Ⅲ 大量に記憶できない問題が発生する図式
以下の内容は、拙著『機械的記憶法』の内容の一部である。
なぜ人は、大量の記憶を作ることができないのだろうか。
（一般的に大量の記憶づくりに失敗する人が多いのだろうか）
その理由は以下の通りである。
【解説】
人の記憶は大きく分けた場合、インパクトによって根付く類の記憶（エピソード記憶などと呼ばれる。）と、繰り返しによって根付く類の記憶がある。繰り返しによって根付く記憶はなぜ根付かないかと言えば、その理由は復習が遅いことと、復習が実行できないことにある。記憶の原理原則（脳科学などから分かっていること）から言えば、これらの問題が、大量の記憶を作るのに失敗する理由になる。
問題は、（ではどうすれば結局記憶は根付くのか）という問いの先に答えがあるほど、記憶の問題は単純ではないからだ。その理由は、個々人で事情が違うためである。恵まれた環境に無い人もいれば、能力や適性の違いも若干あり、志望している試験によって、理想的な記憶アプローチも違う。
