AO推薦入試対策:無料ウェブ

 

W AO入試対策の要(どうやれば合格しやすいのか?)


(1) 要諦

AO入試では、プレゼンがあろうと無かろうと、実質的に成されているのは、その受験生の過去と未来構想からの資質の確認である。

(忘れていた人のために、再掲)
※プレゼンとは、プレゼンテーションの略。プレゼンテーションとは、「表現」「提示」「発表」などのこと。研究成果の発表やビジネスシーンでの提案のことをプレゼンテーションと呼ぶことが多い。『総合的な表現力』とこのウェブブックでは考えてもOK.

 

(2) そぎ落とされた情報がある <過去>

あなたが履歴書に書く内容は、あらゆるあなたの今までの生きてきた内容がそぎ落とされたものになる。将来あなたが就職する時、あなたの出身中学と高校、大学を書き提出すれば、あなたの価値はその学歴で判断されるということになるかもしれない。

ところが、実際には、就職の際にどのような資料を提出しても構わない。あなたがどんな活動に精を出し、あなたがどのような困難を乗り越えて今のあなたがあるのかについての詳しい書面を作ってもいいのである。

そのような活動を通して、積極性や、履歴書に乗らないあなたの価値を相手に伝えることができる可能性もある。

 

(3) そぎ落とされた情報 <未来>

就職の際に一般的な提出書類には、記載されていないそぎ落とされた情報とは、あなた
の将来構想である。

大学受験でも同じだ。大学を受験する際に、あなたは将来どのような構想を持っている
のかを伝えることができれば、あなたに対する評価は上がる。

 

(4) 受験生には、2つの価値がある

大学はいかにして、あなたを値踏みするのか?大きく二つの側面からあなたは値踏みさ れる。

第一は、過去の価値である。
第二は、将来の価値である。

過去の価値とは、学業成績や、各種受賞歴等である。今まで頑張ることができた人間は これからも頑張ることができる可能性が高い。

優秀であることの一つの証明であり、今後も期待できる。

第二の将来の価値とは、あなたの将来の価値だ。今までは勉強をしていなかったかもし
れないが、今後は分からない。公式の暗記や英単語の暗記をする時間が無かったかもし れないが、今後大学で学ぶ際によく学ぶかもしれない。

また、将来も大学を出て学び続けるかもしれない。その場合、大学にとって大変大きな
価値があるということになる。大学で終わるのか、大学を出てから花開くのかについて
も、重要なポイントである。

特に私立大学特有の事情や価値観、狙いが大学運営の立場から存在していることも珍しくはない。

 


(5)  過去の価値は伝わるが、未来の価値は特に伝わらない

重要なポイントは、あなたが合格するかどうかは、あなたが何を伝えることができるか
にかかっているということである。

過去の価値は、苦労せず伝えることができる。

・英検1級取得。
・○○コンテスト優勝。

このような経歴は、文字にすれば相手に伝わる。多くの受験生が勘違いをしてしまうの
は、自分には特別な経歴が無いので、無理だと思う点である。

ここまでに述べたように、あなたの価値は過去だけではない。評価されるのは、過去の
あなたの価値と未来のあなたの価値の両方である。過去の価値だけで評価するのであれ ば、AO入試や、推薦入試は必要ないとも言える。

共通テストを受験してもらえれば、過去にあなたが何をどれだけ勉強したのかは一発で
分かるからである。

しかし、共通テストや暗記競争では見抜けないあなたの資質も存在する。その資質と
は、人間性、思考力、積極性、その他の様々な能力である。このような能力はテスト
では計測できない。そこで面接試験が存在する。

提出書類と面接試験を通して、過去のあなたの価値と未来のあなたの価値の両方を見て 評価を総合的に決める。

これがAO・推薦入試である。

未来の価値については、あなたに伝える力が無ければ何も伝わらない。あなたが胸に
秘めている想いや、あなた自身をあなたがどれだけ与えられた書面の中でプレゼンできるかによって、未来のあなたの価値は大きくもなれば、小さくもなるのである。

 

従って、公式にすると以下のようなイメージがある。

 

あなたの過去の価値×プレゼン力+あなたの未来の価値×プレゼン力×2=あなたの総合評価

 

なぜこのような公式になるのか?その理由は、あなたの未来の価値は、伝わりにくいためである。過去の価値は実績を書けばそれなりに伝わる。伝わりやすい。しかし、あなたの未来の価値は、あなたの構想であるため、適当に伝えれば、簡単に勘違いされる。過去の価値を伝えるのに力は不要だが、未来のあなたの価値を伝えるには「大きな力」(プレゼン力)が必要だ。

試験官は英語の試験の点数がコレコレでしたということは簡単にイメージできるが、あなたが、「中国と日本の懸け橋になる」という構想を持っていたとして、そのようなオリジナルな構想については、しっかりと伝えることができなければ、具体的にイメージができない。

したがってプレゼンテーションのスキルが重要になるのである。

 

 

(6)  比較事例

以下の3人の能力を比べてみよう。
過去の経歴が素晴らしいA,Bに逆転する形でCが合格している。

 

 

 

 

(7) なぜ「弁護士になる」と言ったのに落ちるのか?

未来の価値が評価されるのであれば、「何やらすごい感じのこと」を言えばいいのでは?と 思うかもしれない。ところが、現実にはスゴイ人になるというような言説は面接や書類 では簡単には重視されない。(一緒にお仕事をさせていただいている国立大学の准教授の講義を拝聴したが、かなり厳しい考えで学生を見るのも一般的だそうである。)

ここまでに述べたように、ここまでに何度も紹介した表面的には考えないことが大切だ。
過去の価値と未来の価値で判断されるならば、盛って話せば、未来の価値が大きくなる・・・というほど話は簡単ではない。

1.理解される
2.納得される
3.信じてもらう
4.大学(相手)の事情に合致している
5.価値を感じてもらう

などの、いくつもの障害を乗り越える必要がある。

そこで重要になってくるのが、総合的なプレゼンテーションのスキルである。
プレゼンのスキルがあれば、これらの1〜5の問題を乗り越えやすくなる。逆に言えば、
AO・推薦入試とは、「自分と、自分の構想」をセットで大学側にプレゼンする入試で
あると言い換えることができる。

どれだけのレベルでプレゼンできるかで結果は決まる。

プレゼンの配点が無いので、プレゼンは自分には関係が無いと考えるのは表面的な考え であり、実質的には、入試を突破するには、プレゼンスキルこそが重要だ。

 

 















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