合格者がいたので間違いないのだという言説のリスク

この言説が破たんしている理由はこちらに書いた。
http://presidentfamily.com/juken/3798

 

(11)学生、もしくはそれに準ずる添削のリスク

 慶應大学法学部を受験することを希望する受験生がいた。その子は、「慶應大学法学部の人に見てもらいました」と、うれしそうに、添削された小論文を私に見せてくれた。その添削は適切な指摘はあった。しかし、文章の設計思想など、根本的な部分に対する指摘が皆無であり、助詞の使い方などをいくつか指摘しているだけだった。

 その子は、私から添削を受けたこともあったが、ほどほどにして慶應大学法学部を受験した。そして不合格になった。学生、もしくはそれに準ずる人物から添削を受けると、このように重要な部分に気付くことなく、受験を迎えるリスクがある。誰が添削しているのかは極めて重要だ。

 

(12)合格数を気にするリスク(危険性)

 合格数は、塾の指導品質と関係が無い。その理由は、宣伝能力に比例するからである。宣伝すれば、それだけ合格数は増える。全国4千万世帯にチラシを配布する予備校と、小さな私塾では比較にならない。

 

(13)合格率を気にするリスク(危険性)

 合格率は間違いが無いと考えている人も多いが、合格率もあまり関係が無い。以下は私が本に書いた内容の一部だ。

 

----------ここから---------

 合格率を調べれば、塾の指導品質を確かめることができるのだと固く信じている人がいる。ところが現実にはそうならない。

▼理由(1)そもそも数字が事実かどうか分からない
 教育業界では、合格率の嘘が驚くほど多い。そして、情報は公開されない。情報弱者は、人の言う情報をすぐに信じる。例えばネットの掲示板で、『○○はダメだ』などと書かれていれば、情報の裏を取れたと思ってしまい、ほくそ笑む。

 しかし、そのように、あなたがいい感じに騙されているのを見てほくそ笑んでいる人がいる。嘘の情報を流した人物だ。塾業界は、営業妨害の犯罪行為を行ってでもこの手のことをやろうとするやからが存在する。

▼理由(2)表面的な数字の確率に意味が無い
 合格率85%という数字があったとする。この数字の合格率は高いのだろうか、低いのだろうか。言うまでもなく、高いと感じる人はいるかもしれない。だがどのような母集団の性質なのか、分子は、複数受験したのかということも分からなければ、あまり意味が無い数字である。

 関関同立、MARCHなど、すべてに受験して大体皆落ちなかったというのであれば、当たり前だという話になる。また、母集団は、実は、2年間くらいずっと塾にいた人でした・・・などということならば、まぎらわしいわい!という話になる。また、塾の合格率の比較が次のようなものだったとする。


《A塾》・・・直前時期(12月)に学力が無い生徒が多数入塾。

《B塾》・・・新規入塾お断りで、4月にしか入塾できない。

 A塾よりも、B塾の方が合格率が高かったとする。それならば、B塾の指導品質がより一層いいのか?そんなバカなことがあるはずがない。このように、各種前提条件を精査せずに、表面的な数字に踊らされる受験生は多い。さらに・・・

「合格率を教えてもらえますかぁ〜」(そんなに学習支援ができるなら、当然合格率高いっしょ、そんなわけないし〜♪ )
などと、勝ち誇ったように質問するのでたちが悪い。

--------ここまで----------

 

(14)逆ステルスマーケティングにやられるリスク

 逆ステルスマーケティングとは、通常の添削活動を行っている業者などを指して、「悪徳商売をしている」「ステマだ」などと、言いふらすことを言う。

 事実無根の誹謗中傷で、あなたを疑心暗鬼にさせるのが目的である。これにまんまと騙され、合格のための有益な情報を失っている人もいる。

 









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