記憶の技術:大量記憶の無料ウェブブック

 

T 記憶作業の問題点

 

(1) 大量に忘れる
 何かを記憶していくプロセスで、人は必ず忘れる。より多くのことを記憶しようと試みれば、当然忘れる量も多くなる。覚える量よりも忘れる量の方が多ければなかなか記憶は増えていかない。したがって記憶量を増やすためには、忘れる量を上回るスピードで、覚えこみを実行する仕組みが必要となる。覚えなおしも含めてスピードが高いことが大切である。

(2) 壁にぶつかる
 成績がある段階からなかなか伸びなくなる現象を経験した人は多いはずだ。なぜ一定の成績以上にならないのだろうか。その理由は、勉強している時間と、学習効率に原因がある。(そしてその効率や勉強時間に影響を与える判断。)多くの場合、能力の問題だと思われているが、能力よりも、学習効率の方が結果に与える影響はずっと大きい。





U 繰り返し不合格になる


 記憶について学ぶということは一般的にかなりの程度軽視されているため、あまり興味が無い人が多い。その結果、成績が上がりにくくなり、最悪の場合は試験に不合格になってしまう。勉強をしている本人は、(やれる範囲でやれるだけのことはやっている)と考えていることも多いので、何を改善すべきかということには思いが至らないことが多い。また、何を改善できるのかということにそもそも意識が無いことも多い。さらに、良くないことは、漠然と(ダメなものはダメ)など、なんら根拠が無い考えをしてしまうことだ。

 もったいないのは、自分の可能性にフタをしてしまい、上がる成績も、このような考え方をしていれば上がらなくなってしまうことである。















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