慶應大学合格常識と非常識の合格法:無料ウェブ

 

全部で何項目覚えることがあるのか?


「○○項目覚えれば合格できる試験か?」
一般的には、受験はあまりこのようには表現されない。
その逆に、(○○試験は難しい)と考えられる。

何項目覚えればいいのかがわかれば、あとは情報処理の問題である。
一項目あたり、どの程度の処理時間がかかり、
どうやれば、記憶に残すことができて、
どのように忘却する量を超えて覚えることができるのか
ということだけしか問題ではなくなる。

受験を戦略的に不合格の可能性を限界まで引き下げる計算の対象
とすることができるということである。

 

複数学部を受験する受験アプローチの数学的な意味

私は6学部を地歴選択で受験する6アタックストラテジー(戦略)という受験戦略を、
拙著「慶應大学絶対合格法」で紹介した。6学部を受験することで、
合格のチャンスを引き上げるというアプローチである。
希望する場合は、これにAO入試と推薦入試を加える。

慶應大学は、早稲田大学が毎年2万人の合格者を出しているのに対して、
約半分程度しか合格者を出さない。

一見すると多いように感じるかもしれないが、倍率はざっくり4〜5倍であり、
受験者はほぼ不合格になる。受験生はほぼ全員不合格になる。

 

難関試験であり、受験生のレベルは日本TOP層だ。
東大、京大、一橋、私大文系先願の日本TOP層が
ぶつかり合う試験となっている。

ではなぜこれだけハイレベルな戦いでも、複数学部受験で成果が出やすいのか?
その理由は数学的に説明できる。
簡単な理屈なので少し拙著「難関私大対策の急所」を読んで欲しい。

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 間違いだらけの常識8 たくさん受けても無駄

 たくさん受験しても無駄なのは、力がない時です。実力を十分につけた場合は、併願すればするほど、不合格になりにくくなります。これは確率計算をすれば簡単に計測できます。
【興味が無い人はここは読み飛ばしましょう】
例)合格55%の人が3つの大学すべてに合格率55%であった場合、すべてに不合格になる確率は0.45×0.45×0.45=0.091 したがって9.1%です。どれかに合格する確率は、すべてに不合格になる確率を全体から引いた確率です。合格率55%で3つの大学のどれかに合格する確率は、0.909となり、9割がた合格することになります。
併願による合格率を計算する時には、すべての施策(ここでは受験)が成立(合格)しない確率を計算することになります。受験校すべてに不合格になる確率を全体から引けば、どこかに合格する確率を算出することができます。原則としてある程度の力があるのであれば、このように受験すればするほど、合格する確率は高まっていきます。

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ただし、ここで紹介した話は、原理原則のおはなしなので、
慶應大学の場合は、実力のつき方が中途半端になってしまうと、
6学部全部に不合格になるということはあり得る。

たくさん受ければ合格するというほど話はカンタンではない。
このウェブブック以外では、定性的な言説が大半を占める。

・○○をやっておけばOK.
・俺は○○で大丈夫だったよ。
・小論文はやっていなかったね。
・まずはこれを完璧にしろ。そのあとにこれをやればいい。
・合格している人はこれをやっている。
・○○はよくないですよ!
・○○なんかするな!それは危険だ!

これらの何が問題かと言えば、体験談か推測だということだ。
事実と言ってもサンプル数1の体験談であることが多い。
共通点を指摘する言説もあるが、それこそが最初にやってもらった
「代表性ヒューリスティック」である。

共通点というのは、何も真実を映しているわけではない。
ベストセラーになった夢をかなえるゾウという本には次のような話がある。
世界中の大富豪の共通点を調べさせたところ、何もわからなかった。
しかし、ただ一つだけ共通点があった。

そのたった一つの共通点とは・・・・・・・トイレがぴっかぴかだったということである。

 

(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

 

こんな話をした理由は3つある。

一つは全部をかたぐるしい話にしたくなかったこと。
二つ目の理由は相関関係と因果関係の違いを知っておけば
あなたは慶応大学に合格しやすくなること。
三つ目の理由は、あなたの判断が狂わないようにすることにある。

成功者の共通点がトイレがピカピカだからといって、
トイレをピカピカにすれば成功者になれるわけではない。

成功者の家のトイレがピカピカなのは、経済的に豊かであるために、
掃除が行き届いていることも原因であると考えられる。
そのほかにはこんな理由もあるかもしれない。

 


結果の現象面のトイレがピカピカであることを真似しても
意味がない。

受験の場合も同じように、合格者と表面的に同じことを
してもあまり意味がない。共通点は、合格の直接的な
因子ではないことが多いからである。

たとえば、合格者の勉強法というのも、ある意味で同じだ。
原因は以下のように、単なる共通の因子があるのかもしれない。


努力しただけ、頭が良かっただけ・・・などということも
多い。

もちろん、こんなのもある。
(合格者は○○という参考書を使っていた、つまり!合格するためには、○○の参考書を使えばまちがいないのだぁ〜)

この考えの何がまずいか?こんな具合になっていることもあるからだ。

これらの考え方の何が問題か?

問題は、比較された研究結果ではないということだ。
言語学の分野では、
「従来的な○○の方法よりも、○○の方が3倍効果的であることが
研究により分かった」


などというように、具体的に比較研究が成されている。
私が推奨している学習アプローチはこのような学術的な確かで効果が実証された裏付けがある。

しかし、共通点を調べるという方法は、

「トイレがピッカピカやったんや」という「夢を叶えるゾウ」の

ガネーシャの言葉のように、半分ジョークのような実態を

調べる方法でもあるということが大切な視点だ。

 













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