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(1) 任意提出資料と自由記述(理解されない壁がある)

あなたが書く資料は、全部理解されると思っているかもしれないが、あなたが個人的に
見たり聞いたり感じたり考えたことはあなたが経験したことであって担当者は理解して
いない。

任意提出の資料や、自由記述の資料作りの際には、広義のプレゼンを、あなた自身がすることを大学が認めているということである。

ここに対する勘違いがあると、私が受験する試験にはプレゼンが無いので志望理由書を作ればいいのだ・・・と考えて、自分の良い部分をアピールしようとする文章を作ってしまいがちだ。

担当者はあなたの想いがどれだけ強いかも理解していないし、何をやりたいのかも
理解していない、なぜやりたいのかも理解していなければ、具体的に将来何をやりたい
のかも理解していない。

受験生と話すと、そもそも自分も将来何をやりたいのか分かっていないけれども漠然と
こういう感じ・・・ということが多い。それなら余計に先方の担当者は理解できない。
理解できないのに、入学させるわけにはいかない。

これらの理解の壁を超えるのがプレゼンスキルである。

 

(2) 実現するの?インパクトあるの?意味あるの?(納得・信頼・価値の壁)

やりたいことややってきたことが伝わっても次に壁が残る。あなたの構想は分かった。
やりたいことも分かった。

この段階で相手は次のように考えている。

・それって実現するの?
・インパクトあるの?
・あなたやりきれるの?
・どういう計画なの?
・根性あるの?
・どれくらいの根性があるの?
・思い付きなの?
・意味あるの?
・価値あるの?

これらのことについて、大の大人を納得させなければならない。

できなければ、残酷だが、 大学の担当者に

 

(あっそ。)

と思われて終わってしまう。

・なぜ実現するのか?
・なぜインパクトがあるのか?
・なぜやりきれるのか?
・なぜ根性や想いがあるのか?
・なぜ意味があるのか?
・なぜ価値があるのか?

ここについての明確な理由なり資料が無ければ、あなたの資料が好意的に受け入れられるかどうかはわからない。あなたにとって、あなたは特別かもしれない。しかし、先方の大学の担当者からすれば、あなたは多くの受験生の中の一人で、残念ながら、赤の他人である。


人間は採用の側に回ると、必然的にある程度疑い深くなる。なぜならば、皆必要以上に自分を良く見せようとしているからである。

これらの納得の壁を超えるのもプレゼンスキルである。

 

(3) 大学側が望んでいること(大学の事情に合致する壁)

試験では、自分の価値を相手に伝えるというよりも、より一層本質的には大学側に対する問題解決を自分自身が行っているという意識の方が大切である。

この部分に対する感覚が無いと、とにかく、自分が合格者になるという感覚だけを重視してしまい、資料作りを行い、根本から資料がズレていくことになる。

大学が望んでいることを考えてみよう。

大学側も望んでいることがある。AOとは、大学側の事務局が理想像に合致した人材を選ぶということが趣旨の試験であり、大学運営と直結した入試枠である。

その大学の望みを満たして叶える資料作りをするということは、その大学が望むこと
をあなたが実現する問題解決を大学側に提供しているということに他ならない。大学は義理であなたを選ぶのではないし、良い性格の人を集めたいだけというわけでもない。

大学側が望んでいることは、特に私学の場合は、長期的な大学の発展である。
そのために、優秀な学生を大学側は欲している。

国立大学の場合は、もう少し別のロジックが働くことが多いが、私学の場合は、優秀な学生を望むインセンティブがある。

「なぜあなたを選ぶ必要があるのか」についての、理由の一つがここにある。

ところが・・・

 

多くの志望理由書はいろいろなことが書かれているが、肝心かなめのここに直結しな
いモノが多い。

・優秀なので合格にしてください

こういうメッセージになっているものが多い。優秀なので合格させてくださいという話
なら、「一般入試からどうぞ」という話になってしまう。

もう少し言えば、なぜあなたをAO入試枠で採用する必要があるのかについての明確な
理由が必要である。

あなたの用意したすべての書類と、面接での所作から言葉まですべてを通してのメッセ
―ジが一つのプレゼンとなり、相手の心に突き刺さる時、相手の問題が解決する。

プレゼンの語源はpresentである。

自分が(あなたが)合格するという利益を得るのではなく、相手にプレゼンを通して
価値を提供する(プレゼントする)ことによって、あなたが認められるのがプレゼンである。

 

 

(4) ボランティア実績作りに精を出す?

AOのためにボランティア実績を増やす作業や、フィールドワークを入試の
ためにすることは、上記の意味で、根本的にはズレている。

大学側は、AO入試の直前に必死にフィールドワークの数を増やす学生が
いることを知っているだろうか。

それとも知らないだろうか。
「多分知っていると思います。」とある学生はこの質問に答えた。

それならば、相手は入試のためのフィールドワーク実績作り活動があることを見越して面接をしているということをこちらも把握しておかなければならない。

 

 













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