こんにちは。
牛山です。


先日ある国立大学の法科大学院の入試論文添削を
行ないました。

(添削サービスのクライアントの添削です。)

さすがに国立大学でも名門の大学だけあってかなり
難解な課題文でした。

法科大学院のなんでも添削は、今後9000円に
することにしました。

・・・でなければ割にあいません!

答案もいい内容だったのですが、いかんせん・・
かなりアウトプットのところで損をしている
んですね。

読解能力は高いわけです。課題文が難解ですから
普通の高校生だったら、手も足も出ない可能性が
あります。

この文章を読みこなして、ほぼ正解を書いている
ので、十分な素地があるのですが、書き方が、
練習不足なので、かなり損をしていましたね。


その方に書いた内容の一部はコレです。



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絶対に合格できるレベルの読解能力という最も
大切な素地がありますが、文章化のアウトプッ
トの部分でものすごく損をしています。

論理学では論の構築に必要なのは

主張、理由、データ

であり、この3つがそろう事で、必ず説得力
を増すといわれています。
前フリとしての飾り文章はあってもかまいま
せんが、文章の骨格としてこの3つがそろう事が必須です。

問題はこの3つをいかに整理して提示するかです・・・


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自分がこういう主張をします。

という場合に、その根拠の部分があやふやだったり、
あやうい前提の下に論理の展開があると、
ボロボロになってしまいます。

建築物と同じでしっかりとした基礎があってこそ
その上に建物を建てることができます。



こういう場合はどう書くべきかというアドバイスを
したのですが、恐らくはこれで合格圏内に入ったかと
思います。

倍率もけっこうな倍率ですから、ちょっとしたことで
大きく点数が上がるなら、誰でもいいので見てもらった
方がいいですね。

なんとなくなアドバイスでも、無いよりはるかにまし
です。


それから余談ですが、課題文が難しいとき、筆者が
自分で勝手に言葉を作って使っていることがあります。

こういう言葉は自分の文章の中に組み込む時は十分に
注意してください。

使っていますよというのがわかる形で使わなければ
勘違いをされたり、自分の論文というよりは評論文
のようなイメージになってしまいます。

場合によっては大減点で必ず不合格というレベル
になる可能性もあります。

今回の添削でも4つの問題の内、1つがこういう答案
になっていました。

これは非常にもったいない・・・


●アウトプットに気をつけよう
●論理の前提はしっかりさせよう
●課題文特有の言葉には気をつけよう


というお話でした。



  技術習得アドバイザー
                    牛山 恭範 




追伸


実はこの大学院の課題文がかなりおもしろい文章
だったので、ご紹介します。


論理というのはその論理の根拠を先取りするから
論証できているようで実は、まったくできていない
んだという面白い事が書いてあるんですね。

こんなことがあるはずはないという誰もが疑わない
、論理の矛盾を突かない前提があるからこそ
論理を構築できるんであって、
○○であるから○○である
の最初の○○の部分の根拠を先取りしている・・
というわけなんですよ。

なんだかよく分からなくなりそうな話ですが
(ちょっとズレますが例をご紹介すると・・)

例えば彼は体が大きいからケンカが強い
という文章があったとして、体が大きいという
事がすなわちケンカが強いという事を誰もが
疑わない前提が無ければ成り立たないと・・・

こういう論理に関する理屈が全てに普遍的に当てはまる
かどうかは疑問ですが、確かに一理ある気がします。

というのは、私は今論文をあさっているんですが、
先行研究の穴を付いてああでもない、こうでもない
とお互いにやりあっている様を見ると、あらゆる形
で全てについて論証しきらなければ、完全な
理論を打ち立てる事ができないんじゃないか、あるいは
もうこんな事をいくらやっても果たして証明しきれて
いるんだろうか・・・

と思うことがあります。
それでも論理そのものが有益であることには変わりが
無いわけで・・・

難しいですね。いろんな風に考える人がいておもしろいなぁ
と思ったので、ご紹介しました。
法律系を目指している人は何かの考えるネタにして
もらうと面白いかもしれませんね。



小論文の添削はこちら

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