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V あなたが受かる理由と配点は本当はどこにある??


(1) 論理テストが無ければ論理力の配点は無いか?

小論文試験では、物事を論理的に考察する力が求められる。従って支離滅裂なことを
述べたり、論理に飛躍がありすぎるなどの場合、どの学部であっても点数は総じて低く
なる。

ところが、小論文試験と名前がついているため、多くの受験生は、論理思考を軽視す
る。論理的であるかどうかということよりも、小論文試験は何かしら書く試験であるか
らして、小論文の書き方というものを知れば、対処できるだろうと考えるのである。

論理思考レベルというタイトルの大問が用意されていれば、論理思考が大切だと認識
する人が増えるかもしれないが、大学側は懇切丁寧に、論理思考レベルなどとは、表記
して問題を作っていない。そこで、多くの人が、小論文試験について、小論文の書き方
を知ればそれでOKだと安易に考えてしまうのである。

ところが、大学側は受験生の小論文の答案が論理的構成を持たないなどの論理に不備を抱えていた場合に、容赦なく減点していく。

多くの受験生は、「小論文」という言葉に捉われて、その小論文試験で点数を取るにはどうすればいいのかという、高得点の因子を見ないことにより、損をするのである。

 

 

AO対策も同じである。

「志望理由」「自己PR」「学習計画」「任意提出」「自由記述」という書類の項目に
ばかり目が行き、これらの書き方ばかりに目が行ってしまう。

同様の表で確認すると以下のようになる。

 

 

 

その結果、肝心かなめの「一体全体どうやれば合格するのか」という部分についての
考察が成されないまま、試験に突撃してしまうのである。これも、言葉で捉えて物事
の本質を見失う事例である。

 

この点について、もう少しだけ理解を深めておこう。
以下は拙著「小論文の教科書」の一文である。

-------------ここから-------------------------------------------
解釈の性質と物事の二面性

 小論文では、物事の解釈力を見られます。そこで短絡的な解釈にならないように解釈について、理解を深めておきましょう。物事には、必ず二面性があります。例えばポジティブシンキングと言えば、素晴らしいものだと思っている人もいるかもしれませんが、現実逃避の側面があります。(ポリアンナ症候群とも言います。)物事の二面性を見てみましょう。

・ポジティブ思考 反対側から見ると・・・現実逃避
・頑固おやじ⇔気骨のある男
・短気ですぐに怒る⇔モノをハッキリと言う力
・泣き虫な人⇔感受性が強い
・不安を感じやすい人⇔危機意識が高い人
・太っている人⇔かっぷくがいい・周囲の人を癒す・落ち着いてどっしりしている
このように同じ物事でも、正反対の性質が物事にはあります。物事の二面性として意識しておきましょう。逆に言えば、言葉にとらわれると物事の本質を見失うということです。

-------------ここまで-------------------------------------------

 

 

(2)表面的に考えない価値とは?

このウェブブックを書いている今日も、この点で失敗しそうになっている受験生と話を
していた。

「どの本を読めばいいですか」という質問の後に、なぜかという問いがあったので、そ
の質問に私は答えた。そして、「じゃあそれでパーと読んで、ノートを作ったらいいで
すね」と答えたので、私は一度引き止めた。「何をノートに書くのですか?」その問い
を投げかけられて、その受験生は止まってしまった。

「えーと・・・・・」

表面的に物事を考えないことが重要な理由はここにある。これとまったく同じことが、
AO入試の書類作りでも起こるのである。

多くの受験生は、「志望理由書の書き方」を教えてもらえればなんとかなるかもしれな
いと考えているが、やり方を教えてもらうということは、何が大切かを把握することと
は別である。

「何が重要か」が分かっていない人は、良い志望理由書を作ることができない。

ここで、少し考えてみてほしい。以下の表の中に入る言葉は何だろうか。

 

 

 

 

 

 
















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